【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。会計方針の選択・適用、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の相対的な開示には、経営者が過去の実績等を勘案し、実態に即した合理的な見積り・判断をしております。特に、当社グループの主要資産であるソフトウエアに関しては、管理系のものを除き、急速なインターネット業界の成長を勘案して、償却年数を2年(有税償却)としております。
(2) 経営成績
(業績等の概要) 化粧品業界におきましては、「新型コロナウイルス(COVID-19)」(以下、「新型コロナウイルス」という。)の影響により、消費者の購買意欲の低下や、外出自粛による化粧をする機会の減少、インバウンド需要の蒸発などにより、景況感の先行きは不透明な状況が継続しました。しかしながら、マスク着用が個人判断になったことやインバウンド需要が回復傾向にあることで、新型コロナウイルスの影響が徐々に緩和され国内化粧品市場は復調し始めております。これにより、当社グループのクライアントである化粧品ブランドの業績も若干遅れて回復していくものと見込んでおります。
当連結会計年度における業績は以下の通りです。 売上高におきましては、新型コロナウイルスの影響が残りながらも、24.7%の増収となりました。2023年1月以降は人流や化粧品需要の回復が著しく、加えてインバウンド需要も寄与したことで、Beauty Service事業の店舗は46.1%の増収となり業績を牽引しました。また、ECでは先行販売や限定品販売などの施策による成長に加えて、2022年12月の「@cosme BEAUTY DAY」、2023年6月の「@cosme SPECIAL WEEK」も寄与したことで16.3%の増収となりました。さらに、販売促進サービスを含むブランドキャンペーンの需要が増え、これによりOn Platform事業も伸長し、増収に寄与しました。 営業利益におきましては、前述のとおりBeauty Service事業やOn Platform事業が増収したことにより、1,270百万円の増益となり黒字での着地となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。
売上高 42,890百万円(前年同期 34,401百万円 / 前年同期比 24.7%増) 営業利益
817百万円(前年同期 △453百万円) 経常利益
410百万円(前年同期 △593百万円) 税金等調整前当期純利益
392百万円(前年同期 △690百万円) 親会社株主に帰属する当期純利益
275百万円(前年同期 △571百万円)
① On Platform事業 当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした各種サービス(BtoB、BtoC)が属しております。 依然として新型コロナウイルスの影響によりクライアントの予算が保守化され厳しい環境ではありますが、Beauty Service事業の成長により当セグメントにおける販売促進サービスを含むブランドキャンペーンが伸長し、前年同期比で増収となりました。 営業利益におきましては、売上高が増加したことに伴い、増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。
売上高
7,935百万円(前年同期 7,317百万円 / 前年同期比
8.4%増)営業利益
1,373百万円(前年同期
903百万円 / 前年同期比 52.1%増)
② Beauty Service事業 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING(アットコスメショッピング)」の運営、化粧品専門店 「@cosme STORE(アットコスメストア)」や大型旗艦店「@cosme TOKYO(アットコスメトーキョー)」の運営等、国内における小売業を中心としたサービスが属しております。 売上高におきまして、ECでは、主力ブランドとの連携による先行販売や限定品販売などOn Platform事業との連携による施策や、「@cosme BEAUTY DAY」や「@cosme SPECIAL WEEK」の寄与により、16.3%の増収となりました。店舗では、人流の戻りが著しいことやオンライン・オフラインを一気通貫したブランドキャンペーンにおける販売促進イベントなどにより客数が増え、46.1%の増収となりました。また、大型旗艦店においては売上を牽引するだけでなく、ブランドのイベント開催やインフルエンサーとのコンテンツ企画実施など、情報発信基地としてOn Platform事業の業績にも寄与しております。 営業利益におきましては、「@cosme BEAUTY DAY」開催に伴うプロモーション費用を計上したものの、店舗の増収等によりBeauty Service事業全体で1,059百万円の増益となり、黒字での着地となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。売上高
29,222百万円(前年同期 21,902百万円 / 前年同期比
33.4%増)営業利益
1,397百万円(前年同期
338百万円 / 前年同期比 313.8%増)
③ Global事業 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。 売上高におきまして、EC・卸売では、中国の越境EC事業が現地ブランドの台頭など市場環境の変化により減収となりました。また、香港店舗では、前期に不採算店舗を3つ閉店しましたが、残りの3店舗は堅調に回復してきており、結果としてGlobal事業全体では、微増となりました。 営業利益におきましては、不採算事業の整理・撤退により収益構造の改善をおこないましたが、韓国事業の不調により赤字となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。
売上高
4,395百万円(前年同期 4,247百万円 / 前年同期比 3.5%増) 営業利益 △86百万円(前年同期 △209百万円)
④ その他事業 当セグメントには、美容部員を派遣する人材派遣事業と、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。 人材派遣事業におきましては、稼働人員の増強を図ったことや新型コロナウイルスの影響が徐々に緩和されたことを受け、増収となりました。 営業利益におきましては、投資育成事業において営業投資有価証券の減損等として35百万円を計上したことによりセグメント全体では赤字となりましたが、人材派遣事業は黒字での着地となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。
売上高
1,338百万円(前年同期
935百万円 / 前年同期比 43.1%増) 営業利益
△13百万円(前年同期 17百万円)
(3) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
仕入高(百万円)
前年同期比(%)
On Platform事業
-
△100.0
Beauty Service事業
20,104
36.4
Global事業
2,382
△3.6
合計
22,486
30.7
(注)
1
セグメント間取引については相殺消去しております。
2
金額は、仕入価格によっております。
③ 受注実績当社グループは概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。
