【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営成績等の状況当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)に係る行動制限の緩和により経済活動の正常化が進み、個人消費や設備投資に持ち直しの動きが見られるものの、中国の景気減速やウクライナ情勢の長期化等が懸念される中、原材料価格やエネルギーコストの上昇、急激な為替相場の変動等の影響により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境としては、非鉄金属相場は下落基調で推移したものの、前年同期に比べ亜鉛の平均価格は上昇し、ロジウムの平均価格は下落しました。また、為替相場は前年同期に比べ円安が進行しました。機能材料部門の需要は低調に推移し、主要製品の販売量は総じて減少しました。モビリティ部門の排ガス浄化触媒の販売量は増加しました。
このような状況の下、当社グループはパーパスを基軸とした全社ビジョン(2030年のありたい姿)である「マテリアルの知恵で“未来”に貢献する、事業創発カンパニー。」を実現するため、2022年を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「22中計」を策定し、昨年4月よりスタートしました。各部門において、「経済的価値」と「社会的価値」を両立した統合思考経営を実践することで、持続的な企業価値向上の仕組みを構築し、成長し続けるための重点施策に取り組んでおります。
この結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は、前年同期比345億円(7.5%)増加の4,982億円となりました。営業利益は、亜鉛価格の上昇や円安の進行による好転要因があったものの、機能材料部門の販売量の減少に加え、エネルギーコストの上昇や非鉄金属相場の変動に伴う在庫要因の影響等により、前年同期比241億円(56.6%)減少の185億円となりました。経常利益は、営業利益が241億円減少したこと、及び持分法による投資利益が16億円増加したこと等により、前年同期比214億円(46.8%)減少の243億円となりました。特別損益においては、固定資産除却損11億円等を計上しました。加えて、税金費用及び非支配株主に帰属する四半期純損失を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比196億円(53.3%)減少の172億円となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。2022年4月1日付の全社的な組織改編に伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分方法を変更しております。その内容につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。また、当社の連結子会社である三井金属アクト株式会社にて会計方針の変更を実施しております。その内容につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①
機能材料セグメントキャリア付極薄銅箔をはじめ主要製品の販売量が減少したこと等から、当部門の売上高は、前年同期比122億円(11.8%)減少の913億円となりました。経常利益は、主要製品の販売量が減少したこと等から、前年同期比111億円(47.8%)減少の121億円となりました。
②
金属セグメント亜鉛のLME(ロンドン金属取引所)の平均価格が上昇したことに加え、円安が進行したこと等から、当部門の売上高は前年同期比196億円(11.3%)増加の1,931億円となりました。経常利益は、亜鉛のLME価格上昇や円安の影響による増益要因があったものの、エネルギーコストの上昇や非鉄金属相場の変動に伴う在庫要因の影響等により、前年同期比155億円(62.0%)減少の95億円となりました。
③
モビリティセグメント排ガス浄化触媒の販売量が増加したこと等から、当部門の売上高は前年同期比90億円(5.9%)増加の1,629億円となりました。経常利益は、鋼材及び樹脂価格上昇等による減益要因があったものの、排ガス浄化触媒の主要原料であるロジウム価格等の変動に伴う影響が改善したこと等により、前年同期比46億円増加の43億円となりました。
④
その他の事業セグメント亜鉛のLME価格上昇や円安の影響等により、当部門の売上高は前年同期比108億円(13.0%)増加の946億円となりました。経常利益は、エネルギーコストの上昇に加え、持分法による投資利益が減少したこと等から、前年同期比26億円(93.6%)減少の1億円となりました。
主要な品目等の生産実績及び受注状況の当期の推移は、次のとおりであります。
セグメント
品目
単位
第1
第2
第3
第4
累計
四半期
四半期
四半期
四半期
機能材料
銅箔
生産量
千t
5
3
4
―
13
金属
亜鉛
生産量
千t
54
57
54
―
166
鉛
生産量
千t
17
17
15
―
50
モビリティ
自動車部品
生産金額
億円
167
198
187
―
552
* 亜鉛:共同製錬については当社シェア分
(2)財政状態の状況資産合計は、受取手形・売掛金及び契約資産117億円等の減少があったものの、棚卸資産211億円、投資有価証券94億円等の増加により、前連結会計年度末に比べ146億円増加の6,525億円となりました。負債合計は、長・短借入金及びコマーシャル・ペーパー残高109億円等の増加はあったものの、流動負債その他64億円、支払手形及び買掛金44億円、引当金28億円等の減少により、前連結会計年度末に比べ57億円減少の3,820億円となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益172億円、繰延ヘッジ損益94億円等の増加に加え、剰余金の配当62億円の減少等があり、前連結会計年度末に比べ204億円増加の2,705億円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.6ポイント上昇の40.2%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。また、新たに生じた事業上及び財務上の重要な対処すべき課題はありません。
(4)目標とする経営指標当社グループにおいては、厳重なCOVID-19対策を実施した上で事業活動を継続しておりますが、国内外における再拡大の状況によっては、経済・企業活動に広範な影響を与える可能性があるものの、今後の広がり方や収束時期等を予想することは困難なことから、現時点で入手可能な外部の情報等を踏まえた2022年度(2023年3月期)見通しは、次のとおりであります。
2023年2月7日公表値(A)(注)
2022年11月9日公表値(B)
増減(A)-(B)
2022年5月11日公表値
連結経常利益(億円)
220
450
△230
400
前提諸元
亜鉛LME価格($/t)
3,349
3,298
51
3,700
鉛LME価格($/t)
2,120
1,995
125
2,300
銅LME価格(¢/lb)
382
371
11
426
ロジウム価格($/oz)
13,979
14,639
△660
17,500
為替(円/US$)
135
139
△4
120
(注) 上記の業績予想につきましては、2023年2月7日現在において入手可能な情報及び仮定の条件に基づき算出したものであり、今後様々な要因により実際の業績が記載の予想数値と異なる場合があります。2022年11月9日公表値に対しましては、キャリア付極薄銅箔など機能材料セグメントの主要製品の販売量が減少していること、為替が前回予想より円高で推移していることによる在庫要因の悪化及び営業外為替差益の減少等により、売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は減少する見込みです。業績予想の詳細につきましては、当社コーポレートサイト(https://www.mitsui-kinzoku.com/)のIR・投資家情報に、2023年2月7日付で掲載されております「2023年3月期第3四半期決算説明資料」をご参照下さい。
(5)研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9,040百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
