【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。また、当社グループは「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)及び(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況当第3四半期における国内外の経済は、ウクライナ危機に端を発した物価上昇や、新型コロナウイルス感染症流行の再拡大と中国のゼロコロナ政策による原材料の調達の遅れ等により、景気の先行きは依然として不透明な状態が続きました。当社の事業領域である水と環境のインフラ事業では、明治用水頭首工の漏水事故等の施設の老朽化を原因とする事故が多発しており、アセットマネジメントの確立とそのための資産状態の把握が急務となっております。また、今夏も豪雨災害が発生し、気候変動の緩和と適応が大きな課題となっております。これに対して当社グループは、施設老朽化の分野では、ドローン等のDX技術を活用したインフラインスペクション技術をさらに前進させ、水上走行ドローンWaterSliderや水中ドローンWATERi等の新たなソリューションを開発しました。気候変動対策の分野では、地域・エネルギー開発部を設立し、地域の脱炭素化に向けた技術とサービスを提供してまいりました。事業基盤強化の面では、「健全な水と環境を次世代に引き継ぐ」を企業パーパスに設定し、全てのステークホルダーのサステナビリティの向上に取り組んでおります。今後も人的資本の価値創造により、インフラのライフサイクルを通したソリューションサービスの提供に取り組んでまいります。この結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、連結受注高は14,418百万円(前年同期比1.8%減)、連結売上高は14,519百万円(同5.4%増)となりました。利益面では、営業利益は1,971百万円(前年同期比13.0%減)、経常利益は2,097百万円(同10.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,813百万円(同13.8%増)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。(国内業務)国内業務については、インフラ再構築に向けた調査・設計業務、甚大化する災害に対応した防災・減災・強靭化業務、インフラの点検調査を効率化するインスペクション事業、官民連携事業を推進するPPP業務・オペレーション事業等に取組んでまいりました。この結果、受注高は13,609百万円(前年同期比1.3%増)、売上高は12,637百万円(同3.8%増)、営業利益は2,164百万円(同0.4%減)となりました。
(海外業務)海外業務については、アジア、中東、アフリカ等の新興国における水インフラ整備プロジェクトを推進してきました。この結果、受注高は809百万円(前年同期比35.1%減)、売上高は1,710百万円(同18.8%増)となりましたが、オマーン国の仲裁に係る費用の増加等により、営業損失は265百万円(前年同期は営業利益25百万円)となりました。
② 財政状態の変動状況当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して1,143百万円増加し28,659百万円となりました。この主な要因は、子会社の新規連結に伴う資産の受入れや業務代金の入金等による現金及び預金の増加3,442百万円、受取手形、完成業務未収入金及び契約資産(前連結会計年度は受取手形及び完成業務未収入金)の増加277百万円、未成業務支出金の減少3,188百万円であります。当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して428百万円減少し5,582百万円となりました。この主な要因は、流動負債の業務未払金の減少140百万円、未払法人税等の減少267百万円、契約負債(前連結会計年度は未成業務受入金)の増加332百万円であります。当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して1,571百万円増加し23,077百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加1,498百万円であります。この結果、自己資本比率は80.3%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、494百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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