【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1)経営成績に関する説明当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大やサービス業における活動活性化等、非製造業の景況感改善に支えられ、緩やかな回復の動きが見られました。一方で、世界的な金融引締めが続く中、海外経済の減速による輸出の伸び悩みや、原油高の進行による個人消費の停滞懸念等、景気の変動に注意を要する状況が続きました。当社グループに関係の深い化学産業を中心とする国内製造業につきましては、自動車産業において部材供給緩和による生産回復がみられました。一方で他の一部産業においては世界的な需要低迷等も影響し、全体としては一進一退の動向となりました。このような環境のもと、当社グループにおきましては当事業年度より4ヵ年の新中期経営計画「Go forward STAGE3」を始動させました。本計画は長期ビジョンに基づき新たな成長軌道をつくるための「変革」を果たすステージと位置付けております。この方針に基づき、時代の変化に即したビジネスモデルの発展等を念頭に事業活動に努めてまいりました。 この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高31,527百万円(前年同四半期比5.0%増)、営業利益1,037百万円(同24.4%増)、経常利益1,256百万円(同15.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益866百万円(同8.7%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
化学品事業売上高は前年同四半期に比べ7.8%増の21,454百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同四半期に比べ19.2%増の1,653百万円となりました。セグメント利益への影響を基準とした、商品群別の取引推移等は以下のとおりであります。ソーダ関連薬品は好調に推移いたしました。主力のか性ソーダは、各取引が堅調に推移したことにより取引増加となりました。また次亜塩素酸ソーダは官公庁向けの需要伸長により取引増加となり、炭酸ソーダにつきましては日用品業界向けの販売数量回復等により取引増加となりました。その他の無機薬品は好調に推移いたしました。アルミニウム化合物は自治体向け水質処理剤の新規受注等により取引増加となりました。鉄化合物におきましては輸出が低調であることにより、取引減少となりました。マンガン化合物は電池材料向けの販売数量伸長により取引増加となりました。有機薬品は好調に推移いたしました。製紙用ラテックスは新規受注により取引増加となりました。また界面活性剤は原材料高騰の他、製品の切替やシェア拡大により取引増加となりました。またフッ素系溶剤は一時的な需要伸長により取引増加となりました。上記以外のその他の商品群は好調に推移いたしました。トイレタリー関連商品は日用品の受託製造取引の新規受注に伴い取引増加となりました。キレート材は清掃工場向けの取引拡大が進んだことから取引増加となりました。
機能材事業売上高は前年同四半期に比べ2.9%減の6,328百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同四半期に比べ21.9%増の449百万円となりました。セグメント利益への影響を基準とした、商品群別の取引推移等は以下のとおりであります。包装関連商品は好調に推移いたしました。ナイロンフィルムは国内外向け食品用包材の需要好調に伴い取引増加となりました。複合フィルム及びポリプロピレンフィルムは食品業界向け案件の新規受注や需要伸長により取引増加となりました。包装関連機器はスポット取引分が減少となりました。合成樹脂関連商品は堅調に推移いたしました。物流容器は新規案件の受注により取引増加となりました。ポリエチレン樹脂はナフサ高騰に伴う価格改定により取引増加となりました。ガラス短繊維は輸送機器の生産調整等に伴い取引減少となりました。設備・工事・産業材料は堅調に推移いたしました。管工事は案件増加となりました。エレクトロニクス材料は電子部品生産稼働の減少に伴い取引減少となりました。
その他事業売上高は前年同四半期に比べ3.9%増の3,743百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同四半期に比べ8.4%増の131百万円となりました。
(2)財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ7,122百万円増加いたしました。 増減の主なものは資産の部では、現金及び預金が1,061百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が 3,580百万円、有形固定資産が1,057百万円、投資有価証券が1,598百万円それぞれ増加いたしました。負債の部では、支払手形及び買掛金が5,569百万円増加しました。純資産の部では、その他有価証券評価差額金が1,166百万円増加しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比
べ1,057百万円増加し、9,325百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は2,971百万円(前第2四半期連結累計期間比3,252百万円増)となりました。これは税金等調整前四半期純利益が1,270百万円でありましたが、売上債権の増加3,567百万円、仕入債務の増加5,563百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は1,463百万円(前第2四半期連結累計期間比880百万円減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,538百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は497百万円(前第2四半期連結累計期間比575百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入500百万円、短期借入金の返済による支出109百万円、自己株式の取得による支出248百万円、配当金の支払618百万円等によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。