【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,905,625千円となり、前事業年度末に比べ325,938千円増加しました。これは主に、上場に伴う公募増資及び定期預金の増加等による現金及び預金の増加312,198千円によるものであります。固定資産は598,596千円となり、前事業年度末に比べ8,008千円減少しました。これは主に、年間を通じての月額会員数の増加に応じて、必要在庫数が増加したことに伴いレンタル用資産が168,531千円増加した一方、長期預金が200,000千円減少したことによります。
この結果、総資産は2,504,221千円となり、前事業年度末に比ベ317,930千円増加しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は959,409千円となり、前事業年度末に比ベ297,738千円増加しました。これは主に、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替による1年内返済予定の長期借入金の増加193,537千円、年間を通じての月額会員数の増加に伴う前受金の増加63,529千円によるものであります。固定負債は986,897千円となり、前事業年度末に比ベ214,683千円減少しました。これは、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替等により長期借入金が214,683千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,946,306千円となり、前事業年度末に比べ83,055千円増加しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は557,915千円となり、前事業年度末に比べ234,874千円増加しました。これは主に、上場に伴う公募増資及び新株予約権の行使による株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ294,933千円増加し、当期純損失計上による繰越利益剰余金の減少354,191千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は22.28%となりました。
② 経営成績の状況
当社は、「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」をビジョンに掲げ、人々のライフスタイルが豊かになるサービスの提供を行っております。主軸の月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」に加え、家具・家電を購入前にレンタルできるメーカー様公認の月額制レンタルモール「airCloset Mall」の展開を行っております。これらのサービス展開においてはモノの出荷だけではなく、返却、メンテナンスといったオペレーションが重要となるため、当社はこれまで循環型の物流プラットフォームの改善、磨きこみを継続してまいりました。今後は、既存事業に加え、物流プラットフォームを活用した都度課金型の新しい取り組みである「Disney FASHION CLOSET」の拡大を図ります。また、今後も更なる成長を目的とし、強みであるプラットフォームの活用を推進してまいります。
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響を受け、その長期化・再拡大への懸念から、回復傾向にあるものの昨年度に続き経済活動への制限・自粛が継続された期間となりました。国内ではワクチン接種の拡充や行動制限の緩和、新型コロナウイルス感染症が2023年5月8日から「5類感染症」へと移行するなど平常化につながる動向が生まれており、人流についても増加傾向にあるものの、世界的な資源価格の高騰や為替変動による物価の上昇など、依然として経済活動の完全な再開への先行きについては不透明な状況が続いています。
ファッション市場は、かかる状況を受けたテレワークの一般化に伴う外出需要の低下に加え、世界的な原材料・素材価格の上昇、物流コストの高騰等により、マイナス影響の大きい市場となっています。一方で、消費者の購買行動が変容し、EC化率が上昇しています。この流れのなか、当社の提供するサービスは、ファッション市場全体に関する上記諸課題の影響を受けつつも、ECサービスであること、サブスクリプション型のビジネスとして、長期利用のお客様が多くいらっしゃることから、継続的に需要を獲得しています。
また、当社は、情報量が爆発的に増加し、個人の時間価値が相対的に高まっていく現代社会において、パーソナルスタイリングの要素を強みとしてファッションレンタルサービスのパイオニアとしてのポジションを維持し、市場を牽引する立場として成長を続けております。2023年3月には、サービスによる女性の多様なライフスタイルの支援およびサービス運営における女性活躍促進が評価され、「HAPPY WOMAN AWARD 2023 for SDGs 女性応援ブランド賞」を受賞いたしました。
さらに、2022年には自社サービス内における衣服の廃棄ゼロを実現しています。サステナビリティの観点から転換が求められるファッション業界において、当社はサーキュラーエコノミーを実現する企業としても一層の事業推進を行ってまいります。
これらの結果、当事業年度の業績は、売上高3,740,043千円(前年度比10.3%増)、EBITDA(営業利益+レンタル用資産償却費+減価償却費)225,625千円(前年度比24.1%減)、営業損失188,024千円(前年度は51,776千円の営業損失)、経常損失229,282千円(前年度は67,740千円の経常損失)、当期純損失354,191千円(前年度は378,146千円の当期純損失)となりました。
なお、当社の事業セグメントはパーソナルスタイリング事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,251,797千円となり、前事業年度末に比べ112,198千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は479,381千円(前年度は156,042千円の獲得)となりました。これは主に、減少要因として、税引前当期純損失353,659千円(前年度は375,855千円の税引前当期純損失)等があった一方で、増加要因として、減価償却費413,649千円(前年度は348,967千円の減価償却費)、減損損失125,177千円(前年度は308,114千円の減損損失)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は907,935千円(前年度は1,029,250千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出877,885千円(前年度は817,337千円の支出)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は540,753千円(前年度は1,223,760千円の獲得)となりました。これは主に、株式の発行による収入589,866千円(前年度は660,120千円の獲得)等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社は、パーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
セグメントの名称
品目
当事業年度
(自 2022年7月1日
至 2023年6月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
パーソナルスタイリング事業
商品
55,445
55.9
合計
55,445
55.9
b.受注実績
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、パーソナルスタイリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
セグメントの名称
当事業年度
(自 2022年7月1日
至 2023年6月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
パーソナルスタイリング事業
3,740,043
110.3
合計
3,740,043
110.3
(注)販売実績が、総販売実績の10%を占める相手先が存在しないため、相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の財政状態及び経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」にも記載しておりますが、売上高3,740,043千円(前年度比10.3%増)となりました。
これは主に、月額会員数の増加によるものであります。
売上原価は1,982,166千円(同15.4%増)となりました。これは主に、売上高増加に伴うものであります。
販売費及び一般管理費は1,945,900千円(同12.9%増)となりました。これは主に、既存サービスに加え、「Disney FASHION CLOSET」の立ち上げに係る費用の増加、事業規模拡大に伴う広告宣伝費及び人件費の増加、円安による海外との取引を行っているサーバー代の増加等によるものであります。
なお、販売費の売上高に占める割合は33.7%(前年度は32.6%)、一般管理費の同割合は18.3%(前年度は18.2%)となっております。
結果、営業損失は188,024千円(前年度は51,776千円の営業損失)となりました。
営業外収益は、4,680千円(同564.0%増)となりました。これは主に、補助金収入3,805千円の計上によるものであります。
営業外費用は、45,939千円(同175.6%増)となりました。これは主に、上場関連費用の計上が23,316千円増加したことによります。
特別損失は固定資産等に対する減損処理を行ったことから減損損失を計上することになり、125,177千円(同59.4%減)となりました。
これらの結果、当期純損失354,191千円(前年度は378,146千円の当期純損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
今後は「airCloset」の拡大に加え、更なる成長の為に、「airCloset Mall」の拡大、「Disney FASHION CLOSET」のスタートを予定しております。
これらに必要な資金については自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入金や、新株発行による資金調達資金により充当することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。会計上の見積りのうち重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事 業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載の通り、月額会員数、一人当たり限界利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。各指標の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照ください。
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