【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第2四半期連結累計期間(2022年4月~9月)の日本経済は、コロナ禍から徐々に人流が戻りつつある中、一部の業種で景況感が上向くなど経済活性化の明るい動きも見られました。しかし、原油をはじめとした資源価格の高騰によるインフレ懸念や年初来続く円安傾向など、経済への不安要因も出てきました。こうした状況のなかで、当社グループは、放送を軸に配信とアニメの3事業の相乗効果を発揮させてコンテンツの価値を最大化する「トライブリッド」を戦略の中心に据え、「全コンテンツ・全配信」を実施しています。当第2四半期においては、放送から得られる収益を主軸におきつつ、コンテンツの2次利用から得られる収益を大きく伸ばすことが出来ました。売上高は前年同期比0.6%増の71,320百万円、営業費用は、配信コストや人件費の増加等により0.3%増の66,583百万円となりました。売上高の伸びが僅かに大きかったことが寄与し、営業利益は5.1%増の4,737百万円、経常利益も3.0%増の4,939百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は8.4%増の3,292百万円となりました。営業利益以下のすべての利益が歴代最高額となりました。今後につきましては、国内外の不確実な状態が続く中、独自のコンテンツ作りを通じて放送事業の収益をできる限り確保しつつ、アニメの海外輸出を一段と進めてまいります。中国市場に加え、東南アジアや欧米への輸出も加速する所存です。テレビ東京グループの総力を結集し、業績向上を目指してまいります。セグメントごとの業績は以下のとおりです。
[地上波放送事業]地上波放送事業は㈱テレビ東京単体の事業となっております。①放送事業(地上波放送、番組販売)放送事業収入(売上高)の合計は5.2%減の38,350百万円となりました。このうち、番組提供のスポンサーから得られるタイム収入は、系列局を通じた全国放送(ネット部門)において、PTセールスと呼ばれる単発型の広告出稿が振るわなかったものの、4月以降の番組編成の改編が功を奏し、レギュラースポンサーを獲得しベースアップに成功するなど、 ネット部門トータルでは前年を上回りました。また、同様に首都圏放送(ローカル部門)も前年同期比でプラスとなりました。通常放送ではない特別番組(特番)部門では、「テレ東音楽祭」や「テレ東系食べる1週間」の特番セールスなどで健闘したものの、前年同期にあった「東京オリンピック」及び「東京パラリンピック」の反動が大きく、減収となりました。この結果、タイム収入全体では10.4%減の21,473百万円となりました。スポット収入は、総個人視聴率の低下傾向が重しとなり、東京地区の広告市場は前年同期比マイナス2.3%と厳しい状況でした。また、円安・原材料不足などの影響も受け、『自動車・関連品』『食品』『化粧品・トイレタリー』などの広告主からの出稿が不調となりました。一方、夏頃にはコロナによる行動制限もなくなったことから『交通・レジャー』に動きがみられたことや、前年「東京オリンピック」によってスポットが減少したことの反動増もありました。さらに、好調なヒューマンリソース系やスタートアップ企業への営業活動が実るなど、スポット収入は1.6%増の13,578百万円となりました。地方放送局などへの番組販売では、前年同期にあった東京オリンピック・パラリンピックの空いた地方放送局の放送枠に当社のレギュラー番組を売り込むことに成功しました。番組別では「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」や「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」「ナゼそこ?」が売上を伸ばしました。また、特番セールスも好調となりました。以上の結果、番組販売収入は4.7%増の2,191百万円となりました。コストの面では、番組制作費を中心に費用が減少しました。前年同期に開催された東京オリンピック・パラリンピック制作費の反動減が主な要因です。この結果、放送事業の費用は6.9%減の30,837百万円となりました。前年同期比では売上、費用の双方とも減少しましたが、費用減少の影響の方がより大きかったことから、放送事業の利益は2.7%増の7,512百万円となりました。②ライツ事業(アニメ、配信ビジネス、イベントなど)㈱テレビ東京が持つコンテンツを活用し、放送による広告以外に収入を上げている事業を「ライツ事業」と呼んでいます。