【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況当連結会計年度の第1四半期連結累計期間においては、世界的な新型コロナウイルス感染症規制の撤廃に伴い経済活動の回復に期待が寄せられる一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化や、先進国で根強いインフレと各国中銀の金融引き締めにより、世界経済への下押し圧力が拡大しており、今後の景気後退懸念に注視していく必要があります。
米国では、インフレ抑制を目指し、FRBが2022年3月~2023年5月に10会合連続で計5.00%の利上げを実施しました。6月の会合では11会合ぶりに利上げを見送ったものの、7月の会合では利上げを実施し、政策金利は5.25~5.50%となっています。景気後退懸念は依然残るものの、インフレ鈍化と堅調な消費を受け、ソフトランディングは可能との見方も出てきています。欧州では、ECBが引き続きインフレへの対応を最優先課題として利上げを継続しています。インフレ鈍化と安定的な雇用環境はプラス材料ですが、足元の消費は弱含みであり、GDP成長率は減速傾向にあります。中国では、ゼロコロナ政策が撤廃され、2022年の共産党大会で経済最優先が掲げられたこともあり経済活動の本格的な回復が期待された一方、不動産市場の低迷や需要回復の遅れを受けて利下げが行われるなど景況感の改善が鈍い状況が続いており、経済活動の先行きを注意深く見ていく必要があります。アジアでは、経済活動の再開が進み、生産や輸出などの回復傾向がみられます。一部の国ではインフレ率がピークアウトし、利上げ停止や利下げに転じる国がある一方で、原油など資源価格下落の資源国への影響も注目されます。日本では、5月に新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ分類に引き下げられ、社会的規制が緩和されたことから、訪日外国人客数の回復や旅行支援政策の追い風を受け、宿泊業や飲食業が回復に向かっています。また、半導体の供給制約がほぼ解消し、工場稼働日を減らしていた自動車の生産回復と共に、自動車販売も回復しつつあります。日銀は世界的な金融引き締めの中においても従来の緩和的な金融政策を維持し、日米金利差や海外投資家の日本株買いを背景に円安が進行しました。今後も、金融政策の動向などを要因とする急激な為替変動がありうる点には留意が必要です。
当第1四半期連結累計期間の当社グループの経営成績につきましては、次のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間の収益は、石炭の価格下落や取扱数量減少による金属・資源・リサイクルでの減収に加え、木材や肥料価格の下落による生活産業・アグリビジネスでの減収などにより、5,560億10百万円と前年同期比10.1%の減収となりました。売上総利益は、石炭の価格下落や取扱数量減少による金属・資源・リサイクルでの減益に加え、肥料や木材価格の下落による生活産業・アグリビジネスでの減益などにより、前年同期比242億12百万円減益の726億76百万円となりました。税引前四半期利益は、売上総利益の減益に加え、物件費の増加による販売費及び一般管理費の増加などにより、前年同期比306億70百万円減益の298億68百万円となりました。四半期純利益は、税引前四半期利益298億68百万円から、法人所得税費用71億23百万円を控除した結果、四半期純利益は前年同期比232億85百万円減益の227億45百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、前年同期比230億10百万円減益の221億40百万円となりました。四半期包括利益は、四半期純利益にFVTOCIの金融資産や在外営業活動体の換算差額などを計上した結果、四半期包括利益は、前年同期比317億77百万円減益の609億9百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期包括利益は、前年同期比293億22百万円減益の582億62百万円となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
当社グループは、2023年4月1日付にて一部の報告セグメントの区分方法の変更を行っており、要約四半期連結財務諸表の注記事項「4 セグメント情報」に記載しております。
(以下「四半期純利益」は「親会社の所有者に帰属する四半期純利益」を指しております。)
(自動車)収益は、海外中古車販売事業の取得などにより、949億13百万円と前年同期比29.0%の増収となりました。売上総利益の増益があったものの、海外中古車販売事業の取得による販売費及び一般管理費の増加に加え、米ドル金利上昇による金融費用の増加などにより、四半期純利益は、前年同期比3億25百万円減益の16億46百万円となりました。
(航空産業・交通プロジェクト)収益は、航空関連取引の減少などにより、81億12百万円と前年同期比10.4%の減収となりました。売上総利益の減益などにより、四半期純利益は、前年同期比5億70百万円減益の4億68百万円となりました。
(インフラ・ヘルスケア)収益は、海外火力発電事業における撤退案件の影響などにより、298億62百万円と前年同期比3.6%の減収となりました。売上総利益の減益に加え、前年同期における海外通信タワー事業会社の一部売却の反動によるその他の収益・費用の減少などにより、四半期純利益は、前年同期比43億41百万円減益の22億65百万円となりました。
