【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界的な金融引き締め等が続く中、資源価格の高騰や円安の進行による物価上昇がわが国の景気を下押しする懸念が拭えないものの、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことで、経済社会活動の正常化が進んでおり、企業収益や雇用、個人消費など、総じて緩やかに回復してきました。 建設業界においては、住宅建設はこのところ弱含んでいるものの、公共投資は底堅く推移しており、設備投資については堅調な企業収益等を背景に持ち直してきました。このような状況の中、当社は、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に、中長期的に目指す姿を、インフラ運営の上流から下流をワンストップでマネジメントする「総合インフラサービス企業」と定め、外的要因に左右されない「高収益かつ安定的な収益基盤」を確立し、実効性のあるガバナンス体制の構築やDXの推進等により迅速かつ適正な経営を実現し、社会変化への対応力を強化することで「あらゆるステークホルダーから信頼される企業」の実現に向けた取り組みを行ってきました。当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は前年同四半期比396億円(12.6%)増の3,531億円、営業利益は前年同四半期比52億円(35.6%)増の199億円となり、経常利益は前年同四半期比48億円(30.2%)増の208億円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同四半期比2億円(1.9%)増の135億円となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。(建築事業)建築事業においては、売上高は前年同四半期比200億円(23.1%)増の1,069億円、セグメント損失は21億円(前年同四半期はセグメント損失2億円)となりました。(土木事業)土木事業においては、売上高は前年同四半期比141億円(20.6%)増の826億円、セグメント利益は前年同四半期比94億円(115.7%)増の175億円となりました。(舗装事業)舗装事業においては、売上高は前年同四半期比73億円(6.7%)増の1,164億円、セグメント利益は33億円(前年同四半期はセグメント損失17億円)となりました。(機械事業)機械事業においては、売上高は前年同四半期比30億円(18.6%)増の193億円、セグメント利益は前年同四半期比4億円(80.1%)増の10億円となりました。(インフラ運営事業)インフラ運営事業においては、売上高は前年同四半期比64億円(43.5%)減の83億円、セグメント損失は1億円(前年同四半期はセグメント利益74億円)となりました。(その他)その他の事業においては、売上高は前年同四半期比15億円(8.5%)増の193億円、セグメント利益は前年同四半期比1億円(39.7%)減の2億円となりました。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末における総資産は、未成工事支出金の増加などにより前連結会計年度末に比べ521億円(5.6%)増加し、9,787億円となりました。負債は、短期借入金の増加などにより前連結会計年度末に比べ410億円(7.3%)増加し、6,052億円となりました。また純資産は、前連結会計年度末に比べ110億円(3.1%)増加し、3,734億円となりました。以上の結果、純資産の額から非支配株主持分を控除した自己資本の額は3,636億円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の38.1%から37.2%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を212億円計上した一方で、仕入債務の減少が346億円あったことなどにより△130億円(前年同四半期連結累計期間は684億円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出が226億円あったことなどにより△336億円(前年同四半期連結累計期間は△67億円)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金・長期借入金の増加があったことなどにより485億円(前年同四半期連結累計期間は△491億円)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結累計期間末の残高は、前連結会計年度末の860億円から22億円増加し、882億円となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間は、建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業及びインフラ運営事業を中心に研究開発を行い、その総額は2,120百万円です。(建築事業・土木事業及びインフラ運営事業)子会社である前田建設工業(株)においては、「総合インフラサービス企業」に変革するため、生産性や品質の向上に加え、多様化する社会課題をビジネスを通じて解決することで社会的価値と事業価値の向上を同時に実現する研究開発を推進しています。当期の具体的な取り組み方針として、請負の自動化・省力化・DX分野、脱請負のさらなる加速を目的としたマネジメント分野、また中長期にわたり取り組むべき社会課題として考えられるカーボンニュートラル分野などに重点を置いています。当第2四半期は個々の研究テーマの審査、確認を行った上で各種の開発に着手しました。昨今の素早い事業環境の変化に即応した研究開発課題への絞り込みを行い、経営資源の選択と集中を図っています。また、定期的に審査会を開催し、進捗状況の共有と新たに発生した課題への即時対応を進めています。9月11日には、開発を進めている「自動装薬システム」を山岳トンネル工事現場に適用して実証試験を行い、基本性能を確認したことをプレスリリースしました。切羽とドリルジャンボ操縦席間を無人にした実現場での装薬作業は業界初となります。本システムの導入により、切羽とドリルジャンボ操縦席間を完全に無人化し、作業員が切羽に立ち入ることなく装薬作業を自動化することが可能となり、約9割が切羽で発生している山岳トンネルの労働災害を最小限に抑えることができます。引き続き、本システムの完成度向上と実用化に向けて技術開発を推進してまいります。ICI総合センター内に設置しているICI未来共創センターは、生成AIの画像・動画制作分野で、(株)タジク及び(株)光邦と共創することで合意しました。具体的には、まちづくりやインフラサービス、印刷分野における生成AI画像・動画制作活用をリードすることで、建設及び印刷業界全体の効率性や有効性の向上を目指します。ICI総合センター内に設置しているICIテクノロジーセンターは、継続的な生物多様性保全への貢献度を客観的・定量的に評価・可視化できる認証制度である公益財団法人日本生態系協会の「JHEP(ジェイヘップ)」認証で2018年度に最高ランクのAAA認証を取得しています。今年度、同協会による更新審査を受け、引き続きAAA認証を取得することができる見込みです。引き続き生物多様性の保全活動に尽力するとともに、当センターを検証フィールドとしたネイチャーポジティブに寄与する研究開発についても尽力してまいります。当第2四半期連結累計期間における研究開発費は1,316百万円となっています。
(舗装事業)子会社である前田道路(株)においては、「新たな収益基盤と未来への投資を確立すること」を研究開発部門の使命と捉えており、競争力の促進を図るため、「カーボンニュートラル(CN)に貢献する技術」、「次世代道路包括管理システムの開発」、「ICTやデジタル技術を活用した建設現場の生産性向上」を重点テーマにあげて研究開発に取り組んでいます。カーボンニュートラルに関しては、低炭素合材の販売促進を継続することに加え、CO2削減技術として、合材工場の実排気ガスに含まれるCO2を直接再生路盤材に炭酸塩化(固定化)するシステムの開発を進めており、今後の実装化に向け、実験用プラントを活用した各種検証を行っています。道路包括管理については、東京都府中市及び埼玉県八潮市をフィールドに新たなシステムの開発を継続しており、今後は道路包括管理への適用性について検証を行っていく予定です。また、生産性向上については、「ダンプトラック誘導システム」の検出精度向上を(株)日立ソリューションズ・テクノロジーと開発を進めています。さらに、舗装工事の品質管理を高度化させる技術として開発中の「アスファルト密度計測装置」を前田建設工業(株)らの「次世代αシステム」と共に現場での検証を始めています。当第2四半期連結累計期間における研究開発費は635百万円となっています。
(機械事業)子会社である(株)前田製作所においては、カーボンニュートラルによる持続可能な社会の実現に向け、林業用のフォワーダ(走行集材機械)を新規開発、発売しました。また、新分野では、少子高齢化による労働人口減少の社会的課題への取り組みとして、機械の遠隔操作、自動運転に向けたデジタル要素技術開発等に取り組みました。当第2四半期連結累計期間における研究開発費は168百万円となっています。
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