【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第3四半期連結累計期間(2022年3月1日~2022年11月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大が続く中、行動制限の緩和等により、経済活動は徐々に再開してきました。一方では、急激な円安や資源価格の高騰による物価上昇の影響から、個人消費は節約志向がさらに強まるなど、厳しい経済状況が続きました。
このような状況の中、当社グループは、「普段の暮らしをより豊かに、より便利に、より楽しく」という経営理念のもと、地域の暮らしを支える総合ディスカウントストアとして、生活必需品を中心とした商品を毎日低価格で販売する「EDLP」の施策を徹底してきました。さらに、既存店の改装にも注力し、収益力の改善に努めてまいりました。
当第3四半期連結累計期間における既存店売上高前年比は101.5%となりました。3月~8月にPB商品の価格凍結、9月からはNB商品2000品目の値下げ企画に取り組むなど、一貫してEDLPを強化してまいりました。物価高騰が続く中、低価格を打ち出した商品を中心に売上が伸びるなど、総合ディスカウントストアとしての品揃えをご評価いただきました。また、節電意識の高まりから、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの家電が好調でした。
改装は、2022年11月末までに9店舗で実施しました。品揃えの見直しやお買い得商品が一目でわかる陳列へ変更を行うなど、既存店の底上げを図っております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益(売上高+不動産賃貸収入+その他の営業収入)は945億38百万円(前期比102.0%)と増収となりました。
荒利益高は206億37百万円(前期比102.8%)となり前年を上回りました。低価格の訴求や開発したPB商品が好調に推移し、PB商品の売上高構成比が上昇したことに加え、売り込み商品の絞り込みによる利益率の改善を進めたことで、荒利益率は、前年同期の22.5%から0.2%改善し、22.7%となりました。
コスト面においては、改装経費のほか、電力料の高騰やキャッシュレス決済手数料が増加するなどした結果、販売費及び一般管理費は、208億37百万円(前期比102.3%)となりました。
これらの結果、営業利益は34億55百万円(前期比102.4%)、経常利益は33億64百万円(前期比103.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億93百万円(前期比120.3%)を確保し、増収増益となりました。改装やDXを推進し、新たなサービスの提供によるお客様の利便性向上や生産性向上によるコスト削減を推し進め、既存店の稼ぐ力を引き上げることで競争力のある総合ディスカウントストアを構築してまいります。
②財政状態
(総資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ25億93百万円増加し、196億5百万円となりました。これは主として、商品の増加30億15百万円などによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ5億96百万円減少し、646億6百万円となりました。これは主として、差入保証金の減少12億2百万円などによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ19億96百万円増加し、842億12百万円となりました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ18億94百万円増加し、286億11百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の増加27億10百万円などによるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ16億42百万円減少し、241億50百万円となりました。これは主として、長期借入金の減少8億92百万円などによるものです。
この結果、負債は前連結会計年度末に比べ2億51百万円増加し、527億61百万円となりました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ17億44百万円増加し、314億50百万円となりました。これは主として、利益剰余金の増加16億97百万円によるものです。
③セグメントごとの経営成績
当社グループは小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期を見通すことが依然困難な状況にあるものの、当社グループの事業活動及び業績への影響は限定的であることから、当四半期連結財務諸表における重要な会計上の判断及び見積りの変更は見込んでおりません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。