(金属・資源・リサイクル)収益は、石炭の価格下落や取扱数量減少などにより、1,300億75百万円と前年同期比22.0%の減収となりました。売上総利益の減益などにより、四半期純利益は、前年同期比164億29百万円減益の82億44百万円となりました。
(化学)収益は、各種化学品の取扱数量減少などにより、1,388億37百万円と前年同期比13.3%の減収となりました。売上総利益の減益などにより、四半期純利益は、前年同期比28億33百万円減益の28億16百万円となりました。
(生活産業・アグリビジネス)収益は、木材や肥料価格の下落などにより、689億86百万円と前年同期比26.0%の減収となりました。売上総利益の減益などにより、四半期純利益は、前年同期比23億11百万円減益の8億85百万円となりました。
(リテール・コンシューマーサービス)収益は、水産食品加工会社での増収などにより、731億76百万円と前年同期比0.8%の増収となりました。食肉取引の取扱数量減少による売上総利益の減益があったものの、冷凍マグロ加工販売会社の取得に伴う負ののれん発生益によるその他の収益・費用の増加などにより、四半期純利益は、前年同期比51億52百万円増益の53億31百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは138億42百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは240億41百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは195億83百万円の支出となりました。これに現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は2,454億78百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間の営業活動による資金は、営業収入や配当収入があったものの、運転資金の増加などにより138億42百万円の支出となりました。前年同期比では519億76百万円の支出増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間の投資活動による資金は、冷凍マグロ加工販売会社や豪州省エネルギー事業への出資があったものの、航空機関連取引や政策保有株式の売却による回収などにより240億41百万円の収入となりました。前年同期比では454億75百万円の収入増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間の財務活動による資金は、配当金の支払い及び自己株式の取得などにより195億83百万円の支出となりました。前年同期比では241億29百万円の支出減少となりました。
(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動特記事項はありません。
(5) 資本の財源と資金の流動性及び調達状況についての分析
① 財政状態当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、円安の影響に加え、連結子会社の新規取得などにより、前期末比1,022億49百万円増加の2兆7,630億92百万円となりました。負債合計は、円安の影響に加え、新規借入による有利子負債の増加などにより、前期末比730億60百万円増加の1兆8,573億26百万円となりました。資本のうち親会社の所有者に帰属する持分合計は、四半期純利益の積み上がりや、為替の変動によるその他の資本の構成要素の増加などにより、前期末比272億19百万円増加の8,649億32百万円となりました。この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は31.3%となりました。また、有利子負債総額から現金及び現金同等物、及び定期預金を差し引いたネット有利子負債は前期末比584億8百万円増加の6,878億34百万円となり、ネット有利子負債倍率は0.8倍となりました。
※ 自己資本比率及びネット有利子負債倍率の算出には、親会社の所有者に帰属する持分を使用しております。
また、有利子負債総額にはリース負債を含めておりません。
② 資金の流動性と資金調達について当社グループは、「中期経営計画2023」におきまして、従来と同様に資金調達構造の安定性維持・向上を財務戦略の基本方針とし、一定水準の長期調達比率の維持や、経済・金融環境の変化に備えた十分な手元流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めており、当第1四半期連結会計期間末の流動比率は153.8%、長期調達比率は74.8%となっております。長期資金調達手段のひとつである普通社債につきましては、当第1四半期連結累計期間は発行しておりませんが、引き続き金利や市場動向を注視し、適切なタイミング、コストでの起債を検討して参ります。また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、円貨1,000億円(未使用)及び25.75億米ドル(4.95億米ドル使用)の長期コミットメントライン契約を有しております。
(6) 主要な設備特記事項はありません。
※将来情報に関するご注意本資料に掲載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、業績を確約するものではありません。実際の業績等は、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、大きく変動する可能性があります。重要な変更事象等が発生した場合は、適時開示等にてお知らせします。
