【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う規制が緩和され、経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復傾向で推移いたしました。一方、エネルギー価格や原材料価格の高騰、円安による更なる物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当アパレル・ファッション業界におきましては、物価上昇の影響等による消費者の生活防衛意識が高まることが懸念されるものの、外出機会の増加や入国制限緩和に伴いインバウンド消費が伸長するなど、総じて回復基調で推移いたしました。このような状況の中、当社グループは、当事業年度を最終年度とする「中期経営計画」で掲げる重点政策に、経営環境の変化に柔軟に対応しながら、継続的に取り組んでまいりました。EC事業の更なる強化策を推し進めるとともに、行動制限の緩和に伴い店舗販売にも注力してまいりました。また、不採算事業の終了など、徹底した効率経営にも努めてまいりました。その結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は270億7千7百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は13億7千9百万円(前年同期比20.5%減)、経常利益は18億8百万円(前年同期比11.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億5千3百万円(前年同期比14.8%減)となりました。 セグメント別の業績の概況は次のとおりであります。 (アパレル関連事業)「日本」につきましては、百貨店や直営店の集客が回復したことにより主力ブランドである「マリメッコ」が堅調に推移したことに加え、「A.P.C.」では、インバウンド消費の復調もあり売上高が増加いたしました。また、「スキャパ」や「キース」において、外出機会の増加に伴いワンピースや羽織ジャケットなどの販売が順調に推移いたしました。EC事業では、自社ECサイトでの購入商品の店舗受取りサービス拡大やギフト商品及びラッピングサービスの充実、SNSによる発信を強化するなど、引き続きお客さまの利便性向上に取り組んでまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は119億9千4百万円(前年同期比1.3%増)、また不採算店舗の閉鎖を推し進めたことなどにより、営業利益は9億5千7百万円(前年同期比2.4%増)となりました。「韓国」につきましては、株式会社アイディールック、株式会社アイディージョイにおいて、アウトレット店舗等でのセール販売が増えたことで売上高は増加いたしましたが、売上総利益率が低減したことなどにより営業利益は減少いたしました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は137億9千万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は7億6千5百万円(前年同期比41.2%減)となりました。「欧州」につきましては、主力の卸売事業が堅調に推移したことに加え、欧米やアジア等などからの観光客が回復基調にある小売事業についても順調に推移いたしました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は21億5千万円(前年同期比19.6%増)、営業利益は1千3百万円(前年同期は1億1千1百万円の営業損失)となりました。「その他海外」(香港・中国・米国)につきましては、米国において「イル ビゾンテ」の小売事業、卸売事業とも売上高が増加した一方、採算性が悪化した香港、中国の事業を終了いたしました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1億5千9百万円(前年同期比33.8%減)、営業損失は3千6百万円(前年同期は4千9百万円の営業損失)となりました。これらの結果、アパレル関連事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は280億9千5百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は16億9千9百万円(前年同期比18.1%減)となりました。
(生産及びOEM事業)「生産及びOEM事業」につきましては、株式会社ルックモードにおいて、外部受注は減少したもののグループ内への売上高が増加した結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は10億9千万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は2千9百万円(前年同期は9百万円の営業損失)となりました。
(物流事業)「物流事業」につきましては、株式会社エル・ロジスティクスにおいて、グループ内への売上高が減少した結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は5億9千1百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益は1千8百万円(前年同期比25.5%減)となりました。
(飲食事業)「飲食事業」につきましては、株式会社ルックが展開する「ジェラテリア マルゲラ」において、当第2四半期連結累計期間の売上高は6百万円(前年同期比76.5%減)、営業損失は6百万円(前年同期は1千3百万円の営業損失)となりました。なお、「ジェラテリア マルゲラ」は今後の採算性が見込めないため2023年4月をもって終了いたしました。
② 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末の総資産は、受取手形及び売掛金が10億1千3百万円減少しましたが、マーケティング関連資産が10億2千4百万円、投資有価証券が6億1千万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ18億8千9百万円増加し、563億4千8百万円となりました。負債は、支払手形及び買掛金が7億4千5百万円、借入金が2億4千7百万円、それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ11億6千万円減少し、233億8千5百万円となりました。純資産は、利益剰余金が6億9千万円、為替換算調整勘定が17億6千8百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ30億4千9百万円増加し、329億6千3百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は、58.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ3億9千9百万円減少し、88億4千4百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益は17億1千万円となり、増加要因として売上債権の減少11億5百万円、減少要因として仕入債務の減少8億2千2百万円、法人税等の支払額9億4千3百万円などにより、9億1千6百万円の収入(前年同期は26億4千5百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4億4百万円、無形固定資産の取得による支出2億2千4百万円などがあったことにより、7億6千5百万円の支出(前年同期は5億5千9百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の純減額3億3千7百万円、配当金の支払額4億6千1百万円などがあったことにより、8億1千1百万円の支出(前年同期は7億8千7百万円の支出)となりました。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動該当事項はありません。