【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況当社グループは、当連結会計年度において加速するカーボンニュートラルの潮流をチャンスととらえ、変化する環境に順応しながら、成長戦略に挙げたテーマに取り組んでまいりました。
「情報プラットフォーム」事業については、2月のロシアのウクライナ侵攻、4月の上海ロックダウンによるサプライチェーンの混乱や、半導体不足による生産台数の減少などを背景とする自動車産業の停滞が上期の営業活動に影響を及ぼしました(上期契約純増社数216社、前年同期337社)。下期に入り、半導体不足の解消に向けた機運も高まりつつある中で、営業組織を変更して一貫フォロー体制による安定顧客拡大への対応や、海外の展示会に出展したこと等から顧客増加数も前年並みに回復してきました(下期契約純増社数236社、前年同期234社)。コンテンツ面においては、AIを活用したOEMおよび部品メーカーの決算データ即時更新配信、ユーザーごとに関心の高いコンテンツを紹介するレコメンド機能の追加、EV・自動運転データベースや部品供給情報の絞り込み検索機能追加など、DX部門と連携してシナジー効果を上げてまいりました。これらの結果、契約純増社数は前期を下回ったものの、前連結会計年度末から452社(前期571社増加、前々期371社増加)増加し、4,660社となりました。ベンチマーキング関連事業については、車両・部品調達代行サービスにおいて、昨年と比べて高額案件が少なかったものの、EV車両本体や電動車関連部品の売上が伸長し、売上、営業利益ともに前期を上回る結果となりました。データ販売においては、商品ラインアップの充実や、当社内製レポート販売等が売上に寄与し、前期の業績を大きく上回る結果となりました。プロモーション広告事業(LINES)については、サービスの紹介サイトをリニューアルして集客アップを図り、リピーターも安定的に増加した結果、売上、営業利益ともに前期を大きく上回りました。コンサルティング事業については、EV関連の技術動向調査やコスト分析調査が売上増加に貢献しましたが、人員の増加に伴い営業利益は前期を若干下回る結果となりました。LMC Automotive Ltd. 製品(市場予測情報)販売事業については、電動化の流れからパワートレイン関連の予測情報が受注の多くを占め、売上、営業利益ともに伸長しました。人材紹介事業についてはOEMの採用が活発化し、管理職クラスの案件も増え、前期を上回る結果となりました。自動車ファンド事業においては、第1号の投資案件として2月にブルースカイテクノロジーへ2億円の出資を行いました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は売上高4,125百万円(前期比17.9%増加)、営業利益は1,623百万円(前期比26.7%増加)、経常利益は1,622百万円(前期比27.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を482百万円計上したこと等から、1,139百万円(前期比28.7%増加)となりました。
各セグメントの経営成績は以下の通りであります。
〇 事業セグメント別損益(連結ベース)
前連結会計年度(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)(百万円)
当連結会計年度(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)(百万円)
増減率(%)
「情報プラットフォーム」事業
売上高
2,225
2,619
+17.7
セグメント利益
1,287
1,595
+23.9
ベンチマーキング関連事業
売上高
498
616
+23.7
セグメント利益
114
158
+38.3
コンサルティング事業
売上高
347
383
+10.4
セグメント利益
75
74
△1.4
プロモーション広告事業
売上高
68
87
+27.8
セグメント利益
54
77
+42.8
LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業
売上高
185
225
+21.9
セグメント利益
50
69
+37.3
人材紹介事業
売上高
133
153
+14.4
セグメント利益
48
57
+19.4
自動車ファンド事業
売上高
39
39
△1.0
セグメント利益
△2
3
-
売上高 計
3,498
4,125
+17.9
セグメント利益 計 ①
1,628
2,035
+25.0
部門共通費 ②
△346
△411
-
営業利益 計 ①-②
1,281
1,623
+26.7
〇 「情報プラットフォーム」事業:売上高2,619百万円(前期比17.7%増加)、セグメント利益(営業利益)1,595百万円(前期比23.9%増加)当連結会計年度における「情報プラットフォーム」契約純増社数は、前期連結会計年度末から452社増加の4,660社となりました。為替の円安傾向が継続したことから、外貨建て契約の売上高が増加しました。アカウント無制限企業へのユーザー拡大も進め、有料会員登録者数は2022年12月末時点で157,580名、(前期末138,803名)となりました。売上高を地域別に見ると、日本以外の地域が前期比20%以上の増加となりました。
○ 「情報プラットフォーム」事業地域別売上高
地 域
前連結会計年度(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)(百万円)
当連結会計年度(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)(百万円)
増減率(%)
日本
1,104