海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、㈱日本経済新聞社や㈱TBSホールディングスなどと合弁で設立した㈱プレミアム・プラットフォーム・ジャパン(PPJ)が運営する「Paravi」などインターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入を指しています。当第2四半期のライツ事業収入(売上高)の合計は23.2%増の15,117百万円となりました。この主軸であるアニメ部門は、中国企業に対する配信や北米におけるNARUTOの商品化権許諾などの海外展開が売上を伸ばしたほか、遊戯王シリーズのSNSゲームが国内、海外とも好調となりました。この結果、アニメ部門全体の収入は25.3%増の10,069百万円になりました。ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売において、Paraviでの見逃し配信の増加や過去作品の配信プラットフォームへの販売が好調となりました。さらにテレ東BIZの会員数も順調に伸びて売上に貢献しました。映画は「劇場版 きのう何食べた?」「おそ松さん」の収益化により増収となりました。この結果、配信ビジネス収入は18.0%増の4,618百万円となりました。イベント部門については、「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」を3年ぶりに有観客で実施したほか、新規で配信イベント「テレ東卓球塾」や放送15周年を記念して「モヤさまドイヒー展」、さらには「メトロポリタン美術館展」を開催しました。この結果、イベント収入は34.8%増の430百万円となりました。ライツ事業の全体の費用は増加しております。これは積極的な広告宣伝活動や、配信コストの増加などによるものです。結果として、売上増が費用増を上回ったことで、ライツ事業の利益は32.6%増の6,377百万円となりました。③その他費用(共通・間接費)放送事業、ライツ事業に共通する人件費や販管費などの共通・間接費は、全社を挙げて「全コンテンツ・全配信」を推し進めたことや、新型コロナ対策を進めたこともあり、10.6%増の10,383百万円となりました。
以上を総合すると、放送事業とライツ事業を併せた地上波放送事業(㈱テレビ東京単体)の決算は、売上高で1.4%増の53,468百万円となりました。また、両事業の利益合計から共通・間接費を差し引いた営業利益は28.2%増の3,507百万円、経常利益は51.3%増の6,468百万円、税引前四半期純利益は51.9%増の6,448百万円となっております。
※前期まで「共通・間接費」に含まれていた費用の一部を、当期より実態に合わせて事業別の費用に振り分けて計上しており、前年同期についても組み替えております。
[放送周辺事業]放送周辺事業は㈱テレビ東京ホールディングス及び㈱テレビ東京の子会社のうち、テレビ通販やEC事業、音楽出版、CS有料放送チャンネル、番組制作・販売や放送運営などを手掛ける会社で構成されております。通信販売関連は、主に「テレビ東京ショッピング」、「虎ノ門市場」で減収となりました。ウクライナ問題の長期化や中国のロックダウンの影響で商材確保に支障をきたす状況が続きました。また、天候不順の影響で季節商品の売上も不調でした。これにより㈱テレビ東京ダイレクトの売上高は前年同期比6.6%減の5,641百万円となりました。音楽出版関連は、「新世紀エヴァンゲリオン」「牙狼〈GARO〉」のテーマ曲などの国内印税収入が売上に貢献するとともに、ヨーロッパ地域、北米地域での「NARUTO」「FAIRY TAIL」「ワンパンマン」等のアニメ関連のBGMや一般楽曲等の海外印税収入が好調に推移しました。これにより㈱テレビ東京ミュージックの売上は前年同期比11.3%増の1,765百万円となりました。CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛ける㈱エー・ティー・エックスでは、昨年好調だったライツ売上は、引き続き「東京リベンジャーズ」「Re:ゼロから始める異世界生活」などが好調に推移したものの、全体では前年同期の水準まで届きませんでした。また、「AT-X」の加入者数の減少傾向は緩やかになりつつも依然として減っているため、放送売上も減少しました。これにより同社の売上高は前年同期比6.8%減の1,721百万円となりました。番組制作関連は、新規のドラマ制作や番組制作、イベント受注等が増加したことにより増収となりました。以上の結果、放送周辺事業全体の売上高は3.4%増の18,756百万円、営業利益は14.0%減の1,629百万円となりました。
