【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済情勢は、新型コロナウイルス感染症対策による行動制限が緩和されたことを背景に、経済活動の正常化が進展し、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰、欧米諸国におけるインフレ抑制に向けた金融引き締めなど、景気の先行きは、依然として不透明な状況が続いております。米国におきましては、金利上昇の影響による住宅需要の低迷などが見られましたが、良好な雇用環境を背景に個人消費は回復傾向となり、設備投資も底堅く推移しました。欧州におきましては、行動制限の緩和により個人消費が堅調に推移し、景気は緩やかな回復基調にありましたが、エネルギー価格の高騰やインフレ加速に伴う金利上昇などが経済活動の制約となりました。中国におきましては、ゼロコロナ政策による行動制限により個人消費が落ち込みましたが、同政策の解除を機に経済は緩やかな回復傾向となりました。わが国におきましては、原材料高騰や海外経済の減速懸念から製造業の景況感は弱含みとなりましたが、良好な雇用環境により個人消費は回復基調となり、設備投資も脱炭素化やデジタル化に関連した投資が牽引役となり緩やかに増加しました。
このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、当連結会計年度より新たな中期経営計画(2022年度~2024年度)をスタートさせ、「成長市場でのビジネス拡大」、「グローバル企業としての競争力強化」、「ESG経営の取組み強化」、「ニューノーマル時代に即した経営の実現」という4つの基本方針を掲げ、さまざまな施策に取組んでまいります。
当連結会計年度におきましては、自動車関連を中心とした受注の増加や海外関係会社の活動制限緩和等を背景に、前期から売上高が増加しました。利益面では、売上高の増加に加え、内製化の拡大により外注費を抑制できたことで、利益率が前期を上回りました。この結果、当連結会計年度の売上高は784億43百万円(前期比16.9%増)となり、営業利益は59億20百万円(前期比53.5%増)、経常利益は58億2百万円(前期比36.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億69百万円(前期比59.2%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきまして、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
当社グループの経営方針・経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
セグメントの状況は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較分析しております。
①自動車関連 自動車関連におきましては、世界的なカーボンニュートラルヘ向けた取組みを背景に、電気自動車(EV)への設備投資が旺盛だったことで、売上高、利益ともに堅調に推移しました。この結果、売上高は302億98百万円(前期比16.0%増)、営業利益は15億59百万円(前期比160.0%増)となりました。
②半導体関連 半導体関連におきましては、第5世代移動通信システム(5G)対応やリモートワークなどの普及による半導体需要の高まりを背景に、半導体メーカーの設備投資が積極的におこなわれたことで、シリコンウェーハ搬送設備などの受注および販売が好調に推移しました。この結果、売上高は289億54百万円(前期比38.3%増)、営業利益は34億45百万円(前期比41.2%増)となりました。
③その他自動省力機器 その他自動省力機器におきましては、フラットパネルディスプレイ(FPD)関連や白物家電関連への設備投資が縮小したことに伴い、売上高は前期から減少しましたが、利益率の高い案件の売上が多かったことで、利益は前期から増加しました。この結果、売上高は169億52百万円(前期比5.8%減)、営業利益は9億30百万円(前期比30.7%増)となりました。
財政状態の概況は以下のとおりであります。
(資産)
当社グループの当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて150億36百万円増加し、1,145億22百万円となりました。その主な内訳は、売上債権等(受取手形、電子記録債権、売掛金、契約資産)の増加106億17百万円、棚卸資産の増加36億52百万円であります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて103億99百万円増加し、549億47百万円となりました。その主な内訳は、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加12億53百万円、有利子負債(短期借入金、長期借入金)の増加60億16百万円、契約負債の増加20億77百万円であります。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて46億37百万円増加し、595億75百万円となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上42億69百万円および配当金の支払い6億79百万円により利益剰余金の増加36億34百万円、円安の進行に伴う為替換算調整勘定の増加7億43百万円であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の54.8%から51.7%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて18億4百万円減少し、111億34百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、56億87百万円の支出(前年同期は34億44百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益58億61百万円に対して、売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加90億33百万円、棚卸資産の増加33億6百万円等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、関西工場の新棟建設等に伴う有形固定資産の取得による支出20億37百万円等により、20億57百万円の支出(前年同期は10億82百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、51億1百万円の収入(前年同期は41億50百万円の収入)となりました。主な要因は、生産の高まりを受けて、資金需要が増加したことによる短期借入金の増加41億7百万円、長期借入れによる収入85億円、長期借入金の返済による支出65億95百万円等によります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、建物及び機械装置等の設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関の長期借入を基本としております。
当連結会計年度末における借入金の残高は297億57百万円、ならびに当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は111億34百万円となっております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2023年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の
数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較しております。
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
自動車関連 (千円)
31,289,872
118.0
半導体関連 (千円)
30,430,359
120.0
その他自動省力機器 (千円)
17,575,648
94.8
その他 (千円)
2,320,212
112.1
合計(千円)
81,616,093
112.6
(注)金額は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
自動車関連
38,165,548
104.8
31,642,476
133.1
半導体関連
34,047,377
106.2
21,753,142
130.6
その他自動省力機器
19,123,192
115.4
8,021,131
137.1
その他
2,422,172
117.3
588,215
145.6
合計
93,758,290
107.6
62,004,965
132.8
(注)金額は、販売価格によっております。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
自動車関連 (千円)
30,298,855
116.0
半導体関連 (千円)
28,954,490
138.3
その他自動省力機器 (千円)
16,952,481
94.2
その他 (千円)
2,238,018
109.4
合計(千円)
78,443,846
116.9
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
相手先
金額(千円)
割合(%)
株式会社デンソー
7,537,643
11.2
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
