【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日から2023年6月30日)におけるわが国経済は、半導体供給制約の緩和、資源価格の高騰傾向の落ち着きを背景として景況感の改善に期待が高まる一方で、為替の変動、諸外国における金融政策等の要因により依然として先行き不透明な状況が続いております。株式会社MM総研がまとめた「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」では、2023年3月末時点のFTTH(光回線サービス)契約数は約3,800万件(年間で約110万件の増加)となりました。2020年以降テレワーク需要の急拡大を背景に好調な伸びを見せていましたが、需要の一巡により、加入件数純増数は2018年度水準と同程度となりました。今後のFTTH市場については、各社が純増数確保を目指し、FTTH間の乗り換えが一層増加するとみられ、高速大容量の10Gbpsサービスや宅内通信環境を最適化するメッシュWi-Fiの普及などによる高品質化もさらに進むと見込まれます。そのような状況の中、トータル・インテグレーション部門においては、前期に受注した大型の工事案件は順調に進捗しましたが、当連結累計期間において収益を認識した工事案件数が減少したことにより、減収となりました。利益面では、工事案件の減少に伴う減収、保守案件の費用先行投入により、売上総利益は前年同期に比して減少しました。機器インテグレーション部門においては、ケーブルテレビ局向けの機器販売が順調に推移し、通信キャリアおよび商社向けの機器販売が拡大したことにより、増収となりました。利益面では、製商品ラインナップリニューアル、価格改定により、売上総利益は前年同期に比して増加しました。この結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態(資産)当第2四半期連結会計期間末における流動資産は6,069百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,974百万円減少いたしました。これは主に完成工事未収入金が599百万円、商品及び製品が803百万円減少したことによるものであります。固定資産は3,259百万円となり、前連結会計年度末に比べ30百万円減少いたしました。この結果、総資産は9,328百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,004百万円減少いたしました。(負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債は2,825百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,104百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が1,900百万円減少したことによるものであります。固定負債は1,109百万円となり、前連結会計年度末に比べ39百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が29百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は3,935百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,065百万円減少いたしました。(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は5,393百万円となり、前連結会計年度末に比べ60百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益99百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は57.8%(前連結会計年度末は47.1%)となりました。
b.経営成績当第2四半期連結累計期間の経営成績につきまして、当社は、ネットワークの高速化ニーズに対応すべく、光通信機器販売、光ファイバー網・設備構築工事の受注に注力し、新たに大型工事案件、機器納入案件を受注したことにより、連結受注高は前年同期比で増加しました。売上面では、主に通信キャリア、商社向けの機器販売が拡大したことにより、前年同期比増収となりました。利益面では、工事原価率の上昇、販売費及び一般管理費の増加により減益となりました。第1四半期に計上した通貨オプションの時価評価損は解消しました。以上により、連結売上高は5,177百万円(前年同四半期比5.0%増)、営業利益は144百万円(同16.6%減)、経常利益は166百万円(同20.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は99百万円(同22.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,426百万円と、前連結会計年度末と比べ162百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は1,809百万円(前年同四半期は722百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少額896百万円、棚卸資産の減少額824百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は47百万円(前年同四半期は162百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出39百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は1,928百万円(前年同四半期は882百万円の獲得)となりました。支出の主な内訳は、短期借入金の純減額1,900百万円であります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は76百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因当第2四半期連結累計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(9) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、受注高は5,394百万円(前年同期は5,019百万円)となっており、受注残高は5,463百万円(同4,084百万円)となっております。また、販売実績は5,177百万円(同4,931百万円)となっております。