【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界的なインフレとそれに対する欧米の金融引き締め、為替の大幅な変動などの影響から景気後退懸念を含んだ状況で推移しました。ステンレス特殊鋼業界におきましては、自動車等の輸送機器をはじめ多くの分野で在庫調整局面となりました。当社グループの戦略分野である高機能材につきましては、米国の住宅着工件数の減少などから家電製品向けシーズヒーターやバイメタル等の耐久消費財分野は調整局面が継続する一方、中国での太陽光発電向けなど再生可能エネルギー分野は堅調に推移しました。当社グループではこのような外部環境に対応し、高機能材の更なる生産性向上に取り組んだ他、原料・資材価格や燃料・電力価格の上昇に見合ったロールマージンの確保及び徹底したコストダウンを継続した結果、当第3四半期連結累計期間の販売数量は前年同期比2.9%減(高機能材7.3%減、一般材2.3%減)となったものの、売上高は150,016百万円(前年同期比46,594百万円増)、利益面につきましては営業利益23,094百万円(前年同期比11,729百万円増)、経常利益22,023百万円(前年同期比11,315百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益15,549百万円(前年同期比6,179百万円増)となりました。当第3四半期連結会計期間末における総資産の額は219,114百万円となり、前連結会計年度末対比31,620百万円増加しております。これは主として棚卸資産の増加(21,187百万円)、売上債権の増加(3,773百万円)、機械装置及び運搬具の増加(3,135百万円)によるものであります。当第3四半期連結会計期間末における負債の額は143,860百万円となり、前連結会計年度末対比18,536百万円増加しております。これは主として短期借入金の増加(8,723百万円)、仕入債務の増加(2,392百万円)によるものであります。当第3四半期連結会計期間末における純資産の額は75,254百万円となり、前連結会計年度末対比13,084百万円増加しております。これにより自己資本比率は34.3%となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、599百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。