【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症により停滞した経済活動が回復基調にありましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う資源価格の高騰、欧米におけるインフレ加速に伴う政策金利の引き上げ、中国でのゼロコロナ政策による経済活動抑制の影響など、先行きの不透明感が継続しております。わが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する防疫と行動の制限緩和の両立が進み、社会経済活動が正常化へと向かった一方で、急激な円安による為替相場の変動、エネルギー資源や原材料価格の高騰、半導体をはじめとする部材需給の逼迫などにより、依然としてサプライチェーンの混乱は続き、景気の先行きは不透明感を増している状況で推移しました。
当社グループの事業に関連する市場におきましては、業界の設備投資意欲は、国内・海外共に回復しており、需要は堅調に推移しておりますが、主要部材の供給制約に伴う部材の調達難や価格高騰、エネルギー価格やコンテナ不足に伴う物流費の上昇など、コスト面で不安定な状況となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、受注高は18,004百万円(前年同四半期比0.3%増)、売上高は17,043百万円(同7.3%増)となりました。このうち、国内売上高は4,462百万円(同22.9%増)、海外売上高は12,580百万円(同2.7%増)となり、海外比率は73.8%となりました。利益につきましては、売価改善に努めましたが、部材仕入価格の高騰や長納期化に伴う生産操業度の悪化、継続する海上輸送費などの諸経費の値上がりの影響を受け、営業利益は660百万円(前年同四半期比8.0%減)、経常利益は781百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は238百万円(同47.1%減)となりました。
製品別の売上の状況は、次のとおりであります。
1.射出成形機
射出成形機につきましては、国内は自動車部品関連、日用雑貨や容器類などの生活用品関連が増加しました。海外におきましては、中国でのIT電子機器や医療機器関連の小型機が減少しましたが、アジアでの自動車関連や米国や欧州における生活用品関連の中大型機が増加しました。この結果、受注高は14,321百万円(前年同四半期比10.4%増)、売上高は13,138百万円(同4.1%増)となりました。このうち、海外売上高は9,715百万円(同2.0%減)となり、海外比率は73.9%となりました。
2.ダイカストマシン
ダイカストマシンにつきましては、受注は国内、海外共に減少しましたが、国内は自動車関連の売上が増加しました。海外におきましては、中国や東南アジアでの自動車関連が増加しました。この結果、受注高は3,682百万円(前年同四半期比25.8%減)、売上高は3,905百万円(同19.8%増)となりました。このうち、海外売上高は2,865百万円(同22.7%増)となり、海外比率は73.4%となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、24,282百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,627百万円増加しました。これは、主に現金及び預金の増加877百万円及び棚卸資産の増加941百万円があったことによるものであります。
固定資産は、8,254百万円となり、前連結会計年度末に比べて231百万円減少しました。これは、主に繰延税金資産の減少115百万円及び有形固定資産の減少52百万円があったことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、9,903百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,061百万円増加しました。これは、主に未払法人税等の減少78百万円があったものの、仕入債務の増加752百万円及び前受金等を含むその他流動負債の増加430百万円があったことによるものであります。
固定負債は、2,535百万円となり、前連結会計年度末に比べて168百万円減少しました。これは、主に長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替による減少100百万円及び退職給付に係る負債の減少70百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、20,097百万円となり、前連結会計年度末に比べて502百万円増加しました。これは、主に配当を行ったことによる利益剰余金の減少358百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加238百万円及び為替換算調整勘定の増加587百万円があったことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、8,021百万円となり、前年同四半期連結会計期間末(7,152百万円)と比べて869百万円増加しました。当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,277百万円の収入(前年同四半期は358百万円の収入)となりました。これは主に、棚卸資産の増加713百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益564百万円、仕入債務の増加562百万円、未収消費税等の増加379百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、221百万円の支出(前年同四半期は252百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出182百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、460百万円の支出(前年同四半期は303百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額358百万円があったことによるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は319百万円であります。
(5)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設計画は、次のとおりであります。
事業所名(所在地)
設備の内容
投資予定額
資金調達方法
着手年月
完了予定年月
完成後の増加能力
総額(百万円)
既支払額(百万円)
本社
(兵庫県明石市)
新事務所棟兼
物流倉庫建設(注2)
601
0
自己資金
2022年
8月
2023年
9月
(注1)
(注1)完成後の増加能力は、合理的な算定が困難であるため、記載を省略しております。
(注2)当該建物は完成後、国内子会社の東洋機械エンジニアリング㈱へ賃貸する予定となっております。