【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間において、世界経済は、長引くインフレ、欧米各国における高金利政策の継続により成長スピードが減速し不安定な状況となりました。また、為替レートにも影響が見られ、特に対ドルやユーロを中心に円安傾向で推移しました。
当社の連結業績に影響を与えるエレクトロニクス市場を概観しますと、長引く最終需要の低迷により、ICT(情報通信技術)関連製品の生産動向は前年同四半期連結累計期間比で低調に推移しました。特にICT市場においては、スマートフォンの生産台数が前年同四半期連結累計期間の水準を下回ったことに加え、コロナ禍で旺盛であったノートパソコンやタブレット端末の需要も大幅に減少しました。また、HDD(ハードディスクドライブ)の生産は前年同四半期連結累計期間の水準を大きく下回り、特にデータセンター向けの需要が大幅に減少しました。一方、自動車市場においては、xEV(電動車)等の生産台数は前年同四半期連結累計期間を上回る水準となりましたが、顧客における部品需要動向に変化が見受けられ、期初に想定していた部品需要を下回る結果となりました。
このような経営環境の中、当社の連結業績は、売上高503,399百万円(前年同四半期連結累計期間510,504百万円、前年同四半期連結累計期間比1.4%減)、営業利益26,302百万円(同44,603百万円、同比41.0%減)、税引前利益21,012百万円(同43,872百万円、同比52.1%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益14,725百万円(同31,413百万円、同比53.1%減)、基本的1株当たり四半期利益38円82銭(同82円87銭)となりました。
当第1四半期連結累計期間における対米ドル及びユーロの期中平均為替レートは、137円18銭及び149円37銭と前年同四半期連結累計期間に比べ対米ドルで6.0%、対ユーロで8.3%の円安となりました。これらを含め全体の為替変動により、約181億円の増収、営業利益で約65億円の増益となりました。
当社グループの事業のセグメントは、「受動部品」、「センサ応用製品」、「磁気応用製品」及び「エナジー応用製品」の4つの報告セグメントとそれらに属さない「その他」に分類されます。
なお、当第1四半期連結会計期間における組織変更により、従来「その他」に属していた一部製品を「受動部品」のコンデンサに区分変更しております。上記に伴い、前第1四半期連結累計期間の数値についても変更後の区分に組替えております。
受動部品セグメントは、①コンデンサ ②インダクティブデバイス ③その他受動部品 で構成され、売上高は、140,739百万円(前年同四半期連結累計期間142,368百万円、前年同四半期連結累計期間比1.1%減)となりました。
コンデンサは、セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ及びフィルムコンデンサから構成され、売上高は、62,520百万円(同58,324百万円、同比7.2%増)となりました。セラミックコンデンサの販売は、自動車市場向けが増加しました。アルミ電解コンデンサ及びフィルムコンデンサの販売は、産業機器市場向けが増加しました。
インダクティブデバイスの売上高は、46,748百万円(同49,335百万円、同比5.2%減)となりました。自動車市場向けの販売は増加しましたが、ICT市場及び産業機器市場向けの販売は減少しました。
その他受動部品は、高周波部品及び圧電材料部品・回路保護部品で構成されており、売上高は、31,471百万円(同34,709百万円、同比9.3%減)となりました。主にICT市場向けの販売が減少しました。
センサ応用製品セグメントは、温度・圧力センサ、磁気センサ、MEMSセンサで構成され、売上高は、38,787百万円(前年同四半期連結累計期間39,016百万円、前年同四半期連結累計期間比0.6%減)となりました。自動車市場向けの販売は増加しましたが、ICT市場向け及び産業機器市場向けの販売は減少しました。
磁気応用製品セグメントは、HDD用ヘッド、HDD用サスペンション、マグネットで構成され、売上高は、38,217百万円(前年同四半期連結累計期間55,130百万円、前年同四半期連結累計期間比30.7%減)となりました。HDD用ヘッド及びHDD用サスペンションは、ICT市場向けの販売が減少しました。マグネットは自動車市場向けの販売が増加しました。
エナジー応用製品セグメントは、エナジーデバイス(二次電池)、電源で構成され、売上高は、274,933百万円(前年同四半期連結累計期間260,092百万円、前年同四半期連結累計期間比5.7%増)となりました。エナジーデバイスは、ICT市場向けの販売が増加しました。
4つの報告セグメントに属さないその他は、メカトロニクス(製造設備)、スマートフォン向けカメラモジュール用マイクロアクチュエータ等で構成され、売上高は、10,723百万円(前年同四半期連結累計期間13,898百万円、前年同四半期連結累計期間比22.8%減)となりました。メカトロニクスは、産業機器市場向けの販売が減少しました。スマートフォン向けカメラモジュール用マイクロアクチュエータは、ICT市場向けの販売が増加しました。
2023年6月30日現在の財政状態の状況は、次のとおりであります。
2023年6月30日現在の資産合計は、前連結会計年度末比155,182百万円増加し、3,147,027百万円から3,302,209百万円となりました。
現金及び現金同等物は49,999百万円増加しました。また、有形固定資産が35,838百万円、その他の流動資産が20,153百万円、営業債権が15,248百万円それぞれ増加しました。
負債は、前連結会計年度末と比較して64,970百万円増加しました。社債及び借入金が50,407百万円減少した一方、借入金(流動)が93,355百万円増加しました。
資本のうち親会社の所有者に帰属する持分は、前連結会計年度末と比較して88,941百万円増加しました。主に在外営業活動体の換算差額が増加した結果、その他の資本の構成要素が94,216百万円増加しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得たキャッシュ・フローは、57,379百万円となり、前年同四半期連結累計期間の営業活動に使用したキャッシュ・フローとの差は65,472百万円となりました。これは主に、運転資本の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用したキャッシュ・フローは、49,521百万円となり、前年同四半期連結累計期間比20,288百万円増加しました。これは主に、定期預金の払戻の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得たキャッシュ・フローは、15,955百万円となり、前年同四半期連結累計期間の財務活動に使用したキャッシュ・フローとの差は26,317百万円となりました。これは主に、コマーシャル・ペーパーの増加によるものです。
これらに為替変動の影響を加味した結果、2023年6月30日現在における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して49,999百万円増加し556,184百万円となりました。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期連結累計期間における、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「要約四半期連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (3)重要な会計上の見積り及び判断」をご参照ください。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は43,905百万円(売上高比8.7%)であります。なお、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
