【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績当第3四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策の進展により、経済活動正常化に向けた動きが見られましたが、ウクライナ情勢や中国における経済活動抑制等を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの停滞に加え、急激な為替変動等から、景気の先行きは不透明な状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは、徹底した感染症拡大防止策を講じながら、中期経営計画の基本戦略に掲げる収益基盤の強化、新技術・新製品開発、サステナビリティ経営の推進等に注力してまいりました。この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は446億3千9百万円(前年同期比11.9%増)となり、前年同期を上回って堅調に推移いたしました。損益面につきましては、原材料やエネルギー価格高騰等の影響を受けたものの、売上高の回復により、営業利益は8億9千4百万円(前年同期比18.3%増)となりました。経常利益は、持分法による投資利益や為替変動の影響等により20億6千7百万円(前年同期比39.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億9千万円(前年同期比64.6%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[ 塗料関連事業 ]国内需要は回復基調にあることから、主力製品の防水材や床用塗料を中心に建築・構築物用塗料の販売が順調に推移するとともに、集合住宅大規模改修工事等の工事関連売上が前年同期比8.8%増と伸長し、当セグメントの売上高は152億8千7百万円(前年同期比7.1%増)となりました。損益面では、建築・構築物用塗料等の一部製品で販売価格見直しを進めておりますが、改善効果に比べ、原材料・エネルギー価格高騰の影響が依然大きく、セグメント損失は4千万円(前年同期はセグメント利益3億3千1百万円)となりました。
[ 自動車製品関連事業 ]世界的な半導体不足や中国におけるロックダウン等によるサプライチェーンの停滞が、主要顧客である自動車メーカーの生産台数に影響を与えているものの、需要は前年同期比では回復しており、当セグメントの売上高は293億4千1百万円(前年同期比14.5%増)となりました。損益面では、当セグメントにおきましても、原材料・エネルギー価格高騰等の影響を受けましたが、売上高の回復を受け、セグメント利益は9億3千万円(前年同期比121.8%増)となりました。
[ その他 ]保険代理業の売上高は1千万円(前年同期比0.3%減)となりました。
(注)各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高消去後の数値を記載しております。
② 財政状態当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ40億8千6百万円増加し、838億7千8百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加19億6千8百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加6億1千万円、電子記録債権の増加5億9百万円、投資有価証券の増加9億5千6百万円によるものです。負債合計は、前連結会計年度末に比べ14億2千2百万円増加し、314億8千9百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加17億9千3百万円によるものです。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億6千3百万円増加し、523億8千8百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の減少2千6百万円、為替換算調整勘定の増加26億2千万円によるものです。この結果、自己資本比率は0.5%減少し、55.0%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等若しくは指標等について新たな定め又は重要な変更は、特にありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は14億3千6百万円であります。
(6)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績第2四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、当社グループの自動車製品関連事業の生産実績及び販売実績が著しく減少しておりましたが、当第3四半期連結累計期間においては、主要顧客である自動車メーカー各社の新車需要が回復しつつあることから、当社グループの自動車製品関連事業の生産実績及び販売実績は第2四半期連結累計期間に比して回復しております。この結果、当第3四半期連結累計期間における自動車製品関連事業の生産高は、201億9千7百万円(前年同期比16.3%増)となっております。なお、販売実績につきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」及び「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(8)主要な設備 当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における重要な設備の新設計画の著しい変更はありません。