【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から大幅なマイナス成長となりましたが、ワクチン接種率の増加に伴い、欧米諸国などでは回復の兆しが見えております。わが国経済におきましては、同感染症の再拡大により一部地域において再度の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の実施などで経済活動に大きな影響を及ぼしている一方で、ワクチン接種が始まるなどの明るい兆しも見えてきておりますが、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社の事業に関連する業界におきましては、国内の設備投資は回復基調で推移しました。また、海外では中国のIT電子機器や医療機器関連、東南アジアや欧州での生活用品関連を中心に回復しました。
このような市場環境のもと、当社グループは2024年3月期を最終年度とする第3期中期経営計画“TOYO GO CHALLENGE 2023”の達成に向けて事業活動を推進しております。
この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績につきましては、受注高は9,869百万円(前年同四半期比132.6%増)、売上高は7,882百万円(同71.1%増)となりました。このうち、国内売上高は1,686百万円(同36.9%増)、海外売上高は6,195百万円(同83.6%増)となり、海外比率は78.6%となりました。
利益につきましては、売上高が回復したことから、営業利益は384百万円、経常利益は448百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は258百万円となりました。
製品別の売上の状況は、次のとおりであります。
1.射出成形機
射出成形機につきましては、国内は雑貨や容器類などの生活用品関連の需要が増加しました。また、海外におきましては、中国でのIT電子機器や医療機器関連の小型機が増加しました。また、東南アジアや欧州における生活用品関連の中大型機が増加しました。その結果、売上高は6,421百万円(前年同四半期比96.5%増)となりました。
2.ダイカストマシン
自動車関連向けを中心とするダイカストマシンにつきましては、国内は回復し増加しました。海外におきましては、中国で増加しましたが東南アジアで減少したため、ほぼ横ばいとなりました。その結果、売上高は1,460百万円(前年同四半期比9.0%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は、21,729百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,215百万円増加しました。これは、主に現金及び預金の増加1,364百万円、棚卸資産の増加481百万円及び売上債権の増加267百万円があったことによるものであります。
固定資産は、8,828百万円となり、前連結会計年度末に比べて236百万円減少しました。これは、主に有形固定資産の減少114百万円及び繰延税金資産の減少89百万円があったことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は、9,164百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,752百万円増加しました。これは、主に未払費用の減少169百万円があったものの、短期借入金の増加1,100百万円及び仕入債務の増加658百万円があったことによるものであります。
固定負債は、2,897百万円となり、前連結会計年度末に比べて138百万円減少しました。これは、主に退職給付に係る負債の減少78百万円及び長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替による減少60百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産の残高は、18,495百万円となり、前連結会計年度末に比べて365百万円増加しました。これは、主に配当を行ったことによる利益剰余金の減少102百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加258百万円及び為替換算調整勘定の増加184百万円があったことによるものであります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は161百万円であります。