1,200
+8.6
中国
348
448
+28.8
アジア
318
402
+26.6
北米
217
275
+26.7
欧州
225
276
+22.4
その他
10
15
+49.4
合計
2,225
2,619
+17.7
〇 ベンチマーキング関連事業:売上高616百万円(前期比23.7%増加)、セグメント利益(営業利益)158百万円(前期比38.3%増加)当連結会計年度のベンチマーキング関連事業は、車両・部品調達代行サービスにおいて、EV車両用のe-Axleへの関心が強く、車両本体の受注も10数台あり、売上高、営業利益ともに前期を上回る結果となりました(部品調達代行売上高406百万円、前期354百万円)。分解調査データ販売においては、宏光MINI EVやAudi e-Tron等のデータ販売に加え、自社の内製レポート(HMI技術、Aion S用e-Axle)の販売比率が3割を超え、売上高が大きく伸長しました(分解調査データ販売売上高210百万円、前期144百万円)。
〇 プロモーション広告事業:売上高87百万円(前期比27.8%増加)、セグメント利益(営業利益)77百万円(前期比42.8%増加)当連結会計年度のプロモーション広告事業は、リピーターとして利用されるお客様が売上全体の9割近くとなり、オンライン展示会やセミナー集客のための自動車業界特化型のPR媒体として定着してきました。LINESサービス紹介ページのリニューアルやダウンロード資料の刷新等により、顧客満足度を向上させました。
〇 コンサルティング事業:売上高383百万円(前期比10.4%増加)、セグメント利益(営業利益)74百万円(前期比1.4%減少)当連結会計年度のコンサルティング事業は、EV化や電動化の流れを受けて、コスト分析や技術動向調査等が売上の過半を占めました。中国やドイツなど海外でのコンサルティング業務を始めました。売上高は前期を上回りましたが、人件費や外注費の増加により、営業利益は前期比微減となりました。
〇 LMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業:売上高225百万円(前期比21.9%増加)、セグメント利益(営業利益)69百万円(前期比37.3%増加)当連結会計年度のLMC Automotive Ltd. 製品(市場予測情報)販売事業は、電動化を背景にパワートレイン関連予測情報の受注が全体の8割近くを占め、また契約の更新率も前期を上回る高水準であったことから、大幅な増収増益となりました。
〇 人材紹介事業:売上高153百万円(前期比14.4%増加)、セグメント利益(営業利益)57百万円(前期比19.4%増加)当連結会計年度の人材紹介事業は、自動車メーカーの採用が活発化する中で、管理職クラスの案件が増加し、成約件数が74件と前期65件を上回りました。10月に人材派遣業の免許を取得しました。
〇 自動車ファンド事業:売上高39百万円、(前期比1.0%減少)、セグメント利益(営業利益)3百万円2月に第1号投資案件(投資額2億円)を実行し、その後の第2号投資案件の発掘に100社以上の新興企業にコンタクトしました。
(2) 財政状態(資 産)当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、1,104百万円増加の6,096百万円となりました。この増加の主な内訳は、現金及び預金の801百万円増加、売掛金の85百万円増加、繰延税金資産の12百万円増加及び2022年12月にベンチマークセンターを建設する目的で取得した土地の348百万円増加であり、一方、減少の内訳は、長期預金の54百万円減少、投資有価証券の50百万円減少及び前渡金の31百万円減少等であります。
(負 債)当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、261百万円増加の1,659百万円となりました。この増加の主な内訳は、買掛金の22百万円増加、未払法人税等の38百万円増加及び前受金の205百万円増加等であり、一方、減少の内訳は、主に未払消費税等の17百万円減少であります。
(純資産)当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、843百万円増加の4,437百万円となりました。この増加の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,139百万円の計上及び配当金303百万円の支払いによる利益剰余金の835百万円増加等であります。
(3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して743百万円増加の4,695百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,387百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,080百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の1,622百万円、減価償却費の28百万円、前受金の増加額195百万円及び持分法による投資損失21百万円であり、一方、主な減少要因は、未払消費税等の減少額17百万円であり、受取利息及び受取配当金10百万円、売上債権の増加額85百万円及び法人税等の支払額444百万円等であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、368百万円(前連結会計年度に投資活動により獲得した資金は26百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出351百万円、無形固定資産の取得による支出15百万円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、302百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は248百万円)となりました。この主な要因は、新株予約権の行使に伴う新株発行による収入額1百万円があった一方で、配当金の支払額303百万円等があったことによります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績当連結会計年度(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
