【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループが判断したものであります。
(1) 財政状態および経営成績の状況当第2四半期連結累計期間のわが国の経済は、新型コロナウイルスの感染症法上における取り扱いが5類感染症になるなど、経済活動の正常化がみられるものの、依然として原材料や原油価格の上昇、外国為替相場における急激な円安、ウクライナ情勢の長期化など先行き不透明な状況で推移しました。また、当企業グループにおいては、資材および部品の調達価格の高騰による事業活動への影響がありました。このような経済環境の中で、当企業グループは、2021年6月に2021年度から2023年度の3か年を計画期間とした中期経営計画(サクサは変わる。)を公表し、2026年3月期には、売上高400億円、営業利益25億円、ROE6.5%以上を長期目標に、3つの戦略「事業を変える。」「財務を変える。」「ガバナンスを変える。」を掲げ、取組んでおります。
「事業を変える。」について、連結子会社である株式会社システム・ケイは、車両ナンバー認識システムとAI技術を利用したシステムの開発によりお客様の課題解決に取り組んでおります。同社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターの車両識別システムの更新整備に関する入札において、車両ナンバー認識システムとAI技術を活用したシステムで応札し、落札いたしました。(2023年7月)さらに連結子会社であるサクサ株式会社は、DXを求めている中堅・中小企業の課題をITで解決する当企業グループの製品・サービスOffice AGENTシリーズを展開しております。次世代コミュニケーション活用で提供しているボタン電話装置において、中小規模オフィス向けに加え、新たに小規模事業者向けの商材として「OPTYS(オプティス)」の提供に向け準備してまいりました。「OPTYS(オプティス)」は、ひかり電話機能の拡充や収容できる電話機の追加、構内設備との連携強化などを実現し、お客様のワークスタイル変化に対応した価値を提供してまいります。また、相模原オフィスにおいて当社連結子会社であるサクサプロアシスト株式会社が運営していた販売物流機能について、相模原オフィスの移転にあわせ、グループ外の物流サービス提供会社へ業務移管しました。(2023年8月)「財務を変える。」について、保有資産の有効活用を図るため、政策保有株式の縮減(非上場株式1銘柄売却)に継続して取り組むとともに、連結子会社であるサクサ株式会社が相模原に保有する不動産の収益化に向け、相模原オフィスから新横浜オフィスに移転(2023年8月)するとともに、新宿オフィスの閉鎖(2023年5月)を行いました。「ガバナンスを変える。」について、当企業グループは、つなげる技術(強み)を核としたプロダクト・ソリューションの提供を通じて、サステナブルな社会(明日の社会)を実現し、SDGs達成に貢献するとともに、持続成長する企業への変革に向け取組んでおります。取組みの一つとして、多様な人材活用による新たな価値を創造し、相互に認めあう組織風土を醸成していくことを目的に設置した「ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会」において、女性の若年層に対するキャリアデザイン研修を実施しました。(2023年9月)また、サクサ株式会社の開発拠点の移転(新横浜オフィスの開設)に際し、開発環境を整備するとともに、働き方改革を実現するため新たなオフィス環境の整備を行いました。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、21,930百万円と前年同四半期と比べ5,338百万円(32.2%)の増収となりました。これは、ボタン電話装置において、自社ブランドおよび特定顧客向けともに資材および部品を一定数確保できお客様の需要にお応えできたこと、さらに自社ブランドボタン電話装置については販売パートナーの店内シェアアップに努めたことで販売数量が増加しました。また、アミューズメント市場において、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタ等の受注が増加しました。これによって、基盤事業の売上高が16,534百万円と前年同四半期より4,862百万円(41.7%)の増収となりました。さらに、主にコロナ禍に伴う働き方改革を追い風にITビジネスにおいてUTM(統合脅威管理アプライアンス)の売上が増えたことにより、成長事業の売上高が5,396百万円と前年同四半期より477百万円(9.7%)の増収となりました。利益面では、メーカ代理店からの部品調達価格の上昇、外国為替相場における急激な円安による為替影響の継続、新横浜オフィス開設に伴う開発環境等の整備、人財投資はありましたが、二次流通業者からの部品調達が減少基調となったこと、売上高の増加による増益によって、経常利益が2,201百万円と前年同四半期に比べ2,008百万円の増益となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,519百万円となり、前年同四半期は遊休資産であった栃木地区2拠点(栃木事業場、矢板工場)の売却による減損損失624百万円を計上したことから、前年同四半期と比べ1,799百万円の増益となりました。
分野別の営業の概況は、次のとおりです。
① ネットワークソリューション分野ネットワークソリューション分野の売上高は、13,702百万円と前年同四半期と比べ1,864百万円(15.8%)の増収となりました。これは、主にボタン電話装置において、自社ブランドおよび特定顧客向けともに部材および部品を一定数確保できお客様の需要にお応えできたこと、さらに自社ブランドボタン電話装置については販売パートナーの店内シェアアップに努めたことで販売数量が増加したこと、主にコロナ禍に伴う働き方改革を追い風にUTM(統合脅威管理アプライアンス)の売上が増加したことによるものです。
② セキュリティソリューション分野セキュリティソリューション分野の売上高は、8,228百万円と前年同四半期と比べ3,474百万円(73.1%)の増収となりました。これは、主にアミューズメント市場において、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタ等の受注が増加したことによるものです。
