【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)
経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、5月に新型コロナウイルス感染症の感染法上の分類が5類に移行したことにより社会・経済活動の正常化が一段と進み、景気は内需を中心に緩やかな回復傾向が続きました。さらに、インバウンド需要の拡大も景気を押し上げる一因となっております。一方、資源価格の高騰や円安による物価上昇が続いており、景気の先行きは不透明なまま推移しました。流通業界におきましては、行動制限の解除等により人流が回復し、消費活動にも持ち直しの動きが見られたものの、継続的な物価上昇に賃金の伸びが追い付かず、個人消費の本格的回復には至らず、先行きの不安等から消費者の生活防衛意識の高まりが懸念材料となっております。当第2四半期連結累計期間の売上高は25,191百万円(前年同期比19.8%増)、営業利益は1,739百万円(前年同期比229.4%増)、経常利益は1,781百万円(前年同期比186.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,150百万円(前年同期比235.3%増)となりました。なお、当社グループの報告セグメントは、鞄・袋物を核とする商品販売の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 事業部門ごとの状況は、以下のとおりであります。以下の数値につきましては、事業部門内の取引消去後かつ事業部門間の取引消去前のものを記載しております。 <小売事業等>小売事業につきましては、7店舗の新規出店を行なうとともに、16店舗の退店を行ない、当第2四半期連結会計期間末の店舗数は596店舗となりました。 売上につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響の希薄化、2022年10月に100%子会社化した株式会社ギアーズジャムの23店舗の貢献、インバウンド売上の伸長等により、当事業部門の売上高は23,211百万円(前年同期比15.8%増)となりました。メンズバッグは、株式会社ギアーズジャムの売上貢献、ビジネス需要の回復等により前年同期比24.7%増となり、トラベルバッグは国内外の旅行、出張の増加やインバウンド需要の拡大により、前年同期比75.0%増と大きく伸長しました。プライベートブランド(PB)及びナショナルプライベートブランド(NPB)はキャリーケースの売上が大幅に伸長し、また、レディース、メンズカテゴリーも商品の拡充、取扱いの強化により売上が伸長し、前年同期比33.7%増となりました。カジュアルバッグは前年同期比3.5%増と伸び悩みました。ハンドバッグは低価格帯の商品の売上が低下し、前年同期比8.7%減となりました。雑貨は、傘の取組みを強化しましたが、アクセサリーの売上がやや低調に推移したため前年同期比5.0%減となりました。財布は販売点数の減少により前年同期比4.3%減となりました。インポートバッグは円安により取扱いを縮小したため、前年同期比26.0%減となりました。売上総利益率は、当第2四半期連結会計期間においては、利益率の高いPB及びNPB、トラベルバッグの売上伸長や価格改定に伴う在庫品の値上げの効果等により、前年同期比0.8ポイント改善して50.3%となりました。販売費及び一般管理費率は、売上高の増加及び経費節減等により、前年同期比3.0ポイント減少して43.9%となりました。
<製造・卸売事業>製造・卸売事業につきましては、旅行や出張、帰省等が復活し、さらにインバウンド需要が加わったことで、主力となるキャリーケースの売上が大きく伸長しました。 この結果、当事業部門の売上高は2,405百万円(前年同期比88.9%増)となりました。
(2)
財政状態の状況(資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,205百万円減少し、37,937百万円となりました。これは主に、現金及び預金が266百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が438百万円減少、商品及び製品が540百万円減少、繰延税金資産が165百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,702百万円減少し、11,521百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が364百万円減少、短期借入金が1,000百万円減少、未払法人税等が221百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて497百万円増加し、26,415百万円となりました。これは主に、剰余金の配当653百万円による減少、親会社株主に帰属する四半期純利益1,150百万円の計上等によるものであります。
(自己資本比率)当第2四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて3.4ポイント増の69.6%となりました。
(3)
キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて255百万円増加し、2,662百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べて1,011百万円収入が増加し、2,342百万円のプラスとなりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益の計上額1,695百万円、売上債権の減少額438百万円、棚卸資産の減少額546百万円であります。一方、主な支出要因は、仕入債務の減少額364百万円、法人税等の支払額586百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べて142百万円支出が増加し、296百万円のマイナスとなりました。主な支出要因は、新規出店及び改装等に伴う設備投資221百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べて1,161百万円支出が増加し、1,791百万円のマイナスとなりました。主な支出要因は、短期借入金の減少額1,000百万円、配当金の支払額653百万円であります。
(4)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)
研究開発活動該当事項はありません。