【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
前第3四半期連結会計期間より、これまで「営業外収益」の「受取手数料」に含めて計上しておりました自社割賦に係る金利収益を「売上高」に含めて計上する表示方法の変更を行っております。当該変更に伴い、以下の経営成績に関する説明における前年同期比及び前年同期の諸数値につきましては、表示方法の変更の内容を反映させております。
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループは、女性の皆様が輝く人生を過ごしていただけるよう美と健康に関する多彩なサービスを提供する『美の総合総社』の実現に向け、補整下着の販売を中心に、美容コスメや健康関連商品並びに、マタニティ及びベビー関連商品、婚礼・宴会関連事業、美容関連事業など、新たな商品・サービスの拡充を推進しております。
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行したことに伴い、人流の回復により経済活動の正常化が進んだことなどから、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
一方で、緊迫する世界情勢を背景に、資源価格の高騰や物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループにおいては、婦人下着及びその関連事業における既存のお客様の購入動向が、昨年秋からの商品値上げ前のまとめ買いによる反動により購入に慎重になっていることに加え、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により、観光やレジャーなどへの消費が活発化するなど個人消費の多様化に伴い、既存顧客のリピート購入が減少し、売上が一時的に減少いたしました。
一方、さらなる成長に向けた販売体制強化のため、店舗従業員の人員体制の充実とウェブプロモーションを積極的に進めた結果、新規顧客の来店予約数が前年同期比で178.0%と躍進するなど、新規顧客の獲得が好調に推移いたしました。
さらに、8月の新商品投入、9月の分割手数料優遇など購入支援策を実施したことにより、婦人下着及びその関連事業においては、順調に売上を伸ばし、黒字転換いたしました。
また、婚礼・宴会関連事業においては、法人宴会やイベント運営において営業を強化したことから、売上が順調に推移するなど、着実に収益改善が進んだ結果、当第2四半期は黒字転換いたしましたが、第1四半期の損失をカバーするまでには至りませんでした。
なお、前年同期に比べて、減収減益となった主な要因は、婦人下着及びその関連事業において、昨年9月に商品価格値上げ前の駆け込み需要により売上が大幅に増加したことによる影響であります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高92億26百万円(前年同期比5.7%減)、営業損失1億26百万円(前年同期は3億40百万円の営業利益)、経常損失26百万円(前年同期は4億20百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失55百万円(前年同期は3億10百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)と前年同期比で減収減益となりました。
当社グループにおけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[婦人下着及びその関連事業]
婦人下着及びその関連事業においては、補整下着の販売及びコスメや健康食品などの美や健康に関連する商品の販売が主要事業であります。
当第2四半期連結累計期間において、ウェブプロモーションを積極的に推進するなど、多彩なメディアプロモーションを強化した結果、新規顧客の獲得が好調に推移いたしました。さらに、店舗従業員数が着実に増加し、顧客対応力の強化を図るなど、将来に向けた顧客基盤と販売体制の強化に取り組みました。
商品及び店舗展開においては、補整下着の最高峰シリーズの新作「Decorte Lumiés Idelat(デコルテ リュミエス イデラ)」を2023年8月に発売し、好評を博すなど、補整下着の販売が底堅く推移した他、「MARUKO ASSE(マルコアッセ)」(オーダーメイドインソール及び専用シューズ)において、女性のお客様に加え、男性のお客様が増加するなど、新規顧客開拓による同ブランドの愛用者が順調に増加いたしました。さらに、2023年9月には同ブランド初の専門店となる「MARUKO ASSE新潟古町」をオープンいたしました。
また、MARUKO池袋東口店(東京・豊島区/2023年4月)の新規出店に加え、5店舗の移転・改装を実施し、お客様にご満足いただける店舗づくりを継続して推進いたしました。
なお、前年同期に対して減収減益となった要因は、前年9月において原材料価格の高騰による値上げ前の駆け込み需要により売上が大幅に増加したことによる影響であります。
また、将来に向けた顧客基盤拡充に向けて、ウェブプロモーションの強化やお客様参加イベント「マルコ シンデレラ ストーリー アワード2023」(2023年5月)の開催、店舗従業員数の拡充など、先行投資を実施したことによるものであります。
以上の結果、売上高は81億67百万円(前年同期比7.0%減)、セグメント利益は22百万円(前年同期比95.3%減)となりました。
[マタニティ及びベビー関連事業]
マタニティ及びベビー関連事業においては、マタニティ及びベビー向けのアパレルや雑貨販売が主要事業であります。
当第2四半期連結累計期間においては、国内出生数の低下が続く中、引き続き厳しい経営環境に対して、商品の差別化を図るべく新商品開発に注力いたしました。さらに、新たな収益基盤の構築に向け、写真スタジオサービスや中国でのEC展開などの事業育成に取り組みました。
以上の結果、売上高は5億22百万円(前年同期比2.5%減)、セグメント損失は66百万円(前年同期は59百万円のセグメント損失)となりました。
