【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス変異株の感染急拡大やロシアによるウクライナ侵攻、高インフレと金融引き締め等の影響により、回復が鈍化いたしました。また、半導体不足をはじめとした供給制約や、輸送費高騰等が継続していることに加え、インフレ抑制と景気のバランス、金融市場の安定性、米国と中国の政策運営等、景気の下振れ要因が数多く存在しており、依然として先行きの不確実性が極めて高い状況となっております。
当社グループの属する自動車業界におきましては、世界的な半導体不足による生産調整の影響等により、昨年同期比では増産となったものの、コロナ禍以前の自動車生産台数と比較すると大幅な減産となりました。また、材料費や輸送費等も高止まりの状況にあり、引き続き、大変厳しい事業環境となっております。
このような状況のもと、当社グループは足元における収益確保及びコスト競争力の強化を目的とし、2020年4月に策定した「第二次コスト構造改革計画」を強力に推進し、材料費の削減、徹底した経費の削減、製造コスト削減等、事業活動に係る全てのコストに関し、抜本的な構造の改革を断行し、車載アンテナビジネスの収益力の向上に取り組んでまいりました。
一方、中長期的な視点では、コネクテッドが実現する豊かなカーライフに貢献することを目指し、「新たな成長への挑戦」を基本戦略とした4か年(2019年4月~2023年3月)の中期経営計画「NEW GROWTH」に掲げる各施策の実行に注力してまいりました。「NEW GROWTH」では「車載アンテナビジネスの強化」、「新しい価値づくり、新しい顧客創造」、「更なる成長の土台となる組織基盤の強化」の3つの戦略を掲げておりますが、コスト構造改革の更なる進化による一層の収益力の向上や自動運転、また5G分野への対応力強化等、特に「車載アンテナビジネスの強化」に係る諸施策を推進してまいりました。また、「新しい価値づくり、新しい顧客創造」に係る活動として、今後更なる拡大が見込まれるIoT市場に対し、コネクテッドを促進するIoT通信端末を開発し、商用化へ向けた取り組みを推進しております。本端末はカーシェアリングの分野をはじめとした車両の運行管理等、多様な利用シーンへの貢献を実現できるものであります。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、世界の自動車生産台数がコロナ禍以前と比較すると大幅な減産となったものの、昨年比では増産となった結果、309億円(前年同期比15.8%増)となりました。利益面につきましては、材料費や輸送費高騰の影響が極めて大きいことに加え、中国における都市封鎖を含めた新型コロナウイルス感染症対応の影響も大きく、更にサプライチェーンの混乱を主要因とした不可抗力の航空機による輸送費等が発生したことから、営業損失は4億29百万円(前年同期は営業損失3億56百万円)、経常損失は、為替の影響等により5億71百万円(前年同期は経常損失1億58百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、中国における都市封鎖に伴う新型コロナウイルス感染症による特別損失の計上や法人税等の影響により10億31百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3億24百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ) 日本
自動車生産台数の回復等により、外部売上高は109億85百万円(前年同期比16.8%増)、セグメント間の内部売上高は14億25百万円(同0.4%増)、営業利益は2億35百万円(前年同期は営業損失2億20百万円)となりました。
(ロ) アジア
アジア市場における自動車生産台数の回復等により、外部売上高は66億68百万円(前年同期比6.7%増)、セグメント間の内部売上高は123億91百万円(同6.0%増)となりましたが、材料費や輸送費の高騰に加え、中国の都市封鎖等の影響等により、営業損失は4億62百万円(前年同期は営業利益58百万円)となりました。
(ハ) 北中米
北中米市場における自動車生産台数の回復や為替の影響等により、外部売上高は89億95百万円(前年同期比23.9%増)、セグメント間の内部売上高は4億3百万円(同193.1%増)となりましたが、材料費や輸送費高騰の影響等から営業利益は22百万円(同70.4%減)となりました。
(ニ) 欧州
欧州市場における自動車生産台数は減少したものの、拡販活動等により、外部売上高は42億50百万円(前年同期比12.7%増)、セグメント間の内部売上高は9億60百万円(同17.7%減)となりましたが、材料費や輸送費高騰の影響等により、営業損失は2億77百万円(前年同期は営業損失2億72百万円)となりました。
なお、セグメントの売上については外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高を記載しております。
② 財政状態の分析
当社グループは財務体質の改善目標として営業利益率など収益性の改善ももちろんのことでありますが、当社グループの課題である経営の安全性を高めるため、有利子負債の削減、棚卸資産の圧縮、自己資本の充実等に努めてまいりました。この結果、次のとおりの財政状態となりました。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は316億84百万円(前連結会計年度末263億78百万円)となり、53億6百万円増加いたしました。これは主に「現金及び預金」が20億37百万円、「受取手形、売掛金及び契約資産」が16億52百万円、「原材料及び貯蔵品」が8億5百万円、「商品及び製品」が6億29百万円増加したことによるものであります。固定資産は105億13百万円(前連結会計年度末95億64百万円)となり、9億49百万円増加いたしました。これは主に「有形固定資産」が6億73百万円、「投資その他の資産」が2億75百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は421億98百万円(前連結会計年度末359億42百万円)となり、62億55百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は277億54百万円(前連結会計年度末231億42百万円)となり、46億11百万円増加いたしました。これは主に「短期借入金」が35億7百万円、「1年内返済予定の長期借入金」が5億円、「未払法人税等」が4億8百万円増加したことによるものであります。固定負債は12億93百万円(前連結会計年度末15億94百万円)となり、3億1百万円減少いたしました。これは主に「退職給付に係る負債」が70百万円増加し、「長期借入金」が5億円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は290億48百万円(前連結会計年度末247億37百万円)となり、43億10百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は131億50百万円(前連結会計年度末112億5百万円)となり、19億45百万円増加いたしました。これは主に「利益剰余金」が11億40百万円減少し、「為替換算調整勘定」が30億44百万円増加したことによるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、7億96百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
