【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められるなか、緩やかな持ち直しの動きが継続したものの、物価の上昇やエネルギーの安定供給確保の問題など、様々な課題に直面しております。
教育界においては、小学校では2020年度の新学習指導要領の実施から3年目、中学校では2021年度の実施から2年目となりました。現行の学習指導要領では、児童生徒一人ひとりが未来社会を切り拓くために育成する資質・能力を「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つの柱に整理しております。また、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善や、「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた「カリキュラム・マネジメント」の一層の推進が求められるなか、教育現場ではこれらの理念の実現に向けた教育活動が日々展開されております。
一方で、学校の現状としては、いじめや不登校などの問題や、特別な配慮や支援が必要な児童生徒など多様化する課題への対応とともに、道徳教育や外国語教育の推進、ICTや教育データの利活用、保護者や地域との連携など、多種多様な対応や取り組みに追われております。その上、教師不足が深刻化し、教師の業務負担が大きい状態が続いております。
そのような状況のもと、文部科学省が「GIGAスクール構想」で進めてきた、1人1台の学習用端末と高速大容量の通信ネットワーク環境の整備により、端末の有効活用に向けた様々な取り組みが行われており、ICTを取り入れた授業改善だけでなく、教師の業務改善も含めたICTの効果的活用に向けた運用が進められております。
このような情勢を背景に、当社グループは主力である小学校図書教材においては、価格や付録などの厳しい競争が進むなか、効果的にデジタルデータを活用し、基礎・基本の定着や活用する力の育成と評価を念頭に、教育現場のニーズに応えた改訂を行ってまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高8,420,531千円(前年同四半期比3.3%減)、経常利益1,832,047千円(前年同四半期比3.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,278,703千円(前年同四半期比3.1%減)となりました。
なお、当社グループの売上高は、第2四半期連結累計期間に1学期品と2学期品、上下刊品、年刊品の売上高が計上されますので、通常、第2四半期連結累計期間の年間の売上高に占める割合は高くなります。また、年間の販売管理費の占める割合が年間の売上高に占める割合に対して低いため、第2四半期連結累計期間の営業利益は通期の営業利益よりも多くなり、業績に季節的変動があります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
①出版
小学校図書教材においては、教育現場の実態や動向を分析し、多様なニーズを的確に捉えたことにより、基礎・基本の確実な定着と思考力・判断力・表現力を確認できる教材が教育現場に受け入れられた一方で、児童数の減少やデジタル教材の参入の影響が見られました。
テストなどの評価教材では、各教科における「見方・考え方」を働かせながら、基礎・基本から活用までの学習内容を確実に確認・評価できる企画が、教育現場から好評を得ることができました。さらに、テストに付属する「こたえ・てびきシートプラス」では、二次元バーコードを活用して「自らの学び」をサポートするデジタル企画を導入したことなどにより、前期実績を維持いたしました。
ドリルなどの習熟教材では、基礎的な学習内容が確実に定着する企画に加え、GIGAスクール構想による学習用端末の活用に対応した提案をしてまいりましたが、教育現場のニーズの変化や、各自治体が導入するデジタル教材の影響により、実績が減少いたしました。
季刊物教材では、夏休み期間の学習用端末の持ち帰りにより採用が控えられ、前年同期並みの実績となりました。
中学校図書教材では、GIGAスクール構想による学習用端末の使用場面が徐々に増加し、日常教材及び夏休み教材がその影響を受けたこともあり、実績は全体的に減少いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は6,398,525千円(前年同四半期比3.6%減)、営業利益は1,957,550千円(前年同四半期比3.4%減)となりました。
②教具
小学校教材・教具においては、各教科の授業運営が新型コロナウイルス感染症発生前の状態に戻ってまいりましたが、児童の嗜好の変化や購入方法の多様化などにより、採用状況に変化が見受けられました。
「画材セット」や「彫刻刀」では、新製品や長く使い続けられるデザインに加え、機能性の高さが受け入れられたことなどにより、実績が増加いたしました。
一方、「裁縫セット」では、児童の嗜好の変化などの影響により、実績が減少いたしました。
また、家庭科布教材や中学校・高等学校向けの家庭科教材ブランド「クロッサム」では、感染予防の観点から見送られていた調理実習が再開したことにより、布教材の採用に変化が見受けられ、実績が減少いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は2,022,006千円(前年同四半期比2.2%減)、営業利益は323,012千円(前年同四半期比0.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当社グループの第2四半期連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末と比較して、総資産は557,427千円減少して18,736,682千円、負債は1,621,855千円減少して3,842,642千円、純資産は1,064,428千円増加して14,894,039千円となりました。
資産の主な増減は、現金及び預金の増加675,894千円、受取手形及び売掛金の増加1,090,777千円、有価証券の減少311,197千円、商品及び製品の減少1,618,636千円、投資有価証券の減少317,083千円であります。
受取手形及び売掛金が増加した主な要因は、第2四半期連結会計期間(7月~9月)における小学校図書教材の売掛金の回収期限が学期末(12月末)精算を原則としていることによります。
また、商品及び製品が減少した主な要因は、前連結会計年度末は4月に販売する1学期品及び上刊品の製品在庫を計上していますが、当第2四半期連結会計期間末は小学校図書教材の2学期品及び下刊品の販売が終了し、製品在庫高が減少したことによります。
負債の主な増減は、支払手形及び買掛金の減少757,084千円、電子記録債務の減少705,979千円、未払費用(流動負債その他)の減少265,927千円であります。
支払手形及び買掛金、電子記録債務が減少した主な要因は、1学期品及び上刊品の製作に要した外注加工賃の精算によります。
また、純資産の主な増減は、利益剰余金の増加1,055,515千円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して675,894千円増加して6,488,047千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は518,452千円で、前年同四半期連結累計期間と比較して162,044千円増加(前年同四半期の資金収支は356,407千円)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローが増加した主な要因は、税金等調整前四半期純利益が70,683千円減少、棚卸資産の減少額が251,487千円増加、法人税等の支払額が34,906千円増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は529,257千円で、前年同四半期連結累計期間と比較して201,038千円増加(前年同四半期の資金収支は328,218千円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローが増加した主な要因は、有形固定資産の取得による支出が8,351千円増加、無形固定資産の取得による支出が39,259千円減少、投資有価証券の償還による収入が174,445千円増加したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は△371,814千円で、前年同四半期連結累計期間と比較して159,423千円減少(前年同四半期の資金収支は△212,391千円)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローが減少した主な要因は、短期借入金の返済による支出が150,000千円増加、配当金の支払額が9,423千円増加したことによります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による事業への影響については、今後も引き続き注視してまいります。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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