【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)財政状態及び経営成績の状況 ① 経営成績当第2四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策の進展により、経済活動正常化に向けた動きが見られましたが、ウクライナ情勢や中国における経済活動抑制等を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの停滞に加え、急激な円安やインフレ懸念の高まり等から、景気の先行きは不透明な状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは、徹底した感染症拡大防止策を講じながら、中期経営計画の基本戦略に掲げる収益基盤の強化、新技術・新製品開発、サステナビリティ経営の推進等に注力してまいりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は279億1千6百万円(前年同期比11.3%増)となり、前年同期を上回って堅調に推移いたしました。損益面につきましては、一部製品の販売価格見直しとともに継続的な原価低減活動・経費低減策を推進したものの、原材料やエネルギー価格高騰等の影響が大きく、営業利益は2百万円(前年同期比98.1%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益や為替変動の影響等により9億7千2百万円(前年同期比24.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億3千9百万円(前年同期比187.4%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
[ 塗料関連事業 ]国内需要は回復傾向にあることから、主力製品の防水材や床用塗料を中心に建築・構築物用塗料の販売は順調に推移いたしました。特に、集合住宅大規模改修工事等の工事関連売上は、前年同期比10.7%増と大きく伸長いたしました。この結果、当セグメントの売上高は98億5百万円(前年同期比8.4%増)となりました。一方、損益面では、建築・構築物用塗料等の一部製品で販売価格見直しを進めているものの、原材料・エネルギー価格高騰の影響が大きく、セグメント損失は8千4百万円(前年同期はセグメント利益1億6千4百万円)となりました。
[ 自動車製品関連事業 ]世界的な半導体不足や中国におけるロックダウン等によるサプライチェーンの停滞を受け、主要顧客である自動車メーカーの生産台数回復には若干遅れがみられるものの、当セグメントの売上高は181億4百万円(前年同期比12.9%増)となり、前年同期を上回って堅調に推移いたしました。損益面では、売上高が当初計画比で減少したことに加え、当セグメントにおきましても、原材料・エネルギー価格高騰の影響が大きく、セグメント利益は8千3百万円(前年同期はセグメント損失2千6百万円)にとどまりました。 [ その他 ]保険代理業の売上高は6百万円(前年同期比6.4%減)となりました。 (注)各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高消去後の数値を記載しております。
② 財政状態当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億6千5百万円増加し、810億5千8百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加3億2千4百万円、投資有価証券の増加7億3千5百万円によるものです。負債合計は、前連結会計年度末に比べ7億2千2百万円減少し、293億4千4百万円となりました。主な要因は、電子記録債務の減少2億5千3百万円、借入金の減少2億6百万円によるものです。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ19億8千8百万円増加し、517億1千3百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少5億4千7百万円、為替換算調整勘定の増加21億6千7百万円、非支配株主持分の増加5億1千4百万円によるものです。この結果、自己資本比率は0.9%増加し56.4%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億7千8百万円増加し、91億9百万円となりました。営業活動による資金は、20億8千1百万円の収入(前年同期比4億3千万円の減少)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益10億1千5百万円、売上債権の減少額4億5千4百万円、利息及び配当金の受取額7億4千7百万円、法人税等の支払額6億5千6百万円によるものです。投資活動による資金は、11億3千9百万円の支出(前年同期比8千3百万円の増加)となりました。この主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出13億3万円によるものです。財務活動による資金は、11億1千9百万円の支出(前年同期比1億3百万円の減少)となりました。この主な要因は、短期借入金の純増額5億3千9百万円、長期借入金の返済による支出7億4千7百万円、配当金の支払額4億7千6百万円、非支配株主への配当金の支払額4億3千5百万円によるものです。
(4)経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等若しくは指標等について新たな定め又は重要な変更は、特にありません。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。 (6)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は9億4千2百万円であります。 (7)従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(8)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症の影響及び半導体不足による自動車生産台数減少が懸念されるものの、前年同期と比べ受注・生産は回復しております。当第2四半期連結累計期間における自動車製品関連事業の生産高は、124億4千6百万円(前年同期比10.1%増)となっております。なお、販売実績につきましては、「第2 事業の状況2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び「第4 経理の状況1 四半期連結財務諸表注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (9)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における重要な設備の新設計画の著しい変更はありません。