【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、ワクチン接種及び医療機関における感染対策の進展に伴い新型コロナウイルスによる医療機関への影響は軽減されつつあるものの、断続的な感染拡大が続いており、また、ウクライナ情勢による資源価格の高騰や為替変動による物価上昇等の影響に起因するコスト増加も懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。このような経営環境の下、当社グループは医療機関の医療体制維持のため、全社員で感染拡大防止に努めながら、製品の安定供給及び顧客の課題解決に取り組むことを方針として事業活動を行っております。当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発令されていた期間を含む前年同四半期と比較して、医療需要が回復したこと及び新規施設における販売により手術室関連製品等の販売が好調に推移いたしました。加えて、PPE(個人用防護具)等の感染対策に関わる製品の販売も好調を維持いたしました。また、前期に受託したSPDにおける販売も医療機器販売事業の増収に貢献しております。売上総利益においては、ウクライナ情勢や円安の影響を受け、売上原価が増加したものの、営業活動強化に伴う収益改善や増収に伴い拡大しております。他方、販売費及び一般管理費については、主要子会社における事業規模拡大に伴う人員採用や営業拠点の開設、移転があったことに加え、感染対策を念頭に置きながらも営業活動等を活発化させたこと及び、㈱栗原医療器械店における新物流センターに係る減価償却費等が発生していることで前年同四半期と比較して増加しております。なお、特別利益において113百万円を計上しておりますが、主たる要因は投資有価証券の売却益であります。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は118,304百万円(前年同四半期比5.4%増)、営業利益は1,097百万円(同34.5%減)、経常利益は1,342百万円(同30.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は859百万円(同39.9%減)となりました。
(注)SPDSupply Processing & Distributionの略語で、病院が医療材料の物流管理を外注化し、病院所有の在庫の削減、病院側の物品管理作業の軽減を図るシステムのことであります。SPDの運用は、病院との契約により、医療機器販売会社又は専業の会社が行います。当社グループにおきましては、連結子会社である協和医科器械㈱・㈱栗原医療器械店・㈱ミタス・㈱秋田医科器械店・メディアスソリューション㈱及び持分法非適用の関連会社である㈱エヌエイチエス静岡が行っております。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(医療機器販売事業)医療機器販売事業における消耗品につきましては、新型コロナウイルスの検査に係る試薬は需要の落ち着きに伴い販売が減少したものの、PPE(個人用防護具)の販売は引き続き好調に推移し、手術室関連製品の販売が拡大したことに加え、前期に受託したSPDに関する販売により、売上高及び売上総利益は前年同四半期と比較して増加しました。備品につきましても、医療機関における設備投資が活発化してきており、放射線機器等の大型備品の販売により好調に推移しました。一方、事業規模拡大に伴うコスト増加や㈱栗原医療器械店における新物流センターに係る減価償却費等の発生により、セグメント利益は減益となりました。この結果、売上高は115,583百万円(前年同四半期比5.5%増)、売上総利益は13,367百万円(同7.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、4,570百万円(同3.4%減)となりました。
(介護・福祉事業)介護・福祉事業につきましては、介護機器のレンタル事業が低調に推移したことで、前年同四半期と比較して売上高及び売上総利益は減少いたしました。また、㈱栗原医療器械店における新物流センターに係る減価償却費の発生等により販売費及び一般管理費が増加したことで、セグメント利益につきましても減益となりました。この結果、売上高は2,720百万円(前年同四半期比0.4%減)、売上総利益は1,053百万円(同0.2%減)、セグメント利益(営業利益)は、196百万円(同29.4%減)となりました。
(注)当社グループのセグメントは、次のとおりであります。医療機器販売事業……(医療機器販売事業)国内の医療機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた医療機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設に販売しており、当社グループの基幹となる事業であります。(医療機器の修理及びメンテナンス事業) 当社グループが病院等医療施設に販売した医療機器の修理及びアフターサービス、病院等医療施設との保守契約に基づく医療機器全般のメンテナンスを行っております。介護・福祉事業……… 国内外の介護福祉機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた介護福祉機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設及び介護施設並びに医療機器販売業者、一般個人に販売しております。また、介護福祉機器の一般個人へのレンタルを行っております。
② 財政状態の分析
(資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末から6,518百万円増加し、99,471百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末から6,736百万円増加し、78,290百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が6,098百万円、商品及び製品が1,121百万円それぞれ増加した一方で、流動資産その他が368百万円減少したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末から218百万円減少し、21,181百万円となりました。これは有形固定資産が168百万円増加した一方で、無形固定資産が97百万円、投資その他の資産が288百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末から6,282百万円増加し、81,928百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末から5,922百万円増加し、73,445百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が3,162百万円、短期借入金が3,955百万円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が1,290百万円減少したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末から359百万円増加し、8,483百万円となりました。これは主に長期借入金が392百万円増加したことによるものであります。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末から235百万円増加し、17,543百万円となりました。これは主に利益剰余金が442百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が215百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ127百万円減少し、8,939百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、3,333百万円の支出(前年同期は3,531百万円の支出)となりました。 主な要因としましては、税金等調整前四半期純利益1,442百万円、仕入債務の増加額2,464百万円等の収入要因が、売上債権の増加額5,630百万円、法人税等の支払額1,838百万円等の支出要因を下回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、291百万円の支出(前年同期は2,415百万円の支出)となりました。 主な要因としましては、投資有価証券の売却による収入216百万円等の収入要因が、有形固定資産の取得による支出282百万円、長期前払費用の取得による支出252百万円等の支出要因を下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、3,496百万円の収入(前年同期は5,996百万円の収入)となりました。 主な要因としましては、短期借入金の純増額3,998百万円、長期借入れによる収入600百万円等の収入要因が、長期借入金の返済による支出647百万円、配当金の支払額415百万円等の支出要因を上回ったことによるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。