【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う経済活動の自粛、停滞が徐々に緩和されてきたものの、円安や原油高等を背景にエネルギー価格や物価が高騰しており、景気は極めて厳しい状況で推移しております。海外につきましても、中国における新型コロナウイルス感染症に端を発したロックダウンが頻発し、全世界で生産、物流に混乱、支障を来たす等、経済の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主要なお取引先である自動車業界につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、世界的な半導体需要の逼迫を受けて自動車メーカー各社の減産が継続し、材料の供給問題・価格高騰、経済活性化に伴う輸送コスト増加の影響を継続的に受けるなど依然として厳しい状況下ではありましたが、9月以降は徐々に回復してきたことから、国内生産台数は前年と比較して増加に転じました。
このような需要環境のもと当社グループといたしましては、お取引先からのニーズを確実に捕捉し、グローバルに拡販活動を継続的に推進いたしましたが、新型コロナウイルス感染症や半導体需要の逼迫からお取引先からの生産縮小等に伴う減産影響を、円安による為替がカバーしたことにより、売上高は43,633百万円と、前期比2,088百万円(5.0%)の増収となりました。
一方利益面におきましては、より一層の合理化を推進いたしましたが、主に原材料や物流費、エネルギー価格等の高騰により、営業利益は3,201百万円(前期比21.9%減)、経常利益は3,938百万円(前期比18.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,868百万円(前期比21.0%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(自動車関連等)
米国をはじめ新興国市場等にグローバル拡販を積極的に推進いたしましたが、新型コロナウイルス感染症や半導体需要の逼迫からお取引先からの生産縮小等に伴う減産影響を円安による為替がカバーしたことにより、売上高は40,380百万円(前期比6.1%増)となりました。一方利益面においては、より一層の合理化を推進いたしましたが、主に原材料や物流費、エネルギー費用等の高騰により、営業利益は3,874百万円(前期比13.7%減)となりました。
(医療機器)
拡販を積極的に推進いたしましたが、売上高は3,252百万円(前期比6.7%減)となりました。一方利益面においては、合理化活動を推進いたしましたが、営業利益は62百万円(前期比72.7%減)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、受取手形及び売掛金や有形固定資産の増加等により8,055百万円増加し、117,729百万円となりました。
負債合計は、買掛金の増加等により822百万円増加し、12,163百万円となりました。
純資産合計は、利益剰余金や為替換算調整勘定の増加等により7,233百万円増加し、105,566百万円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、579百万円であります。 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。