【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況 当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、ウィズコロナの下で訪日外国人の受け入れ再開等、経済社会活動は持ち直しの動きが見られました。一方で、供給面の制約による資源価格等への影響、物価上昇による個人消費の低迷等が与える当社グループへの影響については、引き続き注視していく必要があります。このような情勢の中、当社グループが所有する各施設においては、周辺地域との連携や街の賑わい創出に寄与するべくイベント等を開催いたしました。以上の結果、当社グループにおける第1四半期連結累計期間の業績につきましては、公営競技におけるインターネット投票サービスSPAT4(南関東4競馬場在宅投票システム)を中心とした公営競技事業が引き続き順調に推移したこともあり、売上高は8,250百万円(前年同期比3.7%増)となりましたが、SPAT4第5次システムの稼働に伴う減価償却費の増加等が発生し、営業利益は2,912百万円(同3.2%減)、経常利益は2,913百万円(同3.2%減)、また親会社株主に帰属する四半期純利益は、東京サマーランドにおける耐震工事関連費用に伴う特別損失の計上により1,186百万円(同42.4%減)となりました。なお、当社グループの遊園地事業は、屋外プール営業期間中(夏季)に年間入場者の大半を集客するため、年間に占める第3四半期連結会計期間に係る売上高及び売上原価の割合が著しく高くなる傾向にあります。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
[公営競技事業]大井競馬におきましては20日開催されました。これまで大井競馬場では、新型コロナウイルス感染症対策として入場者数の上限を15,000名として開催されておりましたが、3月27日より人数制限無しの開催を再開しております。この間、施設面では、馬場の排水性向上を目的とした改修工事を進める等、施設の維持管理及び機能性の強化に引き続き取り組みました。また、SPAT4では、各地方競馬の発売が延べ290日、3,271レース実施されました。この間、会員数が100万人を突破したことを記念して、「SPAT4会員数100万人達成!大感謝祭」を主催者及び関係団体と共同で実施し、プレゼント企画や新規入会キャンペーン等を展開いたしました。さらに、SPAT4のポイントサービスであるSPAT4プレミアムポイントでは、会員向けイベントとして競馬解説者を招いた「南関競馬サロン」や、ライトユーザー向けのオンラインイベント「南関ビギナーズスクール」を実施し、会員の定着と満足度向上、売上増進に努めました。この他、第5季目の営業となるイルミネーションイベント「東京メガイルミ 2022-2023」は、2022年10月8日から2023年1月9日までの58日間営業いたしました。人気コンテンツとのコラボや各種イベントの拡充、SNS等を活用した広報活動等の効果により、来場者数は過去最多の20.9万人を記録いたしました。伊勢崎オートレースにおきましては13日開催され、他場の場外発売は延べ57日実施されました。この間、伊勢崎オートレース場の走路改修に伴う記念イベント「Thanks Oval Fes(サンクスオーバルフェス)」が2月に開催され、普段は立ち入ることができない走路が来場者向けに開放された他、場内にて様々な催しが開かれ、オートレースファンの満足度向上のみならず、周辺地域の賑わいにも寄与するイベントとなりました。以上の結果、公営競技事業の売上高は6,261百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は2,671百万円(同6.3%減)となりました。
[遊園地事業]遊園地事業におきましては、東京サマーランド(プール・遊園地)の営業を例年3月より開始しておりましたが、本年は2024年夏にオープン予定の新プールの建設や、お客様により一層安全にお過ごしいただくための耐震工事に充分な期間を確保したことから、今季の営業開始を4月下旬からとしております。この間、駐車場を活用したフリーマーケットを継続的に実施し、多くのお客様にご来場いただきました。また、2月には今回で6回目となる「秋川クリーンアップ活動」を実施し、周辺地域の清掃・美化活動に寄与する取り組みを推進いたしました。以上の結果、東京サマーランド及び各施設の入場人員は7.6万人(前年同期比3.0%減)となり、プール・遊園地エリアの耐震工事実施に伴う休園期間の延長により、遊園地事業の売上高は143百万円(前年同期比23.0%減)、セグメント損失は238百万円(前年同期はセグメント損失274百万円)となりました。
[倉庫賃貸事業]倉庫賃貸事業におきましては、勝島第2地区のマルチテナント型倉庫の稼働が順調に推移したほか、施設の有効活用と様々な顧客ニーズへの対応を目的として昨年9月より営業を開始いたしました小規模賃貸倉庫「KuraFit(クラフィット)」につきましても、順調に契約数が増加いたしました。また、千葉県習志野市茜浜地区の新倉庫建設工事につきましては、2024年の稼働開始に向けて順調に進捗しております。以上の結果、倉庫賃貸事業の売上高は1,302百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益は776百万円(同28.1%増)となりました。
[サービス事業]サービス事業におきましては、オフィスビル「ウィラ大森ビル」や空調設備事業において安定的な収益確保に努めました。また、2022年10月に公表いたしました大井競馬場第3駐車場の開発計画におきましては、2024年4月のオープンに向け、現在建設工事を進めております。なお、サービス事業の更なる発展を目的に、当社の営む商業施設事業(大井競馬場前ショッピングモール「ウィラ大井」)を、連結子会社である株式会社東京プロパティサービスへ事業承継する会社分割(簡易吸収分割)を、本年1月1日を効力発生日として実施いたしました。この会社分割により、今後の事業展開等による発展を目指し、収益基盤の確保、事業ノウハウの蓄積、更には当社グループの企業価値の向上に繋げてまいります。以上の結果、サービス事業の売上高は573百万円(前年同期比3.1%減)となり、会社分割による諸費用が発生したことからセグメント損失が16百万円(前年同期はセグメント利益146百万円)となりました。
区 分
売上高
セグメント利益又はセグメント損失(△)
金額(百万円)
前年同期比
金額(百万円)
前年同期比
公営競技事業
6,261
3.8%
2,671
△6.3%
遊園地事業
143
△23.0%
△238
-
倉庫賃貸事業
1,302
3.2%
776
28.1%
サービス事業
573
△3.1%
△16
-
セグメント間取引の消去等
△31
-
△280
-
合 計
8,250
3.7%
2,912
△3.2%
(2)財政状態の状況当第1四半期連結会計期間末における資産合計額は、前連結会計年度末に比べ9,291百万円減少し、115,356百万円となりました。これは、SPAT4第5次リプレース工事代金の支払い等により現金及び預金が7,150百万円、受取手形、営業未収入金及び契約資産が1,072百万円、消費税の還付により未収消費税が322百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。当第1四半期連結会計期間末における負債合計額は、前連結会計年度末に比べ9,245百万円減少し、35,113百万円となりました。これは、SPAT4第5次リプレース工事代金の支払い等により未払金が6,116百万円、未払法人税等が2,605百万円、営業未払金が646百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。当第1四半期連結会計期間末における純資産合計額は、前連結会計年度末に比べ45百万円減少し、80,243百万円となりました。これは、上場株式等の時価変動によりその他有価証券評価差額金が2百万円増加したものの、期末配当金1,233百万円の支払いと、親会社株主に帰属する四半期純利益1,186百万円の計上により、利益剰余金が46百万円減少したことが主な要因であります。 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の64.4%から69.6%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備①重要な設備計画の完了該当事項はありません。
②重要な設備投資の新設等 該当事項はありません。
#C9672JP #東京都競馬 #サービス業セクター