【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループが判断したものであります。
(1) 財政状態および経営成績の状況当第3四半期連結累計期間のわが国の経済は、依然として新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、原材料や原油価格の上昇、外国為替相場における円安の継続、ウクライナ情勢の長期化など先行き不透明な状況で推移しました。また、当企業グループにおいては、資材および部品の調達難に伴う生産活動の遅れに加え、調達価格の高騰による事業活動への影響がありました。このような経済環境の中で、当企業グループは、2021年6月に2021年度から2023年度の3か年を計画期間とした中期経営計画(サクサは変わる。)を公表し、2026年3月期には、売上高400億円、営業利益25億円、ROE6.5%以上を長期目標に、3つの戦略「事業を変える。」「財務を変える。」「ガバナンスを変える。」を掲げ、取り組んでおります。「事業を変える。」について、当企業グループは、「SECURITY/次世代情報セキュリティ対策」「WORKSTYLE/次世代ワークスタイル変革」および「COMMUNICATION/次世代コミュニケーション活用」の3つのデジタル革新を核とした「Office AGENT」シリーズを展開しております。連結子会社であるサクサ株式会社は、「SECURITY」カテゴリーとして、標的型攻撃メールに対する訓練サービスを付帯した情報セキュリティゲートウェイ(GE2000)の提供を開始しました(2022年11月)。(成長事業:ITビジネス)また、連結子会社である株式会社システム・ケイは、株式会社テイツーと業務提携基本契約を締結し、AI画像認識技術を活用したトレーディングカード読取査定機「TAYS(テイズ)」を共同開発しました。今後、小売流通市場の窃盗(万引き)に対する防犯カメラシステムの実証実験を進めてまいります(2022年12月)。(成長事業:ビジュアルソリューション)「財務を変える。」について、保有資産の有効活用を図るため、政策保有株式の縮減(非上場株式3銘柄売却)に継続して取り組むとともに、保有不動産の流動化・収益化に向け、入札結果に基づき優先交渉先との交渉を継続して行いました。「ガバナンスを変える。」について、つなげる技術(強み)を核としたプロダクト・ソリューションの提供を通じて、サステナブルな社会(明日の社会)を実現し、SDGs達成に貢献するとともに、持続成長する企業への変革に向けて取り組んでおります。多様な人材活用による新たな価値を創造し、相互に認めあう組織風土を醸成していくために設置した「ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会」(2021年11月)の活動として、当企業グループの管理職に対し、「ダイバーシティ&インクルージョンセミナー」を開催し、女性活躍推進への理解と定着を促進するとともに、当社が主体となり当企業グループに勤務する従業者に対し、法令順守のみならず倫理観・道徳観を醸成し定着させるため、「コンプライアンス研修」を開催いたしました(2022年11月)。また、当企業グループにおけるサステナビリティ活動について、ステークホルダーの皆様とのコミュニケーションツールとして「サクサグループサステナビリティレポート」を創刊しました(2022年12月)。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、26,031百万円と前年同四半期と比べ4,431百万円(20.5%増)の増収となりました。基盤事業の売上高は、18,611百万円と前年同四半期より3,629百万円(24.2%増)の増収となりました。これは、主に、ボタン電話装置の部材および部品を一定数確保できたこと、ならびにアミューズメント市場において、スマート遊技機の市場導入に伴う、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタおよび加工受託部品の受注が増えたことによるものです。また、成長事業の売上高は、7,419百万円と前年同四半期より801百万円(12.1%増)の増収となりました。主に、コロナ禍に伴う働き方改革を追い風にITビジネスにおいてUTM(統合脅威管理アプライアンス)の売上が増えたことによるものです。利益面では、調達価格の高騰のため販売価格の見直しを行い売上高が増加したものの、引き続き資材および部品の調達価格の高騰が続いたことにより、経常利益が916百万円と前年同四半期に比べ1,056百万円の増益となりましたが、第1四半期において遊休資産である栃木地区2拠点(栃木事業場、矢板工場)の売却による減損損失624百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は、235百万円と前年同四半期と比べ93百万円の減益となりました。
分野別の営業の概況は、次のとおりです。
① ネットワークソリューション分野ネットワークソリューション分野の売上高は、18,101百万円と前年同四半期と比べ2,212百万円(13.9%増)の増収となりました。これは、主にボタン電話装置およびネットワーク機器の売上増加によるものです。
② セキュリティソリューション分野セキュリティソリューション分野の売上高は、7,929百万円と前年同四半期と比べ2,219百万円(38.9%増)の増収となりました。これは、アミューズメント市場において、スマート遊技機の市場導入に伴う、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタおよび加工受託部品の受注が増加したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の財政状況の概況は、次のとおりです。 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、配当金の支払いをしたものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上および投資有価証券の評価などにより、前連結会計年度末に比べ314百万円増加し23,883百万円、総資産は2,291百万円増加し39,208百万円となったことにより、自己資本比率は60.9%となりました。 増減の主なものは、以下のとおりです。流動資産では、資材および部品の調達難による生産活動の遅れや調達価格の高騰に伴い棚卸資産が2,210百万円増加となったことにより、流動資産全体で前連結会計年度末に比べ2,643百万円増加いたしました。固定資産では、投資その他の資産において投資有価証券の時価評価により374百万円増加したものの、有形固定資産が遊休資産である栃木地区2拠点の土地・建物等の売却により508百万円、無形固定資産がソフトウェアの償却などにより272百万円減少したことなどにより、固定資産全体で前連結会計年度末に比べ352百万円の減少となりました。負債では、仕入債務が1,497百万円、借入による資金調達により長短借入金が780百万円、それぞれ増加し、負債全体で15,324百万円と前連結会計年度末に比べ1,976百万円増加となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上および財務上の対処すべき課題はありません。当企業グループは、前事業年度の有価証券報告書に記載の対処すべき課題に継続して取り組んでまいります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当企業グループにおける研究開発活動は、ネットワークソリューション分野およびセキュリティソリューション分野について、事業運営に直結した新技術、新商品の開発のほか、未来のビジネスシーンの実現とお客様に更なる価値を提供する製品・サービスの創出に向けた新たなコア技術を確立するために研究開発(R&D)を進めています。 当第3四半期連結累計期間は、安心、安全、快適、便利を実現するソリューションを提供するために必要となる音声、映像、テータおよびアプリケーションに関わる研究開発に重点をおき活動しました。なお、当第3四半期連結累計期間の研究開発費総額は、2,359百万円であります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因当企業グループの主力市場である情報通信ネットワーク関連市場においては、多様化、高度化したネットワークを活用した様々な事業が生まれるなど大きな変化が続いております。また、前述の「(1)財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、資材および部品の調達難に伴う生産活動の遅れや、調達価格の高騰が継続しております。このような市場環境の変化と資材調達環境の変化により、当企業グループの業績も影響を受けます。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析当企業グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じ金融機関からの借入により調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、運転資金については主に期限が1年以内の短期借入金により調達しており、設備投資資金等については長期借入金等により調達しております。また、資産効率の向上、営業活動によるキャッシュ・フローの確保およびシンジケーション方式によるコミットメントライン7,000百万円の活用により、当面の運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について当企業グループが関連する情報通信ネットワーク関連市場は、急速な技術革新と競争の激化などによりめまぐるしく変化する環境下にありますが、当企業グループは、このような変化に柔軟に対応し、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう心がけております。具体的には、前事業年度の有価証券報告書の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりであり、それらの課題に継続して取り組んでまいります。