④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(百万円)
前年同期比(%)
On Platform事業
7,935
8.4
Beauty Service事業
29,222
33.4
Global事業
4,395
3.5
その他事業
1,338
43.1
合計
42,890
24.7
(注)
1
セグメント間取引については相殺消去しております。
2
主な相手先別の販売実績については、該当事項はありません。
(4)財政状態 資産、負債及び純資産の状況
(資産)当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,133百万円増加し、24,301百万円となりました。当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,303百万円増加し、15,231百万円となりました。これは主に、現金及び預金が895百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が996百万円、商品が614百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ170百万円減少し、9,070百万円となりました。これは主に、有形固定資産が221百万円増加したものの、投資有価証券が372百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ95百万円増加し、13,611百万円となりました。当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ5,316百万円減少し、6,371百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が624百万円増加したものの、1年内返済予定の長期借入金が5,873百万円減少したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ5,411百万円増加し、7,240百万円となりました。これは主に、長期借入金が1,178百万円、転換社債型新株予約権付社債が4,000百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,038百万円増加し、10,690百万円となりました。これは主に、2022年9月7日付でトリプルフォー投資事業組合より第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の権利行使を受け新株へ転換したことに加え、2023年6月20日付で株式会社ワイより第25回新株予約権の権利行使を受け新株を発行したことを主な要因として、資本金が712百万円、資本剰余金が621百万円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が275百万円増加したこと、新株予約権が436百万円増加したこと等によるものであります。
(5)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,069百万円増加し、6,759百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、2,942百万円(前年同期は1,276百万円の収入)であります。 この主な要因は、売上債権の増加額990百万円があったものの、税金等調整前当期純利益392百万円の計上、非資金取引である減価償却費1,919百万円の計上、株式報酬費用298百万円の計上、のれん償却費199百万円の計上、仕入債務の増加額614百万円、賞与引当金の増加額261百万円、未払金の増加額165百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用された資金は、1,247百万円(前年同期は1,529百万円の支出)であります。 この主な要因は、無形固定資産の取得による支出1,126百万円、事業譲受による支出231百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用された資金は、612百万円(前年同期は1,354百万円の支出)であります。 この主な要因は、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入5,000百万円、長期借入れによる収入2,000百万円があったものの、長期借入金の返済による支出6,695百万円、短期借入金の純減少額1,000百万円があったことによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2019年6月期
2020年6月期
2021年6月期
2022年6月期
2023年6月期
自己資本比率 (%)
47.1
21.5
35.5
38.1
41.6
時価ベースの自己資本比率 (%)
220.0
72.5
167.1
73.8
174.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%)
4,754.4
-
712.0
768.2
150.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)
29.1
-
-
-
14.1
(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数を除く)により算出しております。 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。 4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と しております。なお、転換社債型新株予約権付社債については、無利息のため有利子負債には含めて おりません。 5. 2020年6月期は営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%) を、2020年6月期、2021年6月期、2022年6月期は営業利益がマイナスであるため、インタレスト ・カバレッジ・レシオ (倍)を、記載しておりません。
(6)資本の財源及び資金の流動性当社グループの所要資金は、大きく分けて、ソフトウエア開発、出資・貸付等の投融資資金と経常の運転資金となっております。これら所要資金のうち、ソフトウエア開発に伴う投資、出資・貸付等の投融資関連については、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達することとしており、投資及び事業資金は確保されていると認識しております。資金の流動性については、グループCMSにより国内グループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間で当座貸越契約を締結すること等により、急な資金需要や新型コロナウイルス等の不測の事態にも備えております。今後につきましても、事業の業績拡大期には先行的に運転資金が増大するビジネスであること、事業拡大に伴いソフトウエア投資の増加が見込まれること等を考慮して、充分な流動性を維持していく考えです。なお、2022年9月に一層の事業拡大及び収益力向上のための資金確保を目的に無担保転換社債型新株予約権付社債(第1回、第2回、第3回)及び新株予約権(第24回、第25回)による資金調達を実施し、2022年10月の長期借入金の一括返済に充当しております。
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