【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これによる四半期連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。
(1)経営成績の状況
当社グループは、総合医療システム及び医療機器を自社開発し、大学病院をリードユーザーに、全国の大規模病院や中小規模医療機関へ提供すると同時に、省庁や自治体、公社などへ向けたオフィスシステムの提案・導入や、ヘルステック、医療クラウド領域における新規事業に取り組んでおります。当領域では新型コロナウイルス感染症の影響により医療機関のデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速され、オンライン診療の導入や医療用ロボットの活用など、これまで以上に情報通信技術やAIを駆使した非接触型の診療が広まりつつあります。また、日本政府が2022年を医療DX元年とし、医療ビッグデータの利活用を産官学一体となって推し進めていくことを掲げ、方々で取り組みが活発化していることから、医療機関における最新技術を活用したシステムの積極的な導入が、益々期待されています。
当第3四半期連結累計期間(2022年1月1日~2022年9月30日)における当社グループの売上高は2,999,658千円(前年同期比14.6%減)となりました。また、営業利益は488,177千円(同30.6%減)、経常利益は523,386千円(同27.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は349,751千円(同27.9%減)となりました。通期計画に対しての達成率は、売上高が60.8%、営業利益が45.0%、経常利益が48.0%、親会社株主に帰属する四半期純利益が48.8%となりました。
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは世界中の経済活動や日常生活に制限をもたらし、当社がコア事業を展開する医療業界にも多大な影響を及ぼしてきました。本年度もシステム更新の需要は安定している一方、感染症の流行が長期間に及んだことから、医療機関におけるシステム投資意欲や新規システムの受け入れ体制に変化が見受けられます。一方で、重症化リスクの減少により、罹患時の隔離期間短縮や脱マスクの議論活発化など、世の中はパンデミック以前の日常生活へ少しずつ戻りつつあります。
当社はビジネスセグメント及び日々の取り組みという2つの側面からESG及びSDGsに関する取り組みを強化しております。具体的には、現状分析や、目指すべきESG体制に関する協議等を進めつつ、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)への回答も積極的に行っております。また、法務省が提唱する「じんけん宣言」の公表や気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同など、人権保護や環境保全に関する国内外のイニシアティブへの対応を順次行っております。感染症対策にも引き続き注意を払い、グループ全社で感染防止対策を徹底しステークホルダーの安全確保に努めながら、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現すべく、医療や人々の健康を支える企業としての社会的責任を果たしてまいります。
セグメント別(連結)の経営成績は、以下のとおりであります。
(a)事業セグメント別の売上高
(単位:千円)
セグメント
2021年12月期
第3四半期
2022年12月期
第3四半期
増減額
増減率
システム開発事業
3,482,853
2,936,807
△546,046
△15.7%
ヘルステック事業
33,045
64,336
31,291
94.7%
(b)事業セグメント別の営業利益
(単位:千円)
セグメント
2021年12月期
第3四半期
2022年12月期
第3四半期
増減額
増減率
システム開発事業
862,611
650,873
△211,738
△24.5%
ヘルステック事業
△159,173
△162,696
–
–
≪システム開発事業≫
システム開発事業の経営成績は、売上高2,936,807千円(前年同期比15.7%減)、セグメント利益(営業利益)650,873千円(同24.5%減)となりました。
〇 医療システム
画像ファイリングシステム「Claio」や診療記事記載システム「C-Note」、文書管理システム「DocuMaker」に代表される当社製品は、高度な医療を提供する大規模病院において高い評価と安定したシェアを維持し、病院の中核システムとして診療に欠かせない重要な役割を担っております。当第3四半期連結累計期間は病院案件30件及び診療所案件67件の新規導入・追加導入及びシステム更新を実施し、累計2,874,310千円の売上を達成いたしました。
協業パートナーである豊田通商株式会社(以下「豊田通商」、本社:愛知県)と共同で取り組んでいるSakra World Hospital(所在地:インド、バンガロール)へのClaio導入プロジェクトは、8月に現地を訪問し進捗を確認のうえ、現地ディーラーを交えて導入後のビジネスプランの協議を行いました。本年度中に具体的な枠組みを決定する予定です。
本年度は既存・新規を問わず国内の顧客へのパッケージ製品の販売に引き続き注力するとともに、インド・ASEAN地域でのClaioやC-Noteの販売を見据え、本事業の海外展開を本格化してまいります。
クラウドソリューションの提供を主業とする、子会社のフィッティングクラウド株式会社は、当第3四半期に、総合病院における患者案内システムのクラウド基盤構築を進めてまいりました。また、症例データ収集システムやクラウドベース仮想ブラウジング環境の開発を行い、関連学会において各種サービスの展示・販売促進を行う準備が進行いたしました。
〇 オフィスシステム
当分野では文書管理システム「DocuMaker Office」を中心とし、当該製品の強みが活かせる省庁・自治体・公社及び医療機関をメインターゲットに、製品販売に取り組んでおります。DX推進の更なる加速により、これらメインターゲットが電子決裁や公文書管理システムの導入を進めていることから、省庁自治体向けパッケージ・医療機関向けパッケージ共に問い合わせや商談件数は増加しております。また、次年度予算に向けた問い合わせも増加しております。本製品の売上高は本年度の目標に対し順調に推移し、当第3四半期連結累計期間は21件の新規・追加導入等を実施し、累計62,496千円の売上を達成いたしました。
