【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による活動制限が緩和されるなかで、持ち直しの動きがみられましたものの、ウクライナ情勢の長期化や急激な円安などによる原燃料価格の高騰により、依然として厳しい状況で推移いたしました。
このような情勢のもとで、当社グループは、3カ年の第6次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)に基づき、コスト削減で収益性の向上に努めるとともに成長戦略の実現と経営資源の効率化を進めるなど、企業価値の向上に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の売上高につきましては、一部製品の出荷が減少いたしましたものの、新型コロナウイルス感染症による活動制限が緩和されるなかで、製品の需要が回復したことに加え、主要原燃料価格の高騰に応じて販売価格を是正したことなどにより、前年同期を上回る3,895百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
損益面につきましては、需要回復と販売価格の是正により、売上高は増加いたしましたものの、主要原燃料価格の高騰などの影響を受けましたので、営業利益は216百万円(前年同期比3.1%減)となりました。また、前年同期は、営業外費用にシンジケートローン手数料50百万円を計上いたしましたものの、当第2四半期連結累計期間ではそれが僅少であったことにより、経常利益は184百万円(前年同期比18.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は159百万円(前年同期比34.3%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
(酸化チタン関連事業)
酸化チタン関連事業につきましては、半導体不足などの影響により、リチウムイオン二次電池向け製品の出荷が減少いたしましたものの、新型コロナウイルス感染症による活動制限が緩和されるなかで、トナー外添剤向け製品の需要が回復したことに加え、主要原燃料価格の高騰に応じて販売価格を是正いたしました。
その結果、当セグメントの売上高は2,597百万円(前年同期比1.6%増)となり、需要回復と販売価格の是正により売上高は増加いたしましたものの、主要原燃料価格の高騰などにより、営業利益は177百万円(前年同期比24.7%減)となりました。
(酸化鉄関連事業)
酸化鉄関連事業につきましては、ユーザーの一時的な在庫調整により、トナー向け新製品の出荷が減少いたしましたものの、新型コロナウイルス感染症による活動制限が緩和されるなかで、化粧品向け製品の需要が回復したことに加え、主要原燃料価格の高騰に応じて販売価格を是正いたしました。
その結果、当セグメントの売上高は1,265百万円(前年同期比8.3%増)となり、主要原燃料価格の高騰の影響を受けましたものの、需要回復と販売価格是正による売上高の増加に加え、生産数量増加による原価低減の効果により、営業利益は16百万円(前年同期は営業損失32百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は17,171百万円となり、前連結会計年度末に比べ799百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が402百万円、有形固定資産が278百万円それぞれ減少したものの、商品及び製品が802百万円、仕掛品が165百万円、原材料及び貯蔵品が374百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は10,306百万円となり、前連結会計年度末に比べ670百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が287百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が280百万円、短期借入金が600百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は6,865百万円となり、前連結会計年度末に比べ128百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が104百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ94百万円増加し、645百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、△102百万円(前年同期は538百万円)となりました。これは主に減価償却費(423百万円)、売上債権の減少(426百万円)、仕入債務の増加(308百万円)などの資金増があったものの、棚卸資産の増加(△1,351百万円)などの資金減によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△114百万円(前年同期は△3,347百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(△129百万円)の資金減によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、311百万円(前年同期は2,834百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出(△211百万円)などの資金減があったものの、短期借入れによる収入(600百万円)の資金増によるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の金額は129百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間において、資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。