【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものです。
(1) 経営成績の状況我が国の上下水道インフラ資産は、約130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあります。このうち、上水道はほぼ普及し、国内の全管路延長は約73万kmに達していますが、管路の年間更新率は全国平均で0.67%と低く、管路をすべて更新するのに約130年かかる計算となっています。水道管路は法定耐用年数が40年でありますが、高度成長期に大量に整備された管路施設の更新が進まないため、管路の老朽化率はますます上昇すると見込まれ、安全な水を安定的に給水するために経年管路の更新が重要な課題となっています。下水道分野については、全国の汚水処理人口普及率が92.6%(2021年度末)となっていますが、そのうち下水道によるものが80.6%にとどまり、未だに約930万人が汚水処理施設を利用できない状況にあり、普及促進の加速が求められています。施設の新設のニーズは減少の一途を辿っていますが、高度成長期に急速に整備した上下水道施設は毎年大量に耐用年数を迎え、安心・安全で文化的生活を送るために不可欠なこれらのインフラ資産を維持、更新していくことが求められています。また、近年頻発する集中豪雨、大型台風による風水害などから人命や資産を守る浸水対策や地震が発生してもトイレが使えるなどの耐震化、津波に強い下水道施設の補強対策、脱炭素・循環型社会への転換を図る「グリーンイノベーション下水道」に向けた取り組みなどのニーズも高まっています。2023年3月に可決・成立した我が国の令和5年度予算のうち、当社の事業と関わりの深い下水道予算を含む「社会資本総合整備」の配分総額は、国費1兆3,610億円で、この内訳は防災・安全交付金8,186億円、社会資本整備総合交付金が5,424億円となっています。その内、下水道内示総額は国費約4,772億円となっております。他方、予算規模の大きい全国の政令指定都市と東京都区部の下水道事業費の合計額は約6,246億円、前年度当初比で2.3%増となっています。当社は、このような事業環境のもと、主に、上水道分野では、「安全・強靭・持続・連携・挑戦」をキーワードとした厚生労働省水道課が掲げる新水道ビジョンに則ったアセットマネジメント関連業務の積極的な受注活動を展開しております。下水道分野では、国土交通省下水道部の主要7大テーマ、「震災復旧・復興の支援の強化と全国的な安全・安心対策の実施」、「未普及地域の早期解消」、「水環境マネジメントの推進」、「施設管理・運営の適正化」、「下水道経営の健全化」、「低炭素・循環型社会への取組推進」及び「国際展開と官民連携による水ビジネスの国際展開」に沿った受注活動を展開しました。更に、総務省が支援を行っている簡易水道・下水道事業における地方公営企業法の適用による公営企業会計の導入支援関連業務、下水道事業経営戦略策定業務等の受注活動などを推進しております。国内市場においては、既存顧客である地方公共団体の施設整備状況や事業課題を熟知する当社の優位性を背景に、きめ細かい技術提案、柔軟な顧客サービスの提供を通じたリピート率の高い受注活動とともに、積み上げた業務実績を基に新規開拓営業を展開しております。海外分野では、官民連携による新興国の案件発掘などの受注活動を展開しております。他方、社内の就労環境については、全社9割以上の社員にスマートフォンとノートパソコンを支給し、オフィスではフリーアドレスの環境で、在宅勤務や外出先でもテレワーク環境を活用しております。具体的には、全社で意識付けを行っている社内の各階層での迅速な情報共有・チャットの活用、部署別経営指標の随時確認による部署課題へのスピーディな対応、受注プロジェクトの適正な予算・工程・進捗・外注管理、社内エンジニアのスキル向上、次代を担う若手人材の確保・育成、改正労働基準法を遵守した残業時間の削減、ウェルビーイング経営の促進、時差出勤制度、有給休暇の取得促進など、社員一人ひとりがそれぞれの事情に応じてメリハリをつけて働くことができる社内制度を提供しています。当事業年度は、更に社内業務管理システムのプログラム改良を進めて、設計業務の受注から、着手、実行予算作成・変更、完了に至るまでの各業務ワークフローの承認機能の電子化を図り、予算管理の迅速化を行いました。これらにより、生産性向上と原価低減を図り、社員還元と収益の拡大に努めております。当四半期会計期間中、新型コロナ対策におけるマスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。同時に、政府から、新型コロナの感染症法上の位置づけについて、5月8日に季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行することが発表されました。このような社会情勢により、客先対応について、新型コロナウイルス感染拡大前のような、特段制限がない対応ができるようになってきました。また、海外案件については入出国の際のコロナウイルス検査プロセスが残るものの、当該国への渡航ができるようになりました。この結果、当第1四半期累計期間の受注高は6億9千1百万円(前年同四半期比44.2%増)となりました。一方、完成業務高は21億4千1百万円(前年同四半期比4.9%増)、営業利益は4億9千6百万円(前年同四半期比8.7%増)、経常利益は5億2百万円(前年同四半期比11.4%増)、四半期純利益は3億3千4百万円(前年同四半期比12.1%増)となりました。
当社における事業部門別の業績は、次のとおりであります。[建設コンサルタント部門]建設コンサルタント部門につきましては、受注高は6億3千7百万円(前年同四半期比50.2%増)となりました。一方、完成業務高は20億1千4百万円(前年同四半期比7.7%増)となりました。[情報処理部門]情報処理部門につきましては、受注高は5千3百万円(前年同四半期比2.0%減)となりました。一方、完成業務高は1億2千7百万円(前年同四半期比26.1%減)となりました。
(2) 財政状態の状況(流動資産)当第1四半期会計期間における流動資産は、64億8千2百万円(前事業年度末比5.7%増)となりました。これは主に業務代金の入金により「現金及び預金」が増加したことによるものであります。(固定資産)当第1四半期会計期間における固定資産は、15億6千4百万円(前事業年度末比6.7%増)となりました。これは主に投資有価証券の取得により「投資その他の資産」が増加したことによるものであります。(流動負債)当第1四半期会計期間における流動負債は、16億3千7百万円(前事業年度末比24.5%増)となりました。これは主に未完了業務の業務代金の入金が増えたことで「未成業務受入金」が増加したことによるものであります。(固定負債)当第1四半期会計期間における固定負債は、1億1千3百万円(前事業年度末比12.4%減)となりました。これは主に「退職給付引当金」及び「リース債務」が減少したことによるものであります。(純資産)当第1四半期会計期間における純資産は、62億9千6百万円(前事業年度末比2.3%増)となりました。これは主に「利益剰余金」が増加したことによるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期累計期間において、該当事項はありません。
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