【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当第1四半期会計期間末における資産合計は、5,103,453千円となり、前事業年度末に比べ、77,141千円減少いたしました。これは主に、原材料及び貯蔵品が160,303千円、建物が102,648千円増加した一方、現金及び預金が190,562千円、受取手形、売掛金及び契約資産が125,681千円減少した影響によるものであります。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債合計は、2,993,640千円となり、前事業年度末に比べ、106,033千円減少いたしました。これは主に、流動負債のその他が108,996千円、支払手形及び買掛金が84,837千円増加した一方、短期借入金が150,000千円、賞与引当金が128,952千円減少した影響によるものであります。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は、2,109,813千円となり、前事業年度末に比べ、28,892千円増加いたしました。これは主に、自己株式の取得により33,227千円減少した一方、利益剰余金が52,590千円増加した影響によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は41.3%(前事業年度は40.2%)となりました。
② 経営成績の状況
7月に公表された日銀短観(6月調査)によると、製造業に景況感改善の見方があります。その背景としてあるのは、①半導体の供給制約が和らいだことで自動車産業を中心にした景況感改善、②原油価格の下落によるコスト高傾向の歯止め、③価格転嫁の進捗、④為替が足元で円安方向に振れていることで輸出産業の収益改善期待があるようです。
半導体市場は、用途別動向として、自動車は依然として需要が強いが、産業機器はまだら模様であり、再生可能エネルギー周りのパワー半導体は好調も、工作機械は大幅調整であり、産業機器全体では悪くないが陰りが出ています。また、スマートフォンも大幅な在庫調整が続いている状況となっています。半導体市場としては、DRAM、NAND等メモリの調整が大きく、マイナス成長の予想となっているが、一方で、トランジスターなど自動車、産業機器関連は高成長を予測しており、市場の二極化が続いています。
国内においては、日銀短観をきっかけに経済の回復期待が高まる可能性があるが、主な輸出先である中国及び欧米経済に下振れリスクが高まる中、日本の輸出環境にも下振れリスクはぬぐえません。原材料価格の高騰は続いており、半導体部材の調達難などの要因は改善しつつあるものの、当事業年度いっぱいは警戒が必要であり、好転しない地政学的な問題、インフレの高進は続き、先行きの懸念感は続いております。
このような環境の中、電子システム事業においては、主要顧客の半導体後工程商材への設備投資、車載機器向け専用計測器で受注が伸びました。また、前事業年度に取得した第二工場の改修を完了し、5月より稼働を開始しました。
マイクロエレクトロニクス事業においては、アナログLSI設計受託売上の安定化に向けて、センサー半導体に注力するとともに、自動車分野等の電源、組み込みメモリ設計をターゲットにした新規顧客開拓を続けています。デジタルLSI設計受託については、DSC向け画像処理分野の設計受託のピークアウトを見据え、自動車分野向けデジタル設計の新規顧客開拓に注力しています。これらの結果、アナログLSI設計受託では、自動車向けの電源設計が増加し、デジタルLSI設計受託においても自動車向けのデジタル設計受託が増加しています。一方、業界における旺盛な半導体需要のために設計人材の確保が難しい状況は続いています。
製品開発事業においては、増大するセンシング市場に向けて3Dカメラの開発を進めております。試作機が完成し、当事業年度よりお客様への提供を始めました。また、当事業年度の量産が確定している銀行向け金銭機器用カメラの開発や今後市場が拡大する医療・介護向けカメラシステムの開発も進めています。堅調なインフラ機器、産業機器の増加に伴うカメラモジュールは、需要に即応した生産が順調な売上に貢献しました。
これらの結果、当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高1,677,591千円(前年同四半期比23.7%増)となり、営業利益は160,967千円(前年同四半期比224.7%増)、経常利益は168,095千円(前年同四半期比205.9%増)、四半期純利益は118,949千円(前年同四半期比252.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.電子システム事業
電子システム事業においては、前事業年度からの新型コロナウイルス感染症の影響による車載半導体の市場在庫不足が続いた為、主要顧客の生産増加に伴う設備投資が継続し半導体後工程商材の受注が伸びました。バーンイン装置の新規販売及びカスタムバーンイン装置のリピート増台受注に加えて、車載機器向け専用計測器商材が受注を牽引し、前事業年度を大きく上回りました。当社調達における一部部品入手難による製造工程遅延のマイナス影響は残る一方、新規顧客開拓や長期視点での取組み商材の確保、第二工場稼働開始によるキャパシティUPに取組みました。
これらの結果、電子システム事業は、売上高は824,197千円(前年同四半期比38.2%増)、セグメント営業利益は123,840千円(前年同四半期比358.5%増)となりました。
b.マイクロエレクトロニクス事業
マイクロエレクトロニクス事業においては、旺盛な半導体需要に支えられ半導体の設計需要が堅調に推移しました。アナログLSIにおいては、自動車向けのパワー半導体や高速インターフェースを主体としたアナログ設計受託が順調でした。また、デジタルLSIにおいては、DSC向け画像処理関連のデジタル設計受託がピークアウトした一方、自動車向けのデジタル設計受託が増加しました。
これらの結果、マイクロエレクトロニクス事業は、売上高は515,356千円(前年同四半期比2.7%増)、セグメント営業利益は70,017千円(前年同四半期比14.9%増)となりました。
c.製品開発事業
製品開発事業は、前事業年度から堅調な海外ATM、セルフレジなどのインフラ向けカメラ製品に加え、鉄道向け券売機などの産業機器製品が復調、また、エレベータ向けカメラ製品の量産開始などにより販売は順調に推移しました。
これらの結果、製品開発事業は、売上高は338,037千円(前年同四半期比31.3%増)、セグメント営業損失は32,890千円(前年同四半期はセグメント営業損失38,395千円)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期累計期間における、当社の研究開発活動の金額は64,027千円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