なお、当第3四半期中には、東京都外郭団体にて1件が稼働するとともに、省庁外郭団体1件、自治体1件の導入が進行いたしました。「現場に寄り添い、顧客の抱える課題を見つけて解決策を提案する高いコンサル力」と「ユーザー目線に立った使いやすいシステム」が評価され、様々な公的機関で採用頂くに至りました。今後も、自治体や独立行政法人、財団法人へ提案を行い、公文書管理や決裁業務の電子化を支援してまいります。
また、医療領域においても当社の既存ユーザーである大規模・中規模医療機関を中心に高い需要を見込んでおり、病院のバックオフィスを支援するクラウド型サービスとして、多くの引き合いに応えてまいります。
≪ヘルステック事業≫
ヘルステック事業の経営成績は、売上高64,336千円(前年同期比94.7%増)、セグメント損失(営業損失)162,696千円(前年同期のセグメント損失159,173千円)となりました。
〇 視線分析型視野計
当セグメントにおいては、視線分析型視野計「GAP」(注1)及び「GAP-screener」(注2)の国内販売や海外展開計画の策定に注力いたしました。本製品は、元来の検査手法とは全く異なるアプローチを用いて視野を測定することで可用性を高め、初期の自覚症状に乏しい緑内障などの網膜疾患の早期発見率の向上にも寄与する、安価で画期的なウェアラブルデバイスです。これまで検査の際に必須であった暗所の確保を不要とし、検査時間の短縮や患者の負担軽減を実現いたしました。更に、人間ドックや健診施設での利用を進めることで網膜疾患初期の視野データを取得・分析し、国内外の研究開発機関と共有することで、製薬や生命保険領域など様々なフィールドでの技術・サービス革新への寄与が期待されます。
本製品の国内の出荷台数は、本年9月末現在で、過年度販売分を含めて累計34台となりました。7月には国際モダンホスピタルショウ2022へ、9月には第33回日本緑内障学会へ本製品を出展するなど、当第3四半期はプロモーション活動にも注力いたしました。国内では大学病院やクリニックへ販売を進める一方、健診施設に対しては機器を無償貸与のうえ検査毎の従量課金制を採用することで、オプション項目としての視野検査を実施しております。豊田通商との協業により、全国の健診施設への導入を目指してまいります。
これまで時間を要していた海外発売の準備も進行いたしました。8月には豊田通商と共同でインドにて複数医療機関や眼科医へのマーケティング調査を実施し、タミルナドゥ州にて8月5日~7日に開催された「第69回眼科協会カンファレンス」へ本製品を出展いたしました。また、EU地域における取り組みでは、本製品を対象に、欧州医療機器規則(EU-MDR)を含む各種EU法令への適合を確認し、EU適合宣言書の発行を8月12日付で完了するとともに、販売代理店である株式会社レクザム(本社:大阪府)を通じ、イタリアにて9月16日~20日に開催された「第40回 欧州白内障・屈折手術学会」へ出展し、海外における初の大規模なプロモーションを実施いたしました。インド・EU共にプロモーションでは著名な眼科医をはじめ多くの医療関係者から高評価を得ました。EUでは年内の販売開始、インドでは次年度中の販売開始を予定しております。
加えて、本製品が視野異常のみならず早期認知症(MCI)の発見にも有用であることが判明し、引き続き京都大学 と共同研究を進めております。日本医療研究開発機構(AMED)の令和3年度 医工連携・人工知能実装研究事業において「視点反応・眼球運動のデジタルフェノタイプを活用した軽度認知機能異常スクリーニングプログラムの研究開発」が採択され、今後数年をかけ新たな医療機器として上市される予定です。高齢化社会が抱える多くの問題を解決すべく、様々な角度から研究開発やコア技術の向上、製品開発に取り組んでまいります。
(注1)ゲイズ・アナライジング・ペリメーター GAP、医療機器製造販売届出番号 38B2X10003000002
(注2)ゲイズ・アナライジング・ペリメーター GAP-screener、医療機器製造販売届出番号 38B2X10003000003
当第3四半期連結累計期間におけるセグメントごとの売上構成及び販売・サービス種類別の売上構成は、下表のとおりであります。
販売・サービス種類別
販売高(千円)
構成比(%)
前年同四半期比(%)
システム開発事業
ソフトウエア
(うち代理店販売額)
1,633,241
(482,691)
54.5
84.0
ハードウエア
(うち代理店販売額)
146,627
(10,799)
4.9
70.4
サポート等
1,038,004
34.6
108.8
その他
118,934
4.0
31.5
ヘルステック事業
64,336
2.1
194.7
調整額(注)
△1,485
△0.1
-
合計
2,999,658
100.0
85.4
(注)調整額は、セグメント間取引消去によるものであります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、4,236,241千円となり、前連結会計年度末と比較して320,321千円減少しました。これは主に、現金及び預金の増加294,509千円、商品及び製品の増加61,319千円に対し、受取手形、売掛金及び契約資産の減少641,801千円を主な要因とする流動資産の減少285,716千円と、有形固定資産の増加32,690千円に対し、投資その他の資産の減少67,786千円を主な要因とする固定資産の減少34,605千円によるものであります。
負債は、562,702千円となり、前連結会計年度末と比較して481,327千円減少しました。これは主に、買掛金の減少172,480千円、未払法人税等の減少212,069千円を主な要因とする流動負債の減少530,004千円と、固定負債の増加48,677千円によるものであります。
純資産は、3,673,539千円となり、前連結会計年度末と比較して161,005千円増加しました。これは、主に利益剰余金の増加154,717千円による株主資本の増加159,731千円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は28,848千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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