[BS放送事業]BS放送事業は㈱BSテレビ東京が手掛ける事業を指しております。①放送事業(BS放送)放送収入のうちタイム収入では、単発通販のセールスが好調だったことや、7月からレギュラーミニ番組の新規決定やプロ野球の冠セールスなどのスポーツ中継特番が決定したことで上向きましたが、好調だった前年同期を超えることはできませんでした。また、スポット収入に関しても、単価の高い一般スポンサーの出稿が大幅に減った影響を通販スポンサーなどでカバーすることが出来ず、前年を下回ることになりました。この結果、放送収入全体では前年同期を下回る結果となりました。②ライツ事業(配信ビジネス、イベント他)ライツ事業では、ドラマ等オリジナル番組の配信プラットフォームなどへの番組販売や映画事業が堅調でした。③営業費用営業費用は、ライツ事業の好調に伴う費用の増加や、番組改編によりレギュラー制作費が増加したことなどから、前年同期比5.7%増の7,335百万円となりました。
以上の結果、BS放送事業(㈱BSテレビ東京)の売上高は2.6%減の8,369百万円、営業利益は37.3%減の 1,033百万円となりました。
[コミュニケーション事業]コミュニケーション事業とは、㈱テレビ東京コミュニケーションズが手掛ける事業を指しております。動画広告事業が好調に推移したことに加えて、動画配信運用におけるリアルタイム配信対応等により受託売上が増加し、前年同期を上回りました。また、LINE等のデジタルコンテンツ事業やシステム開発受託事業も増収となりました。以上の結果、コミュニケーション事業の売上高は10.0%増の2,420百万円、営業利益は19.7%増の205百万円となりました。
(2) 財政状態の分析(資産)流動資産は78,355百万円、前連結会計年度末に比べて1,868百万円減少しております。主に、受取手形及び売掛金が4,116百万円減少した一方で、未収還付法人税等、その他がそれぞれ、1,734百万円、504百万円増加したことによるものです。固定資産は52,112百万円、前連結会計年度末に比べて1,739百万円減少しております。有形固定資産、投資その他の資産の投資有価証券がそれぞれ、661百万円、1,317百万円減少したことが主な要因です。
(負債)流動負債は35,659百万円、前連結会計年度末に比べて4,177百万円減少しております。主に、支払手形及び買掛金、未払費用、その他がそれぞれ、494百万円、1,432百万円、1,535百万円減少したことによるものです。固定負債は4,397百万円、前連結会計年度末に比べて5百万円減少しております。主に、退職給付に係る負債が133百万円減少した一方で、その他が127百万円増加したことが主な要因です。
(純資産)純資産は90,411百万円、前連結会計年度末に比べて574百万円増加しております。主に利益剰余金が2,043百万円増加した一方で、資本剰余金、その他有価証券評価差額金がそれぞれ、428百万円、876百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、33,941百万円、前年同期比24.1%の増加となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は3,745百万円、前年同期比26.4%の減少となりました。 これは主に、売上債権の増減額が3,993百万円の収入増加、棚卸資産の増減額、未払費用の増減額、その他の増減額がそれぞれ1,480百万円、773百万円、2,551百万円の支出増加となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は5,962百万円、前年同期比23.8%の増加となりました。 これは主に、定期預金の払戻による収入が1,505百万円の収入増加となったものの、定期預金の預入による支出、有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出がそれぞれ2,013百万円、362百万円、413百万円の支出増加となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は1,974百万円、前年同期比45.6%の減少となりました。 これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が2,603百万円減少し、自己株式の取得による支出、配当金の支払額がそれぞれ391百万円、548百万円増加となったこと等によるものです。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は86百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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