【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、ウクライナ侵攻に起因する世界情勢不安、経済環境の変化にさらされております。また新型コロナウイルス感染症についてもワクチン接種が日本国内でも浸透し始めたとはいえ、終息には至っておりません。緊急事態宣言の回避をはじめとする経済活動の制限が緩和されようとしている状況から、第8波へ突入し、あらためて先行きが不透明な市場環境下になってまいりました。
当社の事業が関連するBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、2021年は20.7兆円(前年比7.4%増)とほぼ横ばいだった前年から大きく成長傾向となりました。これは新型コロナウイルス感染症拡大の対策に昨今の感染対策の緩和でサービス系分野の市場規模がもちなおしてきたことにより物販系分野の大幅な市場規模拡大につながったものであります。
一方、EC化率は、BtoC-ECで8.8%(前年比0.7ポイント増)と引き続き増加傾向にあり、そのうち物販は13.3兆円(前年比8.6%増)とBtoC-EC市場全体の64.2%を占めております(出典:経済産業省、令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査))。
また、2022年8月度の2人以上の世帯におけるネットショッピングを利用した世帯の割合は53.1%(前年比1.6ポイント増)と増加しており、引き続き電子商取引の更なる拡大が見込まれております(出典:総務省、家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について(二人以上の世帯)—2022年(令和4年)8月分結果)。
このような状況の中、当社は「AI(人工知能)クラウド型サービスで、あらゆるタッチポイントにおけるリアルタイム・パーソナライゼーションの実現」をミッションに掲げ、ECサイト運営企業、ウェブサービス企業向けに、AIを用いたマーケティング支援ツールである「アイジェント・エックス」「アイジェント・レコメンダー」「レコガゾウ」等の多様なプロダクトの提供と、成果につながるためのカスタマーサポートを積極的に行い、また当社製品と他社製品との連携による新サービスも展開し、細かな顧客満足度の向上と他社との差別化を同時に図ってまいりました。
営業活動につきましては、パーソナライゼーションにおける新たな試みとして、例えば、専用アプリを通じて自社ECサイトやSNSなどで店舗スタッフのオンライン接客を可能にする他社サービスと当社の「アイジェント・レコメンダー」を連携させることで、お客様一人ひとりの好みや関心に合うものをAIが選び出し、提案することを可能にするなど、意欲的な試みに挑戦しております。こうした取り組みを重ねていくことにより、お客様が「自分のライフスタイルを豊かにする」と思える商品との出会いの促進をより深く進め、当社としての顧客満足度向上に努めていく所存です。
これらにより、既存顧客向けの売上は堅調に推移いたしましたが、業種別ではホビー・エンタメ業界、アパレル業界の売上が若干減少した一方、新型コロナウイルス感染症対策緩和における経済活動の一時的な復旧に伴い、引き続き人材関連の売上が伸長し、また、総合通販関連ショッピングの利用拡大がプラスに影響しております。また、2022年4月に東京証券取引所の市場区分が変更され、当社はグロース市場を選定いたしました。成長戦略として「レコメンデーションからパーソナライゼーションへ」を掲げ、①Go Deep戦略、②柔軟なプラットフォーム、③顧客の付加価値向上を柱とし、営業・製品・新規事業・人材・M&Aの5つの戦略を積極的に推進してまいります。また、当年度の後半におきましては、ニューロープ社のファッションAIと連携した新サービス「ハッシュタグ・ジェネレーター」や、業務提携によるAI搭載型「LPOソリューション」をリリースし、コンテンツマーケティングのDX化支援を推進するなど、活発に新サービスも展開をいたしました。
この結果、当連結会計年度の営業収益につきましては1,241,200千円(前年同期比2.6%増)、営業利益は99,688千円(同54.2%減)、経常利益は80,064千円(同61.8%減)となりました。営業費用のうち、人件費においては、将来的な成長を行うために必要な採用として当初計画に盛り込まれておりました人員増強計画を着実に実行いたしました。その他の営業費用では、円安の影響を受けたクラウド費用が増加した通信費や外部コンサルティング業者への支払費用の見直しなどコスト圧縮に努めました。更なる販売強化に向けた施策の実行や、今後のウィズコロナ時代を見据えた使用人の働き方改革を検討し、リモートワークの推進やワクチン接種に伴う特別有給休暇の導入を始め、様々な制度構築や柔軟な対応を行い、円滑な業務体制に取り組んでおり、今後も動向を注視しながら進めていく所存です。また、親会社株主に帰属する当期純利益は9,371千円(同95.4%減)となりました。これは子会社の清算手続きに伴う評価性引当金の増加等により、法人税等を70,692千円計上したことによるものであります。
