【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におきましては、これまで猛威を振るっていた新型コロナウイルス感染症について、流行開始から約3年間を経て、ようやく収束の様相を呈したことで、次第にレジャームードが高まり、各施設の客足にも復調が見られることとなりました。また、九州では、書き入れ時であるゴールデンウィークにおいて、雨天による集客の伸び悩みはありましたものの、春休みを中心に全国旅行支援事業の後押し効果もあり、遊園地ならびにホテルの利用者数は増加いたしました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は2,970,701千円(前年同期比17.0%増)となり、営業利益は392,984千円(前年同期比44.8%増)、経常利益は401,816千円(前年同期比24.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は307,678千円(前年同期比34.5%増)となりました。
項 目
当第2四半期
連結累計期間
(千円)
前第2四半期
連結累計期間
(千円)
増減額
(千円)
増減率
(%)
売上高
2,970,701
2,538,691
432,009
17.0
営業利益
392,984
271,354
121,629
44.8
経常利益
401,816
324,156
77,660
24.0
親会社株主に帰属する四半期純利益
307,678
228,807
78,870
34.5
報告セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
・遊園地セグメント
九州の『グリーンランド』におきましては、春のイベントとして、未就学児の女児に高い人気を誇る「ひろがるスカイ!プリキュア」のフロアイベントを開催し、一緒に踊れるダンスステージ、体験型アトラクションやフォトスポットなど、親子一緒にプリキュアの世界観を楽しんでいただきました。
また、併せて、レジェンドライダーも多数参戦する当園のオリジナルショー「仮面ライダーギーツ バトルステージ」を開催し、日本最大級の屋外ステージを舞台に、迫力満点のアクションショーを展開いたしました。
そのほか、3月には、当園史上最大級となる12,000発の花火を使用し、最先端の打上げ技術を取り入れた「HANABIファンタジア~花火新時代の幕明け~」を開催したほか、ゴールデンウィークには、歴代の「仮面ライダー」大集合イベントなど話題性のあるイベントを開催いたしました。
そのほか、熊本県を中心に全国チェーン展開をしている「味千ラーメン」が園内に出店したほか、レストラン店舗の建て替え、観覧車のゴンドラ改修や大型アトラクションの全面塗装など、施設の魅力拡充にも鋭意取り組みました。
また、3月からの入園料等利用料金の改定により収益基盤を強化するとともに、自動券売機の増設や電子チケットの販売促進に取り組み、お客様の利便性向上を図りました。
この結果、利用者数は前年同期比48,823人増加の396,364人となり、売上高は前年同期比219,724千円増加の1,150,027千円となりました。
『北海道グリーンランドホワイトパーク(スキー場)』におきましては、1月に大雪の影響による客足の伸び悩みがありましたが、ゲレンデコンディションも良く、スキースクールなどの団体利用が堅調に推移し、利用者数は前年同期を上回りました。
『北海道グリーンランド遊園地』におきましては、春の遊園地オープンより、話題性の高いキャラクターショーのほか、ご当地アイドルフェスティバルなど、バラエティに富んだイベント開催で集客を図りました。
『いわみざわ公園管理』におきましては、冬期間には、屋外で子ども達が自由に遊べるイベント「プレーパーク」を展開し、6月に「ローズフェスタ」を開催したほか、ツアーガイド実施による団体獲得にも取り組みました。また、『色彩館』では、「コンサート」や「洋らん展」など各種イベント開催により、リピーターの拡大を図りました。
この結果、北海道の遊園地ならびにスキー場を合わせた利用者数は前年同期比3,393人減少の77,448人となり、売上高は前年同期比3,399千円減少の258,403千円となりました。
以上の結果、利用者数は前年同期比45,430人増加の473,812人となり、売上高は前年同期比216,325千円増加の1,408,430千円となりました。
・ゴルフセグメント
『グリーンランドリゾートゴルフコース』におきましては、特色あるオープンコンペの開催のほか、女性用ティーイングエリア新設などのコース改良ならびにコース整備にも鋭意取り組み、幅広い層の利用者獲得を図りました。
また、新型コロナウイルス感染症の収束とともに、韓国からのゴルファー客のご利用に大きな回復傾向が見られ、集客の底上げに繋がりました。
『大牟田ゴルフ場』、『広川ゴルフ場』の両メンバーシップコースにおきましては、メンバー限定の特典付与やクラブ主催コンペのルール見直し等による利用促進を図りました。また、ロッカールームや大浴場の改修など、積極的に施設の拡充を行うとともに、利便性の高いウェブ予約を活用して、お得なプランを打ち出すことで、ビジター客の獲得にも注力いたしました。
以上の結果、利用者数は前年同期比28人増加の74,012人となりましたが、売上高は前年同期比2,086千円減少の521,279千円となりました。
・ホテルセグメント
九州の『ホテルブランカ』におきましては、隣接する遊園地をご利用のお客様に向けたお得なセットプラン販売により集客を図りました。また、韓国からのゴルファー客の回復傾向も追い風として、ゴルフ場に隣接する利便性の高さをPRするなど、ゴルフパックの積極的な販売に努めました。
また、料飲部門におきましては、特色ある鍋バイキングや中庭バーベキューの拡充により、更なる収益拡大を図りました。
『ホテルヴェルデ』におきましては、宿泊部門では、自社ホームページやOTA(オンライン・トラベル・エージェント)を活用して、遊園地やゴルフ場のご利用者に向けた様々な宿泊特典を分かりやすく案内することで利用拡大を図りました。
また、修学旅行につきましては、遊園地利用をはじめとしたリゾートホテルとしての魅力を強みとして、大きく集客を伸ばすことが出来ました。
