【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな持ち直しの動きが見られた一方で、原材料費やエネルギー価格の高騰、円安進行による物価上昇等が企業活動、個人消費に大きな影響を及ぼしております。世界経済においても、米欧を中心としたインフレを抑制するための金融引き締めにより景気後退が懸念されるなど、先行きが不透明な状況となっております。当社グループの主要得意先であります自動車部品業界におきましては、鋼材価格の高騰をはじめとしたコスト上昇が続いている中、半導体・部品供給不足の解消には至っておらず、得意先の生産調整が続いている状況です。このような経営環境の中、当社グループでは、経営理念であります「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現するために、対処すべき課題の解消に取り組んでおります。この結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は94億30百万円(前年同期比0.9%増)となりました。利益面につきましては、原材料費高騰の影響等により、営業損失は78百万円(前年同期は3億95百万円の営業利益)、経常利益は17百万円(前年同期比96.5%減)、特別損失として固定資産の減損損失62百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億43百万円(前年同期は3億83百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①日本得意先からの受注が減少し、売上高は73億53百万円(前年同期比5.7%減)となりました。利益面につきましても、減収及び原材料費高騰の影響等による製造コストの上昇により、2億90百万円の営業損失(前年同期は2億75百万円の営業利益)となりました。
②米国得意先の生産調整の影響により前年同期に比べ受注は減少しておりますが、為替変動による円安の影響により、売上高は8億63百万円(前年同期比14.8%増)となりました。利益面につきましては、経費削減に努めましたが、固定費を賄えず、56百万円の営業損失(前年同期は65百万円の営業損失)となりました。
③タイ得意先の生産調整の影響により前年同期に比べ受注はわずかに減少しておりますが、為替変動による円安の影響により、売上高は16億78百万円(前年同期比8.7%増)となりました。利益面につきましても、経費削減に努めた結果、営業利益は1億92百万円(前年同期比26.7%増)となりました。
④中国得意先の生産調整の影響により受注が減少し、売上高は5億1百万円(前年同期比2.7%減)となりました。利益面につきましても、経費削減に努めましたが、減収の影響により、営業利益は35百万円(前年同期比18.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4百万円増加し、37億94百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費5億40百万円、仕入債務の増加額2億92百万円等による資金増があり、一方で法人税等の支払額1億86百万円、棚卸資産の増加額1億55百万円等による資金減により、5億7百万円の収入(前年同期比0.6%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入3億13百万円等による資金増があり、一方で有形固定資産の取得による支出4億14百万円等による資金減により、1億32百万円の支出(前年同期比247.9%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額4億円等による資金増があり、一方で長期借入金の返済による支出8億12百万円等による資金減により、4億23百万円の支出(前年同期比26.0%減)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。