当第2四半期連結会計期間末の財政状況の概況は、次のとおりです。 当第2四半期連結会計期間末の純資産は、配当金の支払いはありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,554百万円増加し26,449百万円、総資産は2,492百万円増加し44,270百万円となったことにより、自己資本比率は59.7%となりました。 増減の主なものは、以下のとおりです。流動資産では、税金等調整前四半期純利益による収入等により現金及び預金が1,095百万円増加となったこと、資材および部品の調達価格の高騰、SIビジネス等において翌四半期以降に売上予定のシステム構築案件にかかる仕掛品の増加に伴い棚卸資産が820百万円増加となったことにより、流動資産全体で前連結会計年度末に比べ1,948百万円増加いたしました。固定資産では、無形固定資産は償却が進んだことにより57百万円減少したものの、連結子会社であるサクサ株式会社の新横浜オフィス開設に伴う設備投資等により有形固定資産は290百万円増加、投資有価証券が時価の上昇により328百万円増加したことなどにより、固定資産全体で544百万円の増加となりました。負債では、仕入債務が863百万円、未払法人税等265百万円、賞与引当金197百万円、それぞれ増加し、負債全体で937百万円増加となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,095百万円増加し、9,230百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、2,420百万円の収入(前年同四半期は215百万円の収入)となりました。これは資材および部品の調達により棚卸資産の増加による支出はあったものの、税金等調整前四半期純利益による収入があったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、736百万円の支出(前年同四半期は653百万円の支出)となりました。これは、連結子会社であるサクサ株式会社の新横浜オフィス開設に伴う設備投資等により支出が発生したことなどによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、601百万円の支出(前年同四半期は537百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払い、長短借入金の返済を行ったことによるものです。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上および財務上の対処すべき課題はありません。当企業グループは、前事業年度の有価証券報告書に記載の対処すべき課題に継続して取組んでまいります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当企業グループにおける研究開発活動は、ネットワークソリューション分野およびセキュリティソリューション分野について、事業運営に直結した新技術、新商品の開発のほか、未来のビジネスシーンの実現とお客様に更なる価値を提供する製品・サービスの創出に向けた新たなコア技術を確立するために研究開発(R&D)を進めています。 当第2四半期連結累計期間は、安心、安全、快適、便利を実現するソリューションを提供するために必要となる音声、映像、データおよびアプリケーションに関わる研究開発を通し、DXを求めている中堅・中小企業の課題をIT製品・サービスで解決する「Office AGENT」シリーズとして、「SECURITY/次世代情報セキュリティ対策」「WORKSTYLE/次世代ワークスタイル変革」および「COMMUNICATION/次世代コミュニケーション活用」の3つのデジタル革新を実現すること、環境に配慮した製品の実現に重点をおき活動しました。なお、当第2四半期連結累計期間の研究開発費総額は、1,567百万円であります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因当企業グループの主力市場である情報通信ネットワーク関連市場においては、多様化、高度化したネットワークを活用した様々な事業が生まれるなど大きな変化が続いております。また、前述の「(1)財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、資材および部品の調達難に伴う生産活動の遅れや、調達価格の高騰が継続しております。このような市場環境の変化と資材調達環境の変化により、当企業グループの業績も影響を受けます。
(6) 資本の財源および資金の流動性についての分析当企業グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じ金融機関からの借入により調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、運転資金については主に期限が1年以内の短期借入金により調達しており、設備投資資金等については長期借入金等により調達しております。また、資産効率の向上、営業活動によるキャッシュ・フローの確保およびシンジケーション方式によるコミットメントライン5,000百万円の活用により、当面の運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
(7) 経営者の問題意識と今後の方針について当企業グループが関連する情報通信ネットワーク関連市場は、急速な技術革新と競争の激化などによりめまぐるしく変化する環境下にありますが、当企業グループは、このような変化に柔軟に対応し、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう心がけております。具体的には、前事業年度の有価証券報告書の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりであり、それらの課題に継続して取組んでまいります。また、当社は中期経営計画に基づき事業成長を加速させるための諸施策に経営資源を集中し、企業価値を向上することが優先すべき課題であると認識し、2023年10月20日にプライム市場からスタンダード市場へ上場市場を変更しております。
