【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかに持ち直している動きがみられるものの、急速な円安の進行や物価の高騰など、先行きが不透明な状況が継続している。
当社グループにおいては、主力製品である異形棒鋼の需要が低調に推移していることに加え、ゼロコロナ政策による中国国内の建設市場の冷え込みが東アジア圏の鋼材需給に波及したことにより、当社の主要輸出先である韓国の需要環境についても厳しい状況で推移した。また、電力料金をはじめとする各種エネルギーコストおよび合金鉄等の諸資材価格は、ロシアによるウクライナ侵攻問題や円安の影響により大きく上昇した。一方、主原料である鉄スクラップ価格は上昇基調が続いていたが、5月連休明けより下落に転じた。さらに、各種エネルギーコストおよび諸資材価格の高騰分に対する価格転嫁を行い、製品販売価格を再生産可能な水準まで引き上げたことで、値差であるメタルスプレッドは拡大した。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は15,345百万円(前年同四半期比10.2%増)、経常利益は541百万円(前年同四半期は108百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は438百万円(前年同四半期は95百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。
(2)財政状態の分析
① 資産
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,595百万円増加して、28,133百万円となった。
これは主に、受取手形及び売掛金の増加(前連結会計年度末比898百万円の増加)、電子記録債権の増加(前連結会計年度末比788百万円の増加)などにより、流動資産が前連結会計年度末に比べ、1,222百万円増加して、15,213百万円になったことによるものである。
② 負債
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,097百万円増加して、12,268百万円となった。
これは主に、短期借入金の増加(前連結会計年度末比1,000百万円の増加)などによるものである。
③ 純資産
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ498百万円増加して、15,864百万円となった。
これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益438百万円の計上などにより、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ434百万円増加して12,195百万円になったことによるものである。
また、自己資本比率については、前連結会計年度末の57.9%から1.5ポイント減少して、当第2四半期連結会計期間末には56.4%となった。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,071百万円となり、前連結会計年度末に比べ637百万円減少した。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果使用した資金は、989百万円(前年同四半期比302百万円の減少)となった。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益537百万円、減価償却費523百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加1,687百万円、仕入債務の減少464百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果使用した資金は、417百万円(前年同四半期比915百万円の減少)となった。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出410百万円である。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果得られた資金は、768百万円(前年同四半期は250百万円の支出)となった。収入の主な内訳は、短期借入金の純増減額1,000百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出225百万円、配当金の支払額4百万円である。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の試験研究費の総額は、6百万円である。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。