なお、当社グループは、レコメンデーションサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ81,636千円増加し、1,021,182千円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は、95,289千円(前年同期に得られた資金は13,500千円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額80,064千円、減価償却費の計上額18,971千円、法人税等の支払額21,790千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は14,350千円(前年同期に得られた資金は31,285千円)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出13,040千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、増減に影響するものはありませんでした。(前年同期に得られた資金の増減もありませんでした。)
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
サービスの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
レコメンデーションサービス事業(千円)
1,241,200
102.6
合計(千円)
1,241,200
102.6
(注)1.当社グループの事業セグメントは、レコメンデーションサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をいたしておりません。
2.主要な販売先については、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(イ)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ98,696千円増加し、1,383,025千円となりました。主な内訳は、現金及び預金の増加(81,636千円)、売掛金の増加(15,715千円)であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ74,136千円増加し、144,650千円となりました。主な内訳は、未払金の増加(9,247千円)、未払法人税等の増加(60,883千円)、賞与引当金の増加(7,150千円)であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ24,559千円増加し、1,238,375千円となりました。内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益9,371千円、為替換算調整勘定15,187千円によるものであり、自己資本比率は89.5%となりました。
(ロ)経営成績
(営業収益)
当連結会計年度の営業収益につきましては、当社事業が関連するBtoC-EC市場が、この1年で大きく成長傾向となったことに加えて新型コロナウイルス感染症拡大対策の緩和でサービス系分野の市場規模がもちなおし、人材関連・総合通販が引き続き好調に進捗した結果1,241,200千円(前年同期比2.6%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業費用のうち、人件費においては、将来的な成長を行うために必要な採用として当初計画に盛り込まれておりました人員増強計画を着実に実行いたしました。その他の営業費用では、円安の影響を受けたクラウド費用が増加した通信費や外部コンサルティング業者への支払費用の見直しなどコスト圧縮に努めた結果、費用抑制効果等の影響により営業利益は99,688千円(同54.2%減)、売上高営業利益率は8.0%(前連結会計年度18.0%)となりました。更なる販売強化に向けた施策の実行や、今後のウィズコロナ時代を見据えた使用人の働き方改革を検討し、リモートワークの推進やワクチン接種に伴う特別有給休暇の導入を始め、様々な制度構築や柔軟な対応を行い、円滑な業務体制に取り組んでおり、今後も動向を注視しながら進めていく所存です。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外費用は為替差損により19,702千円(前年同期比126.7%増)となりました。
この結果、経常利益は80,064千円(同61.8%減)となり、売上高経常利益率は6.5%(前連結会計年度17.3%)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の法人税等合計(法人税等調整額を含む)は70,692千円(同18.6%増)となりました。これは子会社の清算手続きに伴う評価性引当金額の増加等によるものであります。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9,371千円(同95.4%減)となり、売上高当期純利益率は0.8%(前連結会計年度16.8%)となりました。
(ハ)キャッシュ・フローの状況の分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、健全で安定した財務体質の形成に努めております。
必要な運転資金及び設備投資資金を全額自己資金で賄っており、自己資金の範囲内で安全かつ安定的な資金運用が可能と認識しております。
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