[婚礼・宴会関連事業]
婚礼・宴会関連事業においては、結婚式場の運営やカフェ・レストランなどの飲食事業の運営が主要事業であります。
当第2四半期連結累計期間においては、法人向け宴会やイベント運営において、法人営業を強化した結果、宴会事業において、売上が順調に推移いたしました。
さらに、婚礼事業において、問合せ件数及び来館件数において復調の兆しが見えはじめるなど、着実に収益改善に向けて推移いたしました。
以上の結果、売上高は2億29百万円(前年同期比31.2%増)、セグメント損失は78百万円(前年同期は92百万円のセグメント損失)となりました。
[その他]
その他においては、美容関連事業などが主要事業であります。
当第2四半期連結累計期間においては、美容関連事業において、安定的な顧客基盤に加え、海外からのお客様も増加し、物販売上が好調に推移した結果、前年同期比で増収となりました。
一方、スタイリストの採用を推進するなど、成長に向けた投資を先行した結果、一時的に減益となりました。
以上の結果、売上高は3億31百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント損失は6百万円(前年同期は2百万円のセグメント利益)となりました。
※上記、各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
(2)財政状態の状況
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は120億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億94百万円減少いたしました。これは主に、商品の増加、原材料及び貯蔵品の増加及び関係会社短期貸付金の減少の結果によるものであります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産は58億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億4百万円増加いたしました。これは主に、退職給付に係る資産の増加、建物及び構築物の増加及び破産更生債権等の減少、無形固定資産の減少の結果によるものであります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は31億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ52百万円減少いたしました。これは主に、買掛金の増加、賞与引当金の減少及び未払法人税等の減少の結果によるものであります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債は5億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ16百万円減少いたしました。これは主に、資産除去債務の減少の結果によるものであります。
(純 資 産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は141億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億21百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上及び剰余金の配当による利益剰余金の減少の結果によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は25億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ、24百万円増加いたしました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は1億6百万円(前年同期は36百万円の増加)となりました。これは主に、仕入債務の増加2億71百万円、未払金の増加1億77百万円、売上債権の減少93百万円等による資金の増加、法人税等の支払額による減少2億26百万円、棚卸資産の増加2億10百万円及び賞与引当金の減少1億62百万円等による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、増加した資金は3億28百万円(前年同期は20億17百万円の減少)となりました。これは主に、関係会社貸付金の回収による収入25億円等による資金の増加、関係会社貸付けによる支出20億円及び有形固定資産の取得による支出1億11百万円等による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は1億97百万円(前年同期は2億3百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額1億円及び株主優待費用による支出88百万円等による資金の減少によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、5百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループでは、事業活動及び戦略的投資を推進するために一定の資金を必要としております。主な資本の財源としましては、内部資金及び金融機関からの借入により資金調達することとしております。
当社グループの当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は25億80百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していく上で必要な流動性を確保していると考えております。また、金融機関との間に当座貸越契約も締結しており、流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、一定の流動性を維持できると考えております。
なお、当第2四半期連結累計期間において、事業継続の為の運転資金として1億円の借入を行っております。