【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和が進み、経済活動に持ち直しの動きがみられたものの、原材料やエネルギー価格の高騰、急速な円安の進行などにより、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。 このような環境の中、当社グループでは、引き続き感染拡大の抑制に必要な対策、対応を実施しながら営業活動を行ってまいりました。当社グループにおける各事業部門別の状況は次のとおりであります。
〔和装店舗運営事業〕
和装店舗運営事業の受注高は前年同期比8.8%増の4,565百万円となりました。また、売上高(出荷高)については、10.5%増の4,204百万円となりました。既存顧客を対象とした「一般呉服」等の受注高については、引き続き感染拡大防止に努めながら積極的に催事を行った結果、高額商品を中心に販売が好調に推移し、前年同期比27.0%増となりました。「振袖」販売及びレンタルについては、お客様のレンタル志向やママ振袖(母親が成人式で使用した振袖)に帯や小物を現代風にアレンジして着用するスタイルがより一層強まっていることや、繁忙期であるサマーキャンペーン期間中において高額消費を手控える傾向が見受けられ、受注高は前年同期比33.0%減となりました。
利益面においては、売上総利益率は前年同期と比べ1.2ポイント改善し64.0%となりました。販売費及び一般管理費については、「一般呉服」等の受注が好調に推移したことに伴う販売促進費等の費用増加はあったものの、中期計画策定のもと前期に引き続き構造改革を進めており、損益分岐点売上高を引き下げる活動を推進しております。前述のとおり売上高が増加したこと及びコストコントロールを行ったことにより、販売費及び一般管理費の対売上高比は3.0ポイント改善いたしました。この結果、和装店舗運営事業の営業利益は前年同期比210.4%増の275百万円となりました。
〔その他事業〕 その他事業については、写真スタジオ事業、EC事業を中心に売上高拡大に取り組み、7月には写真スタジオを1店舗新たにオープンいたしました。その結果、売上高は前年同期比134.5%増と大幅に増加し、134百万円となりました。一方、写真スタジオ事業における振袖写真撮影需要が下がる時期であることや、新規事業への先行投資や設備投資を行ったこと、新規店舗のオープンコストの発生等により、営業損失は58百万円(前年同期は営業損失54百万円)となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高については前年同期比12.3%増の4,338百万円となりました。利益面については、営業損失は56百万円(前年同期は営業損失234百万円)、経常損失は47百万円(同 経常損失213百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は53百万円(同 親会社株主に帰属する四半期純損失223百万円)となり、前第2四半期連結累計期間と比較すると大幅に損益状況は改善いたしました。
(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.5%減少し、9,101百万円となりました。これは、売掛金が85百万円、商品及び製品が67百万円それぞれ増加したこと、また、自己株式の取得を行ったことを主要因として現金及び預金が248百万円減少したことなどによります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて0.0%減少し、2,710百万円となりました。 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて0.4%減少し、11,811百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて2.3%増加し、6,780百万円となりました。これは、前受金が245百万円、契約負債が73百万円それぞれ増加し、預り金が188百万円減少したことなどによります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて6.5%増加し、469百万円となりました。 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2.6%増加し、7,250百万円となりました。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4.7%減少し、4,561百万円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上53百万円、配当金の支払い36百万円及び自己株式の取得145百万円による純資産の減少があったことによるものであります。なお、第1四半期連結会計期間において、資本金の減資及び自己株式の消却を行っております。この結果、資本金、資本剰余金及び自己株式については前連結会計年度末と比較して大きく減少しております。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、3,712百万円(前年同四半期比410百万円減)となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、53百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は、167百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純損失が48百万円となったこと、売上債権の減少178百万円、預り金の減少188百万円等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、8百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は、50百万円の収入)となりました。これは主に差入保証金の回収による収入50百万円、有形固定資産の取得による支出45百万円等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、187百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は、40百万円の支出)となりました。これは主に自己株式取得による支出145百万円、配当金の支払36百万円等によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
(6)従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(7)受注、販売及び仕入の状況当第2四半期連結累計期間において、受注、販売及び仕入の状況の著しい変動はありません。
(8)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。