料飲部門におきましては、和食レストラン「小岱」では、季節毎のメニューの充実化による集客を図り、洋食レストラン「フォンターナ」においては、好評なランチバイキングをPRして、子供会やスポーツ団体の取り込みに注力いたしました。
宴会部門におきましては、徐々に回復傾向が見られる企業等団体の大型宴会を中心に利用者獲得を図りました。
また、婚礼部門におきましては、SNSの活用や、婚礼試食会の機動的な実施により、お客様のニーズにマッチできる「ヴェルデ婚」を最大限に打ち出して利用獲得を図りました。
そのほか、宿泊予約システムや受付業務におけるIT化により業務効率化を取り進める一方、きめ細やかなサービスの提供に注力し、顧客満足度向上を図りました。
この結果、九州の『ホテルブランカ』ならびに『ホテルヴェルデ』を合わせた宿泊者数は前年同期比10,541人増加の31,062人となり、売上高は前年同期比182,646千円増加の559,078千円となりました。
北海道の『ホテルサンプラザ』におきましては、駅に近い好立地を強みに、ニーズの高いビジネス客の集客を図りました。また、遊園地やスキー場のご利用セットプランの販売を促進したほか、近隣ゴルフ場と連携し、韓国からのゴルフツアー客を取り込むなど、更なる宿泊客の利用拡大を図りました。
料飲部門におきましては、岩見沢地域で強みを持つランチバイキングをはじめ、「黒ダイヤ酢豚」などに代表される地域ブランド「炭鉄港めし」やレディースランチなど、魅力あるメニュー展開で利用拡大を図りました。
北海道の『北村温泉ホテル』におきましては、「源泉掛け流し43℃の名湯」という魅力に加え、「温まりの湯」と銘打ち、強塩泉ならではの保温効果の高さをPRして、天然温泉の利用拡大を図りました。
また、三世代家族の思い出づくりをテーマとした「三世代宿泊プラン」の造成により、集客を図りました。
この結果、北海道の『ホテルサンプラザ』ならびに『北村温泉ホテル』を合わせた宿泊者数は前年同期比366人増加の8,894人となり、売上高は前年同期比59,356千円増加の245,944千円となりました。
以上の結果、宿泊者数は前年同期比10,907人増加の39,956人となり、売上高は前年同期比242,003千円増加の805,022千円となりました。
・不動産セグメント
不動産事業における賃貸収入につきましては、前年4月末にコンビニエンスストア「セブンイレブン」に係る土地賃貸借契約が終了したことに伴い減収し、売上高は前年同期比3,217千円減少の81,148千円となりました。
・土木・建設資材セグメント
土木・建設資材事業におきましては、バイオマス火力発電所への燃料投入業務は堅調に推移いたしましたものの、ポゾテックやコールサンド等の建設資材販売のほか、土木工事受注が伸び悩んだことで、売上高は前年同期比21,014千円減少の154,820千円となりました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、19,152,652千円(前連結会計年度末比94,478千円減少)となりました。
流動資産は、881,681千円(前連結会計年度末比266,249千円減少)となりました。これは主に、現金及び預金、受取手形及び売掛金等が減少したことによるものであります。
固定資産は、18,270,970千円(前連結会計年度末比171,770千円増加)となりました。これは主に、建物及び構築物、投資有価証券等が増加したことによるものであります。
流動負債は、5,231,617千円(前連結会計年度末比584,582千円減少)となりました。これは主に、営業未払金、短期借入金、未払金等が減少したことによるものであります。
固定負債は、4,242,526千円(前連結会計年度末比220,469千円増加)となりました。これは主に、長期借入金等が増加したことによるものであります。
純資産は、9,678,508千円(前連結会計年度末比269,633千円増加)となりました。これは主に、配当金の支払いにより利益剰余金が減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金、その他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ154,236千円減少し、543,024千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は216,631千円(前年同期は306,115千円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少や法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前四半期純利益を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は231,854千円(前年同期は129,040千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は139,012千円(前年同期は204,413千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入があったものの、短期借入金が純減し、長期借入金の返済や配当金の支払いを行ったことによるものであります。
項 目
当第2四半期
連結累計期間
(千円)
前第2四半期
連結累計期間
(千円)
増減額
(千円)
営業活動によるキャッシュ・フロー
216,631
306,115
△89,484
投資活動によるキャッシュ・フロー
△231,854
△129,040
△102,814
財務活動によるキャッシュ・フロー
△139,012
△204,413
65,400
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
「1 事業等のリスク」に記載しております。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費です。設備資金需要の主なものは、遊園地事業における遊園地施設の維持更新、新設等です。
当社グループの運転資金及び設備資金の調達につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等により賄っております。
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