【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在においてGMO-FHが判断したものであります。なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。このため、前年同期比較は基準の異なる算出方法に基づいた数値を用いております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績に関する分析 当第3四半期連結累計期間の営業収益は33,695百万円(前年同期比1.9%増)、純営業収益は31,794百万円(同0.8%増)、営業利益は8,379百万円(同32.7%減)、経常利益は8,700百万円(同31.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,537百万円(同67.5%減)となりました。 なお、親会社株主に帰属する四半期純利益は、2022年12月期第3四半期連結会計期間において、当社が保有及び将来取得することとなるGMOあおぞらネット銀行株式会社の株式にかかる減損処理等に伴う特別損失を計上したことにより、前年同期比で大幅な減益となりました。
当第3四半期連結累計期間における主な収益、費用、利益の状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
増減率
営業収益
33,074
33,695
621
1.9%
受入手数料
3,801
3,328
△473
△12.5%
トレーディング損益
25,066
25,328
261
1.0%
金融収益
3,741
4,537
796
21.3%
その他の営業収益
47
64
16
35.1%
その他の売上高
416
437
20
5.0%
金融費用
1,220
1,607
386
31.7%
売上原価
304
294
△10
△3.3%
純営業収益
31,549
31,794
245
0.8%
販売費及び一般管理費
19,102
23,415
4,312
22.6%
営業利益
12,447
8,379
△4,067
△32.7%
経常利益
12,705
8,700
△4,004
△31.5%
親会社株主に帰属する四半期純利益
7,805
2,537
△5,268
△67.5%
当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の状況は次のとおりです。
営業収益内訳(セグメント別/商品別) (単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
増減率
証券・FX事業
22,029
31,104
9,074
41.2%
株式・ETF等 ※
1,432
1,044
△388
△27.1%
先物・オプション
112
108
△4
△4.0%
取引所FX
346
693
347
100.3%
通貨関連店頭デリバティブ
12,288
17,687
5,399
43.9%
CFD・株BO
4,065
6,968
2,903
71.4%
金融収益
3,740
4,536
796
21.3%
その他
44
65
20
47.0%
暗号資産事業
10,620
2,145
△8,474
△79.8%
暗号資産
10,620
2,145
△8,474
△79.8%
その他
424
458
33
8.0%
その他
424
458
33
8.0%
調整額
-
△13
△13
-
営業収益合計
33,074
33,695
621
1.9%
※ 株式・ETF等の取引に係る委託手数料及びその他の受入手数料、募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の 取扱手数料、投資信託に係るその他の受入手数料が含まれています。
(証券・FX事業) 証券・FX事業においては、店頭FXにおける国内グループ会社間のシナジー追求による収益力強化やCFDの収益・顧客基盤の拡大に向けた取り組みを推進しております。 店頭FXは、ドル円相場の急速な円安進行やボラティリティの上昇を受けて、取引高は前年同期比で増加したものの、カバー取引に係るコストが増加するなど収益性の観点では厳しい事業環境となりました。収益面では、2021年9月に外貨ex byGMO株式会社を連結子会社化したことが寄与し、増収となりました。CFDは、米国株式市場や原油などコモディティ市場におけるボラティリティが高まる中で売買代金が増加し、収益も伸長しました。また、株式関連取引については、タイ王国における証券事業が引き続き好調で、金融収益が増加しました。 これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当セグメントの営業収益は31,104百万円(前年同期比41.2%増)、営業利益は9,580百万円(同28.9%増)となり増収増益となりました。
(暗号資産事業) 暗号資産事業においては、国内における売買代金シェアの拡大、収益・顧客基盤の拡大に向けて、サービスの充実と利便性向上に向けた取り組みを推進しております。 複数のアルトコイン銘柄の追加をはじめ、API機能やPC専用取引ツールの拡充、貸暗号資産サービスの強化に取り組み、顧客基盤が拡大しました。一方、暗号資産市場の低調を受けて売買代金が低水準で推移し、暗号資産市場の活況を背景に非常に好調であった前年同期比で、収益が大幅に減少しました。 これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当セグメントの営業収益は2,145百万円(前年同期比79.8%減)、営業損失は971百万円(前年同期は営業利益4,922百万円)となりました。
(2) 財政状況の分析 (単位:百万円)
前連結会計年度末
当第3四半期連結会計期間末
増減額
総資産
996,049
1,030,621
34,572
負債
953,218
987,762
34,544
純資産
42,830
42,858
27
(総資産)当第3四半期連結会計期間末における資産合計は1,030,621百万円(前期末比34,572百万円の増加)となりました。これは主に、預託金の増加39,861百万円、信用取引資産の増加8,761百万円、有価証券担保貸付金の増加5,402百万円、支払差金勘定の増加26,789百万円、現金及び預金の減少5,630百万円、利用者暗号資産の減少39,806百万円によるものです。
(負債)当第3四半期連結会計期間末における負債合計は987,762百万円(前期末比34,544百万円の増加)となりました。これは主に、信用取引負債の増加11,147百万円、有価証券担保借入金の増加5,097百万円、受入保証金の増加53,560百万円、受取差金勘定の増加11,123百万円、長期借入金の増加19,768百万円、預り金の減少5,557百万円、預り暗号資産の減少39,970百万円、短期借入金の減少16,341百万円などによるものです。
(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産は42,858百万円(前期末比27百万円の増加)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の減少と配当金の支払いにより利益剰余金が1,082百万円減少、為替換算調整勘定が1,242百万円増加したことによるものです。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析GMO-FHの資金需要の主なものは、信用取引買付代金の顧客への貸付、店頭デリバティブ取引等におけるカウンターパーティーとのカバー取引に係る差入保証金等、顧客からの預り金や信用取引、FX取引等に係る保証金の入出金と顧客分別金信託及び顧客区分管理信託への入出金との差による一時的な立替などが挙げられます。これらの資金需要には、自己資金のほか、金融機関等とのコミットメントライン契約及び当座貸越契約に基づく短期借入金、差入保証金の代替として支払承諾契約に基づく保証状のカウンターパーティーへの差し入れ等にて対応しており、十分な流動性を確保しております。なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う資金調達への重要な影響はありません。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当第3四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はなく、新たに生じた課題もありません。
(7) 研究開発活動該当事項はありません。
(8) 従業員数当第3四半期連結累計期間において、著しい変動はありません。
(9) 主要な設備当第3四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。
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