【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い行動制限が緩和され、インバウンド需要も回復基調となり経済活動の正常化が徐々に進みました。一方で、緊迫した世界情勢に加え、原材料価格やエネルギー価格の高騰、円安進行に伴う物価上昇が続いており、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの属する食品・飲食業界につきましては、多くの食品・飲料メーカーにおいて継続する物価上昇による消費の減速懸念、原材料費や光熱費の高騰を受けております。販売価格の値上げが実施されているものの、原価上昇の諸要因は終息の兆しが見られず、依然として不透明な環境が続いております。当社グループは、「食を通じた新たな価値の創造と提供」をミッションに、「新たな価値を生み出すブランド創出」、「新たな価値を提供する多様な販売手法の構築」、「新たな価値を支える経営基盤の確立と持続的な成長」という3つの中長期戦略に取り組んでおります。このような状況の中、前期より引き続き、事業ポートフォリオの再構築として、生産事業への経営資源の集中や販売事業における製販一体型事業への移行等を進めております。また、並行して収益改善に努め、販売事業部門では不採算継続事業の撤退・売却、生産事業部門では穀物価格やエネルギーの価格変動リスクを吸収する値上げ等の対策、流通事業部門では円安の影響を改善するための売価調整、そして本社部門では固定費削減等も取り組んでおります。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は33,420百万円(前年同四半期比11.0%減)、営業利益は170百万円(前年同四半期は営業損失582百万円)となり収益改善が進みました。経常利益は92百万円(前年同四半期は経常損失568百万円)、また親会社株主に帰属する四半期純損失は特別損失316百万円の計上などにより344百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失147百万円)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①生産九州乳業株式会社及び茨城乳業株式会社は、穀物や原油価格などの価格高騰への適切な値上げ対応及び販売促進が奏功し、大幅な増収増益となりました。株式会社弘乳舎は、生乳の生産量減少を背景に受託収入は減少したものの、脱脂粉乳やアイスクリームの売上が順調に推移したこと等により安定的な利益を確保しました。盛田株式会社においては、原材料価格高騰に伴う商品価格の改定や採算性を重視した販売等により増益となりました。以上により、当第2四半期連結累計期間における売上高は20,688百万円(前年同四半期比3.1%減)、営業利益は642百万円(前年同四半期比188.7%増)となりました。
②流通株式会社アルカンは、新型コロナウイルス感染症対策緩和により、既存顧客深耕や新規顧客開拓が進み、特に「Kiriクリームチーズ」が好調に推移しましたが、シャンパンの販売が低下したこと等により減収減益となりました。また、東洋商事株式会社を売却したことにより、売上高は減少したものの、利益改善に繋がりました。以上により、当第2四半期連結累計期間における売上高は6,915百万円(前年同四半期比28.3%減)、営業利益は46百万円(前年同四半期比7.1%減)となりました。
③販売販売事業においては、経済活動の正常化及び前期の不採算事業の撤退・売却により業績が改善いたしました。当第2四半期連結累計期間における売上高は5,662百万円(前年同四半期比11.8%減)、営業利益は48百万円(前年同四半期は営業損失238百万円)となりました。
④その他ウェルエイジング事業や店舗開発事業等の当第2四半期連結累計期間における売上高は154百万円(前年同四半期比15.3%増)、営業損失は14百万円(前年同四半期は営業損失28百万円)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ1,191百万円減少の40,203百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ896百万円減少の34,339百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末と比べ295百万円減少の5,864百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失344百万円の計上によるものであります。この結果、自己資本比率は11.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて325百万円増加し、2,373百万円(前年同四半期3,388百万円)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりとなりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、359百万円(前年同四半期735百万円の使用)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純損失△220百万円、減価償却費596百万円、のれん償却費278百万円、売上債権の増減額△730百万円、利息の支払額△216百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は、43百万円(前年同四半期102百万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出△139百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入256百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、118百万円(前年同四半期449百万円の使用)となりました。これは、主に短期借入金の純増減額△221百万円、株式の発行による収入329百万円、リース債務の返済による支出△180百万円によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動重要性が乏しいため記載を省略しております。