【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)における世界経済はインフレによる物価高騰や政策金利上昇などにより景気回復が鈍化傾向となりました。製造業を中心に設備投資は低迷しており、地政学リスクも依然として高く、先行き不透明な状況が継続しています。
このような環境の中、当社グループではEV(電気自動車)向けなど車載向けの販売は増加しました。一方、中国スマホや通信モジュール向けで回復の兆しが見られたものの、通信分野は弱含みで推移しました。また、民生分野ではテレワーク/巣ごもり需要のピークアウトをうけ、PC向けを中心に前年度の下半期より調整局面が継続していることなどから、売上高は19,332百万円(前年同期比4.7%減)となりました。利益面につきましては、売上減少に伴う稼働低下や一部製品の価格変動の影響により、営業利益は901百万円(前年同期比67.9%減)となりました。為替差益1,119百万円を営業外収益に、投資有価証券売却益887百万円を特別利益に計上したものの、経常利益は1,977百万円(前年同期比58.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,391百万円(前年同期比53.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 日本
日本国内におきましては、車載向けなどが前年を上回り、売上高は4,268百万円と前年同期と比べ209百万円(5.2%増)の増収となりましたが、稼動低下などにより、セグメント利益(営業利益)は145百万円と前年同期と比べ1,780百万円(92.4%減)の減益となりました。
② 北米
北米におきましては、車載、産業向けなどの販売が増加し、売上高は1,191百万円と前年同期と比べ382百万円(47.3%増)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は14百万円と前年同期と比べ9百万円(160.3%増)の増益となりました。
③ 欧州
欧州におきましては、車載向けなどが前年を上回った結果、売上高は1,910百万円と前年同期と比べ87百万円(4.8%増)の増収となりましたが、人員増などにより固定費が増加し、セグメント利益(営業利益)は23百万円と前年同期と比べ23百万円(50.2%減)の減益となりました。
④ 中国
中国におきましては、通信向けなどが前年を下回り、売上高は5,636百万円と前年同期と比べ1,384百万円(19.7%減)の減収となりました。また、減収に加え稼動低下などにより、セグメント損失(営業損失)は107百万円と前年同期と比べ453百万円(前年同期はセグメント利益345百万円)の減益となりました。
⑤ 台湾
台湾におきましては、民生向けなどの販売が減少し、売上高は4,969百万円と前年同期と比べ114百万円(2.3%減)の減収となりました。また、減収に加え稼動低下などにより、セグメント利益(営業利益)は315百万円と前年同期と比べ350百万円(52.6%減)の減益となりました。
⑥ アジア
その他アジアにおきましては、民生、通信向けなどの販売が減少し、売上高は1,355百万円と前年同期と比べ141百万円(9.4%減)の減収となりましたが、高付加価値製品の増産などにより、セグメント利益(営業利益)は152百万円と前年同期と比べ190百万円(前年同期はセグメント損失38百万円)の増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,415百万円増加し、21,852百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動の結果獲得した資金は1,943百万円(前年同四半期は1,864百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益などにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動の結果使用した資金は1,487百万円(前年同四半期は4,431百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出及び投資有価証券の売却による収入などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動の結果獲得した資金は2,088百万円(前年同四半期は362百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入及び長期借入金の返済による支出などによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,073百万円であります。 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。