【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和により、経済社会活動の正常化が進み、持ち直しの動きが見られました。一方、ウクライナ情勢の長期化に伴い原材料価格が上昇するとともに、世界的な金融引き締め等を背景とした海外景気の下振れが、国内景気を下押しするリスクが懸念されるなど、景気の先行きは不透明な状況にあります。
当社海外グループの事業エリアであるアジア経済については、東アジアが中国を中心に新型コロナウイルス感染症再拡大に伴う行動制限の影響を受ける一方で、東南アジアにおいては全体として行動制限の緩和が進み、経済活動の回復が持続しました。
このような経済状況のもと、当社グループはVISION2027実現のための「変革・挑戦」期と位置づけた中期経営計画の経営基本方針に基づき諸施策を推進しております。経営基本方針は次のとおりであります。
経営基本方針
・ニューノーマルにおけるカテゴリー戦略の進化・挑戦と
ブランド価値向上を徹底できる全社マーケティング革新
・インドネシア事業再生のスピーディな完遂と海外事業のビジネスモデル革新
・デジタライゼーションとオープンイノベーションによる新価値創造企業への転換
・サステナブル経営を中核とした企業価値向上とお役立ちの進化
当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、現金及び預金の増加などにより92,973百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,206百万円増加いたしました。負債合計は、支払手形及び買掛金の増加などにより18,861百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,145百万円増加いたしました。また、純資産合計は、為替換算調整勘定の増加などにより74,112百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,060百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は72.5%(前連結会計年度末は73.8%)となりました。
(経営成績)
当第3四半期連結累計期間の売上高は、49,772百万円(前年同四半期比16.8%増)となりました。これは主として、新型コロナウイルス感染症に対する様々な規制の解除とそれに伴う経済社会活動の正常化が進んだことにより、「ギャツビー」の売上高が増加したことに加えて、円安により海外子会社の売上高の円換算額が増加したことによるものであります。
営業利益は、1,757百万円(前年同四半期は1,021百万円の営業損失)となりました。これは、売上総利益の増加と、販売費及び一般管理費の抑制によるものであります。その結果、経常利益は2,309百万円(前年同四半期は593百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,410百万円(前年同四半期比487.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績(売上高は外部顧客への売上高)は次のとおりであります。
日本における売上高は26,843百万円(前年同四半期比6.8%増)となりました。これは主として、昨夏の記録的猛暑の影響により「ギャツビー」の売上高が増加したことによるものであります。利益面においては、売上総利益の増加と、販売費及び一般管理費の抑制により、営業利益は778百万円(前年同四半期は336百万円の営業損失)となりました。
インドネシアにおける売上高は10,559百万円(前年同四半期比30.7%増)となりました。これは主として、女性事業の「PIXY」の売上高が増加したことに加えて、円安により売上高の円換算額が増加したことによるものであります。利益面においては、主として原価率の改善により、営業損失は335百万円(前年同四半期は842百万円の営業損失)となり、赤字幅が縮小しました。
海外その他における売上高は12,369百万円(前年同四半期比31.7%増)となりました。これは主として、マレーシアをはじめとする東南アジア各国で売上高が回復したことによるものであります。利益面においては、主として売上総利益の増加により、営業利益は1,314百万円(同737.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,441百万円増加し、当第3四半期連結会計期間末には18,456百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4,064百万円(前年同四半期は5,644百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前四半期純利益2,277百万円および減価償却費3,729百万円による増加と、棚卸資産の増加額1,493百万円による減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,145百万円(前年同四半期は3百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出949百万円による減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,957百万円(前年同四半期は5,337百万円の支出)となりました。主な内訳は、配当金の支払額1,664百万円による減少であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は1,003百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。