【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、現金及び現金同等物の増加や棚卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ19,043百万円増の383,443百万円となりました。負債合計は、借入金の増加などにより、17,503百万円増の169,428百万円となりました。資本合計は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純変動の増加などにより、1,540百万円増の214,015百万円となりました。
(2) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における日本経済は、第8波の到来など、依然として新型コロナウイルス感染症の影響を受けているものの、行動制限の緩和等による経済活動の正常化が進み、第2四半期に引き続き景気は緩やかに持ち直しております。一方で先行きとしては、インフレ抑制に向けた世界的な金融引き締めや、為替変動による経済活動への影響が懸念され、引き続き不透明な状況にあります。当第3四半期連結累計期間の売上収益は、前年同四半期(190,544百万円)に比べ10.0%増の209,686百万円となりました。利益につきましては、販売価格の値上がりがあったものの、販売数量の減少や合金鉄・購入鋳片・エネルギー等購入品価格の高騰により、営業利益は前年同四半期(3,473百万円)に比べ2,869百万円減の604百万円、税引前四半期利益は前年同四半期(3,876百万円)に比べ2,527百万円減の1,349百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同四半期(2,095百万円)に比べ1,882百万円減の213百万円となりました。
なお、セグメントごとの売上収益は、次のようになっております。
鋼(ハガネ)カンパニー販売数量は減少したものの、特殊鋼の販売価格の値上がりにより、当第3四半期連結累計期間の売上収益は78,518百万円(前年同四半期 73,860百万円)と前年同四半期に比べ6.3%増加しました。
ステンレスカンパニーステンレス鋼の販売価格の値上がりにより、当第3四半期連結累計期間の売上収益は31,054百万円(前年同四半期 26,085百万円)と前年同四半期に比べ19.0%増加しました。
鍛(キタエル)カンパニー販売数量は減少したものの、鍛造品の販売価格の値上がりにより、当第3四半期連結累計期間の売上収益は83,333百万円(前年同四半期 75,179百万円)と前年同四半期に比べ10.8%増加しました。
スマートカンパニー磁石の売上は減少したものの、電子部品の売上の増加により、当第3四半期連結累計期間の売上収益は15,255百万円(前年同四半期 13,883百万円)と前年同四半期に比べ9.9%増加しました。
その他事業当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,525百万円(前年同四半期 1,536百万円)と前年同四半期に比べ0.8%減少しました。
(3) キャッシュ・フローの状況 当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、前連結会計年度末(32,866百万円)に比べ12,138百万円増加し、45,005百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第3四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は5,746百万円(前年同四半期は、営業活動による資金の減少447百万円)となりました。これは、前年同四半期に比べ、税引前四半期利益が1,349百万円と2,527百万円減少、営業債務及びその他の債務の減少による資金の減少2,984百万円(前年同四半期は、営業債務及びその他の債務の増加による資金の増加4,936百万円)があったものの、営業債権及びその他の債権の増加による資金の減少が938百万円と10,189百万円減少、棚卸資産の増加による資金の減少が5,450百万円と5,716百万円減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第3四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は11,068百万円と前年同四半期(11,527百万円)に比べ459百万円減少しました。これは、前年同四半期に比べ、有形固定資産の取得による支出が1,104百万円減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第3四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は17,162百万円(前年同四半期は、財務活動による資金の減少11,764百万円)となりました。これは、前年同四半期は社債の償還による支出20,000百万円(当第3四半期連結累計期間は、該当なし)、短期借入金の返済による支出5,000百万円(当第3四半期連結累計期間は、該当なし)があったことに対して、当第3四半期連結累計期間は長期借入れによる収入が4,000百万円増加したことなどによるものであります。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発活動に関する支出は、3,511百万円(無形資産に計上された開発資産を含む)であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。