【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が段階的に緩和されたことによる経済活動の回復が進んだ一方、ウクライナ情勢の長期化、原材料価格の高騰に伴う物価上昇、インフレに伴う米欧を中心とした金融引き締め、円相場の急速な変動を背景に依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの主要取引先であります自動車部品業界におきましては、鋼材価格の高騰をはじめとしたコスト上昇が相次ぐ中、半導体・部品供給不足の長期化で得意先の生産調整が続いている状況です。このような経営環境の中、当社グループでは、経営理念であります「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現するために、中期経営計画「ビジョン2021」の第2年目として、対処すべき課題の解消に取り組んでおります。この結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高につきましては、為替換算影響とタイセグメントの受注が堅調に推移していることから、売上高は63億28百万円(前年同期比3.3%増)となりました。利益面につきましては、鋼材価格の高騰をはじめとしたコスト上昇等により、営業損失は22百万円(前年同期は2億44百万円の営業利益)、経常利益は45百万円(前年同期比84.6%減)、特別損失として固定資産の減損損失58百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純損失は96百万円(前年同期は2億28百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①日本得意先の生産調整の影響により受注が減少し、売上高は49億54百万円(前年同期比4.0%減)となりました。利益面につきましても、減収の影響及び製造原価の増加等により1億78百万円の営業損失(前年同期は1億84百万円の営業利益)となりました。②米国得意先の生産調整の影響により前年同期に比べ受注は減少しておりますが、為替変動による円安の影響により、売上高は5億77百万円(前年同期比13.8%増)となりました。利益面につきましては、経費削減に努めましたが、固定費を賄えず、40百万円の営業損失(前年同期は46百万円の営業損失)となりました。
③タイ受注は堅調に推移し、売上高は11億19百万円(前年同期比14.7%増)となりました。利益面につきましても、増収効果により、営業利益は1億50百万円(前年同期比82.4%増)となりました。
④中国得意先の生産調整の影響により受注は減少しておりますが、為替変動による円安の影響により、売上高は3億38百万円(前年同期比4.1%増)となりました。利益面につきましても原価低減活動による製造経費の減少等と為替変動により、営業利益は35百万円(前年同期比47.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億4百万円増加し、38億94百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費3億62百万円、仕入債務の増加額3億40百万円等による資金増があり、一方で売上債権の増加額1億67百万円、棚卸資産の増加額1億45百万円等による資金減により、3億75百万円の収入(前年同期比7.0%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入1億93百万円等による資金増があり、一方で有形固定資産の取得による支出3億29百万円等による資金減により、1億19百万円の支出(前年同期比12.4%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額4億円等による資金増があり、一方で長期借入金の返済による支出4億62百万円、社債の償還による支出1億14百万円等の資金減により、2億43百万円の支出(前年同期比61.0%減)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は10百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。