【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、インフレの進行や金融引締めを背景とした世界的な景気後退懸念が強まる中、輸出の減速や生産の一部で足踏みが見られることに加え、長期化する部材不足による需給乖離、原材料価格の上昇や急激な為替の変動等、先行きの不透明な状況で推移しました。
このような状況下、当社グループはFA機器等の基幹ビジネスの更なる拡大に加え、「海外ビジネス」、「医療ビジネス」、「自動化ビジネス」、「オリジナル製品」等の成長分野に注力しつつ、国や企業のデジタル化の推進及び脱炭素社会への進展等、様々な社会的変革を好機として捉え、更なる成長に向けた「NEWビジネスの創造」に取組んでまいりました。加えて、前連結会計年度より連結グループに加わったLe Champ (South East Asia) Pte Ltdとのシナジー創出にも注力してまいりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高724億74百万円(前年同期比26.2%増)、営業利益30億49百万円(前年同期比44.0%増)、経常利益32億11百万円(前年同期比41.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益21億66百万円(前年同期比42.4%増)となりました。
<セグメント別の状況>
産業機器システム分野においては、FA機器が半導体製造装置関連向け、産業メカトロニクスが5G関連向けで増加したことに加え、前連結会計年度の第2四半期から当社グループに加わったLe Champグループが装置システムの売上増に寄与したことから、この部門全体の売上高は前年同期比19.8%の増となりました。
半導体・デバイス分野においては、半導体製造装置関連及びパワーコンディショナー向け半導体が増加したことに加え、Le Champグループがデバイスの売上増に大きく寄与したことから、この部門全体の売上高は前年同期比48.0%の増となりました。
これらの結果、FA・デバイス事業においては、売上高583億31百万円(前年同期比31.0%増、構成比80.5%)、営業利益27億87百万円(前年同期比45.2%増)となりました。
社会インフラ分野においては、空調機器や放射線がん治療装置及びCT・MRI等の医療用診断装置が増加したことから、この部門全体の売上高は前年同期比21.7%の増となりました。
情報通信分野では、主力の携帯電話でスマホ端末の販売が減少したことから、この部門全体の売上高は前年同期比7.7%の減となりました。
これらの結果、社会・情報通信事業においては、売上高141億43百万円(前年同期比9.4%増、構成比19.5%)、営業利益2億62百万円(前年同期比32.7%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ55億36百万円増加し、646億86百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少6億51百万円があったものの、商品の増加49億56百万円と売上債権の増加16億10百万円があったことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ30億28百万円増加し、290億円となりました。これは主に、短期借入金の増加27億75百万円によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ25億7百万円増加し、356億85百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定の増加15億17百万円と利益剰余金の増加13億20百万円によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。