【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当連結会計年度の業績につきましては、売上高は3,202億81百万円(前期比7.0%増)となりました。売上高の増加要因としましては、前期に比べて石油製品の価格が上昇したこと、海外事業の売上が円安の影響などもあり増加したこと、建設資材の販売やゴンドラ事業が好調であったことなどがありました。営業利益につきましては、216億74百万円(前期比4.5%増)となりました。増加要因としましては、ゴンドラ事業について高層マンションの改修が増加し好調であったこと、セメント、生コンなどの建設資材の販売が北関東地区での大型倉庫需要などがあり好調であったこと、風力発電事業において今期は風車の停止を伴う修繕が少なく稼働率が改善したこと、カーディーラー事業において新車の供給が増え販売が好調であったことなどがありました。減少要因としましては、ケーブルテレビ事業で既存インフラの同軸ケーブル網を光ファイバーケーブル網へ転換するFTTH化(Fiber To The Home)に伴い費用が増加したこと、ODA商社事業において複数の案件の完了が来期以降へ延期になったこと、年金資産の運用利回り低下により退職給付費用が増加したこと、ガソリンスタンド事業において仕入価格の転嫁が進まなかったことなどがありました。以上のことにより、営業利益は増益となりました。営業外損益におきましては、持分法による投資利益が増加したことなどの増加要因がありました。以上のことにより、経常利益は243億47百万円(前期比7.3%増)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は239億14百万円(前期比10.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は148億64百万円(前期比13.7%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
<情報システム関連事業>情報システム関連事業におきましては、売上高は254億91百万円(前期比2.7%増)となり、営業利益は38億9百万円(前期比3.5%減)となりました。売上高、営業利益につきましては、自治体向けの上下水道関連の自社パッケージシステムや法人向けPCの販売が好調であったことによる増加もありましたが、年金資産の運用利回り低下により退職給付費用が増加したこと、学校向け案件の販売が一部地域で低調であったことなどによる減少があり、減益となりました。
<企業サプライ関連事業>企業サプライ関連事業におきましては、売上高は1,622億57百万円(前期比8.7%増)となり、営業利益は174億88百万円(前期比8.9%増)となりました。売上高につきましては、前期に比べて石油製品の価格が上昇したこと、海外事業の売上が円安の影響などもあり増加したこと、建設資材の販売やゴンドラ事業が好調であったことなどにより増加となりました。営業利益につきましては、増加要因としてゴンドラ事業について高層マンションの改修が増加し好調であったこと、セメント、生コンなどの建設資材の販売が北関東地区での大型倉庫需要などがあり好調であったこと、風力発電事業において今期は風車の停止を伴う修繕が少なく稼働率が改善したことなどがありました。減少要因としましては、ODA商社事業において複数の案件の完了が来期以降へ延期になったことなどがありました。以上のことにより、営業利益は増益となりました。
<生活・地域サービス関連事業>生活・地域サービス関連事業におきましては、売上高は1,325億32百万円(前期比5.8%増)となり、営業利益は27億44百万円(前期比10.1%減)となりました。売上高につきましては、前期に比べて石油製品の価格が上昇したことにより増加しました。営業利益につきましては、カーディーラー事業において新車の販売が好調であったことなどによる増加もありましたが、ケーブルテレビ事業で既存インフラの同軸ケーブル網を光ファイバーケーブル網へ転換するFTTH化(Fiber To The Home)に伴い費用が増加したこと、ガソリンスタンド事業において仕入価格の転嫁が進まなかったことなどによる減少があり、減益となりました。
② 財政状態の状況当連結会計年度末における資産合計は2,709億61百万円となり、前連結会計年度末と比べ206億62百万円増加しました。
流動資産は2,098億30百万円となり、前連結会計年度末と比べて180億70百万円増加しました。
固定資産は611億30百万円となり、前連結会計年度末と比べて25億92百万円増加しました。
負債合計は1,016億27百万円となり、前連結会計年度末と比べて74億62百万円増加しました。
純資産合計は1,693億34百万円となり、前連結会計年度末と比べて132億円増加しました。
③ キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは205億96百万円となり、前連結会計年度に比べ38億5百万円増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは△194億61百万円となりました。これは主に、預金の一部定期預金への切り替えや、ケーブルテレビ事業の通信設備への投資による支出であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは△54億88百万円となりました。これは主に、配当金の支払いなどによる支出であります。
④ 生産、受注及び販売の実績受注実績は、生産実績と概ね連動しているため記載を省略しております。
a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期増減比(%)
情報システム関連事業
2,867
3.2
企業サプライ関連事業
12,737
18.2
生活・地域サービス関連事業
37,484
5.0
合計
53,089
7.8
(注)当連結会計年度より、生産実績の集計方法の一部見直しを行っており、当該影響を前連結会計年度にも反映したうえで、前年同期比を算出しております。
b. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期増減比(%)
情報システム関連事業
25,491
2.7
企業サプライ関連事業
162,257
8.7
生活・地域サービス関連事業
132,532
5.8
合計
320,281
7.0
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 投資有価証券当社グループの保有する投資有価証券について、従来より減損処理に関する基準を設けており、これに基づいて処理を実施しております。市場価格のある投資有価証券については、期末日における被投資会社の株価が取得価額に比べ50%以上下落している場合は原則として減損処理を行っております。市場価格のない投資有価証券については、被投資会社の純資産額を基にした1株当たりの実質価額を見積り、株価の代わりに用いて検討することで市場価格のある投資有価証券と同等の減損処理を行っております。被投資会社の株価もしくは業績の著しい低迷があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
b. 固定資産当社グループの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき適時に処理を実施しております。減損の測定に至った場合に見積ることになる回収可能価額は、事業に供している資産については正味売却価額もしくは使用価値を使用し、遊休及び休止資産については主として正味売却価額を使用しております。使用価値を算定するために利用した将来キャッシュ・フローについては、予算等社内における管理会計の計画数値を基に見積りを行っております。当社グループにおいては、減損リスクの管理として、新たな案件発生の可能性の把握と対応及び既に減損処理した案件についての定期的な回収可能価額の見直しを行っております。事業損益の見込の悪化、新たな遊休及び休止資産の発生等があった場合には、回収可能価額を見積ることになり、減損損失を計上する可能性があります。
c. 退職給付に係る負債当社グループの従業員の退職給付債務及び退職給付費用は、簡便法を採用している連結子会社を除き、割引率、退職率、昇給率、期待運用収益率等の計算基礎を決定の上、数理計算結果に基づき算定しております。会計数値の計算上重要な要素となる計算基礎については、当社の割引率を長期国債の実績利回りに基づき決定している他、それぞれ基準を設定の上、定期的に見直しを行っております。この見直しの結果、計算基礎を変更する場合の他、年金資産の期待運用収益と実際の運用成果との差など予め定めた基礎率と実際の数値とに差が生じる場合には、数理計算上の差異が発生し、売上原価及び一般管理費を増減させる可能性があります。また、数理計算上の差異については、主に1年で費用処理することとしております。未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析 経営成績の分析については、4「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
b. 財政状態の分析財政状態の分析については、4「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
c. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、4「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、3「事業等のリスク」をご参照ください。
e. 資本の財源及び資金の流動性について当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主として内部資金により充当することとしております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は866億50百万円であります。資金の流動性については、4「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、4「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。