【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における世界経済は、資源やエネルギー価格の高騰、景気後退局面入りの懸念、金融不安の広がりなど、先行き不透明な状況が続いております。
米国においては、個人消費が堅調に推移する一方、インフレ圧力の継続に伴う積極的な政策金利の引き上げが景気の下押し要因となっております。また、一部金融機関の経営破綻の影響は政策当局の迅速な対応で限定的であるものの、金融不安が個人消費や設備投資等の抑制要因となり、実体経済に悪影響を与える可能性も根強く残っています。
中国においては、欧米景気の減速により輸出が低迷しました。一方、ゼロコロナ政策の解除を機に個人消費は急速に回復しました。
新興国・地域においては、半導体需要の減速等を背景に製造業の生産活動は低迷しているものの、個人消費は堅調に推移し、緩やかな景気回復が持続しております。
わが国経済は、原材料高と世界的な半導体需要の落ち込みから製造業を中心に景況感は悪化したものの、個人消費の回復を背景に景気は持ち直しの動きが見られます。
このような状況の中、当社が関連する市場においては、サプライチェーンの混乱による顧客の生産調整は解消傾向にあるものの、海外経済の減速や半導体の生産調整など、依然として不透明感は継続しております。当社は、顧客のニーズに対して当社グループの技術やソリューション提案力の強みを繋げることにより、課題の解決を通し社会に貢献するとともに、新規事業創出の機会としてまいります。
この結果、当連結会計年度の売上高は42,240百万円(前期比28.4%増)となり、営業利益は8,820百万円(前期比145.0%増)、経常利益は8,785百万円(前期比154.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,621百万円(前期比82.8%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
「Semiconductor事業」
各種ICテスト用ソケット、バーンインソケットは、サーバー、自動車、モバイルの各用途の需要が高水準を維持し、円安の恩恵も相まって、売上高は過去最高となりました。当第4四半期連結会計期間においては、サーバー用途、モバイル用途は市場の落ち込みにより減少したものの、自動車用途は堅調に推移しました。今後、半導体需要の調整はあるものの、特に当社が注力しているサーバーや自動車用途の需要は中期的には増加傾向が続くと予想され、それに伴い当社の売上高も堅調に推移すると見込んでおります。この結果、当連結会計年度の売上高は23,432百万円(前期比47.3%増)、セグメント営業利益は6,513百万円(前期比150.4%増)となりました。
「Life Science事業」
遺伝子検査用製品は、既存顧客からの受注が好調に推移し、売上高は過去最高となりました。当第4四半期連結会計期間においては、顧客の生産調整により売上高は低調に推移したものの、今後も遺伝子検査市場の拡大に合わせて、主要顧客からの既存量産製品と新規プロジェクトの受注、新規顧客開拓、新製品の開発に注力する事で、当社の売上高も堅調に推移すると見込んでおります。なお、当該Life Science事業には、新規分野への先行投資や新事業開発が含まれております。この結果、当連結会計年度の売上高は3,090百万円(前期比24.8%増)、セグメント営業損失は638百万円(前期は1,186百万円のセグメント営業損失)となりました。
「Digital Communication事業」
光通信関連の光学デバイスは、世界的な半導体不足による顧客の生産調整の影響が改善し、売上高は好調に推移しました。LED用拡散レンズは、液晶テレビ市場の需要減少が継続し、売上高は低調に推移しました。この結果、当連結会計年度の売上高は3,780百万円(前期比6.8%増)、セグメント営業利益は1,587百万円(前期比48.9%増)となりました。
「Energy Saving Solution事業」
自動車用部品とプリンター用部品は、自動車の緩やかな生産回復とプリンター需要の回復により売上高は堅調に推移しました。この結果、当連結会計年度の売上高は11,937百万円(前期比8.8%増)、セグメント営業利益は1,358百万円(前期比21.3%増)となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前年同期比(%)
Semiconductor事業(百万円)
23,660
148.6
Life Science事業(百万円)
3,220
136.1
Digital Communication事業(百万円)
3,645
103.1
Energy Saving Solution事業(百万円)
12,311
114.1
合計(百万円)
42,837
131.3
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
② 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(百万円)
前年同期比(%)
受注残高(百万円)
前年同期比(%)
Semiconductor事業
22,649
126.4
3,143
80.1
Life Science事業
2,958
111.8
285
68.4
Digital Communication事業
3,950
115.7
569
142.6
Energy Saving Solution事業
12,019
110.5
634
114.8
合計
41,578
119.3
4,632
87.5
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前年同期比(%)
Semiconductor事業(百万円)
23,432
147.3
Life Science事業(百万円)
3,090
124.8
Digital Communication事業(百万円)
3,780
106.8
Energy Saving Solution事業(百万円)
11,937
108.8
合計(百万円)
42,240
128.4
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(3)財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は54,599百万円となり、前連結会計年度末比7,538百万円の増加となりました。
流動資産につきましては7,880百万円増加いたしました。主な変動要因は現金及び預金で5,851百万円、受取手形及び売掛金で582百万円、原材料及び貯蔵品で520百万円増加したことによるものです。
固定資産につきましては342百万円減少いたしました。変動要因は有形固定資産で1,069百万円増加したものの、投資その他の資産で1,345百万円、無形固定資産で66百万円減少したことによるものです。
負債は7,292百万円となり、前連結会計年度末比1,724百万円の増加となりました。
流動負債につきましては1,265百万円増加いたしました。主な変動要因は買掛金で369百万円減少したものの、未払金で702百万円、未払法人税等で606百万円、賞与引当金で248百万円増加したことによるものです。
固定負債につきましては459百万円増加いたしました。主な変動要因はリース債務で411百万円増加したことによるものです。
純資産は47,307百万円となり、前連結会計年度末比5,813百万円の増加となりました。主な変動要因は自己株式の消却を行ったこと等により利益剰余金で8,453百万円減少したものの、自己株式で12,620百万円、為替換算調整勘定で1,295百万円増加したことによるものです。
その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は85.3%となり、前連結会計年度末比1.8ポイント減少しております。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は20,753百万円となり、前連結会計年度末に比べて、5,927百万円増加しました。キャッシュ・フローの状況及びその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益6,684百万円(前期は4,033百万円)、減価償却費2,243百万円(前期は2,312百万円)、法人税等の支払い1,285百万円(前期は634百万円)が発生した結果、営業活動による収入は8,761百万円(前期は4,046百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、有形固定資産の取得2,377百万円(前期は1,744百万円)、投資有価証券の売却276百万円(前期は798百万円)を行った結果、投資活動による支出は2,581百万円(前期は1,576百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、配当金の支払い484百万円(前期は329百万円)、リース債務の返済229百万円(前期は255百万円)を行った結果、財務活動による支出は765百万円(前期は2,053百万円の支出)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全性及び流動性を確保する効率的な資金管理を行うことを基本方針としております。また、将来の事業展開を勘案し、長期的展望に立って生産設備の増強、研究開発投資及び情報化投資などを行っていく予定で、継続的な利益の積み上げによる自己資金がその財源となります。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
