【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況経営成績の分析当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染が第7波・第8波と拡大と縮小を繰り返す中、感染防止対策と行動制限の緩和による経済社会活動との両立が進んだことなどから、景気は概ね回復基調で推移いたしました。しかしながら中国ではゼロコロナ政策の緩和に伴う感染者の急速な増加で景況感に大きな影響を及ぼしており、欧州地域での多くの混乱の長期化等によるエネルギー価格や原材料価格の高騰なども変わらずに推移いたしました。一方、円安傾向は第3四半期後半には、それまでの水準から変化が見られたものの、世界的な金融引き締め等を背景とした海外景気の下振れ懸念、さらには半導体不足の多方面への影響など、先行きの不透明な状況が続いております。このような情勢のもと、当社の属するカーアフターマーケットにおいて当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための渡航制限の緩和もあり、引き続き一部地域への出張による海外営業活動と合わせて Web 会議ツールなども併用することで、地域毎に合わせた多様で効果的な営業活動に努めました。売上動向ではアジア地域が引き続き好調に推移した一方で、欧米では景気低迷や異常気象などの影響を受けました。開発面では新たな基幹製品である「EnduraPro」シリーズの車種開発に継続的に注力するとともに、前述のアジア地域に向けた商材や開発速度の強化などにも力を注いでまいりました。他方、8月におこなった一部製品の販売価格の見直し後、対象範囲を拡大した再見直しの決定など、利益率確保のための対策も引き続きおこなっておりますが、これによる駆け込み需要も一部で見られました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,052百万円(前年同期比9.6%増)となりました。しかしながら、損益においては前年同期における増産傾向に対し、その差は縮小傾向にあるものの引き続き減産傾向であったこと、円安元高による原価押上作用といった為替影響、また原材料価格の上昇やセールスミックスなどの複合的な要因に伴う売上総利益率の大幅な低下があった反面、販管費の増加もあり、営業利益は454百万円(前年同期比32.7%減)となりました。なお為替差損益の影響もあり経常利益は519百万円(前年同期比34.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益については、中国の現地子会社における経済発展局からの法人所得税の還付金33百万円などもありましたが441百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
財政状態の分析(資産)当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ179百万円減少し、7,734百万円となりました。これは主として、売掛金の減少によるものであります。(負債)当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ483百万円減少し、2,118百万円となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金の減少によるものであります。(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ303百万円増加し、5,616百万円となりました。これは主として四半期純利益の増加によるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は228百万円であります。
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