コンサルティング事業
390,495
△1.7
83,200
+8.9
合計
390,495
△1.7
83,200
+8.9
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績当連結会計年度(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前期比(%)
「情報プラットフォーム」事業
2,619,539
+17.7
ベンチマーキング関連事業
616,623
+23.7
コンサルティング事業
383,717
+10.4
プロモーション広告事業
87,454
+27.8
LMC
Automotive
Ltd.製品(市場予測情報)販売事業
225,739
+21.9
人材紹介事業
153,051
+14.4
自動車ファンド事業
39,200
△1.0
合計
4,125,325
+17.9
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。 この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容(売上高)当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の63.5%を占める「情報プラットフォーム」事業が前期比17.7%増加となりました。「情報プラットフォーム」以外の事業については、ベンチマーキング関連事業、プロモーション広告事業及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売事業を中心に各事業とも好調に推移し前期比18.3%増加となりました。この結果、全体では前期比で17.9%増加の4,125百万円となりました。
(売上総利益)当連結会計年度において、売上総利益は前期比19.2%増加の2,672百万円となり、売上総利益率は64.1%から64.8%となりました。これは、主に「情報プラットフォーム」事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業が好調に推移し、人員体制強化に伴う人件費など売上原価増の影響を吸収し、売上原価比率が前期の35.9%から35.2%へと減少したことによります。
(営業利益)当連結会計年度において、営業利益は前期比26.7%増加の1,623百万円となり、売上高営業利益率は前期36.6%から39.4%へと増加しました。これは、売上高の増加が人員増強による人件費等の販売費及び一般管理費の増加を吸収したことによります。
(経常利益)当連結会計年度において、経常利益は前期比27.7%増加の1,622百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息5百万円及び為替差益5百万円を計上した一方で、持分法による投資損失21百万円を計上したこと等によります。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で482百万円計上したことに伴い前期比28.7%増加の1,139百万円となりました。この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の27.2%から1.2ポイント増加し、28.4%となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)の他、国内外の事務所移転や増床に係る支出、PC、サーバー等の有形固定資産等の取得に係る投資資金であり、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、4,695百万円であります。 ④ 経営戦略の現状と見通し2022年度は、半導体不足や新型コロナウイルス感染症拡大の余波の影響を受け生産調整を余儀なくされるなど、自動車産業にとっては厳しい1年となりました。その一方で、自動車の販売台数が2022年4-6月期を底に年後半にかけゆるやかな回復基調にあること、また2023年上期には半導体不足が解消されるとの見通しも出てくるなど、明るい兆しもみえつつあります。 こうした状況から2023年度においては、完成車メーカー、部品メーカーなどを中心に研究開発や設備投資など企業活動の活発化が期待されます。当社が展開する事業においては、情報プラットフォーム事業は引き続き安定的に成長するものと見込んでおります。また、電動化など新技術への研究開発投資は引き続き高水準で推移することが予想され、コンサルティング、部品調達代行、 分解調査データ販売、プロモーション広告及びLMC Automotive Ltd.製品(市場予測情報)販売など情報プラットフォーム事業以外の事業が提供するサービスへの需要はさらに高まるものと見込んでおります。以上を勘案し人員増などの体制強化を進めながら業績向上に努めてまいります。
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