【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループは、企業ビジョン「日本から、世界最先端のインフラシェアリングを。」のもと、従来は携帯キャリア各社単独で行われてきた携帯基地局関連インフラに係る装置、アンテナ、工事、構築物等の設備投資を当社で一本化し、各社へシェアリングする事業を国内外で展開しております。国内におけるインフラシェアリングのパイオニアとして、創業以来、大型施設内の携帯インフラのシェアリングを行う国内IBS事業(注1)を継続的に拡大してまいりましたが、近年より、今後の成長の第二の柱として、新規事業であるタワー事業(注2)の立ち上げを推進しております。
国内IBS事業におきましては、当第3四半期連結累計期間において、主に導入物件数の拡大が寄与し、増収となりました。具体的には、4G IBSにおいて、38物件への新規導入が完了し、累計導入済み物件数は329件となり、また、4G IBSの新たな取組みとして、携帯キャリアが個別に導入した設備の更改に際し、当社の屋内インフラシェアリングを活用する「4G IBS(リプレース)」の取り組みを開始し、既設物件13件への導入を実施しました。更に、5G IBSにおいては、22物件への新規導入が完了し、累計導入済み物件数は32件となりました。
海外IBS事業を展開するベトナムにおきましては、主にTHIEN VIET COMPANY LIMITEDより取得したIBS資産の業績貢献と円安の進行による為替換算の影響により増収となりました。なお、当第3四半期連結累計期間における累計導入済み物件数は234件となりました。
タワー事業におきましては、前連結会計年度に株式会社NTTドコモと締結した最大6,002基の通信鉄塔のカーブアウトに係る基本契約等に基づき、当第3四半期連結累計期間において、株式会社NTTドコモの通信鉄塔を中心に合計550本(累計)の移管を完了し、収益貢献が始まったことから、増収となりました。
さらに、株式会社NTTドコモからの通信鉄塔のカーブアウトに関する資金調達の推進、タワー事業の本格稼働をはじめとする事業拡大に向けた人材採用、本社オフィスの移転、5Gミリ波対応共用無線機の開発の推進等を行った結果、販売費及び一般管理費および営業外費用が増加しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は3,585,456千円(前年同四半期比23.1%増)、営業損失は74,737千円(前年同四半期は営業利益367,875千円)、経常損失は937,617千円(前年同四半期は経常利益334,781千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、西新宿エリアで実証事業を進行中のデジタルポール(注3)資産につき減損損失を計上したこと等により、1,159,391千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益179,440千円)となりました。
なお、当社グループは通信インフラシェアリング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注1)IBS事業
In-Building-Solutionの略称であり、商業施設やオフィスビル等の大型施設内のアンテナ、配線、中継装置等の携帯インフラを、当社が共用設備を用いて一本化し、携帯キャリアへシェアリングを行う事業のことをいいます。
(注2)タワー事業
屋外における鉄塔・コンクリート柱・ポール・アンテナ等の携帯インフラを当社が共用設備を用いて一本化し、携帯キャリアへシェアリングを行う事業のことをいいます。
(注3)デジタルポール
当社の商品であるスマートポール(多機能型ポールの総称)の名称(商標登録番号 第6642477号)です。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は35,947,322千円となり、前連結会計年度末に比べ10,942,299千円増加いたしました。これは主にタワー事業における鉄塔の取得に伴い、建物及び構築物が10,256,292千円増加したこと、国内IBS事業における導入済み物件数の増加に伴い、機械装置及び運搬具が674,661千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は21,559,112千円となり、前連結会計年度末に比べ11,774,081千円増加いたしました。これは主にタワー事業における鉄塔の取得に伴い、未払金が11,878,804千円増加したこと、国内IBS事業における導入済み物件数の増加に伴い、契約負債が241,000千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は14,388,210千円となり、前連結会計年度末に比べ831,781千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上に伴い、利益剰余金が1,159,391千円減少したこと、円安の影響により為替換算調整勘定が303,063千円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は40.0%(前連結会計年度末は60.9%)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当社グループは、携帯キャリアのニーズに応える通信環境を整備するために、新たに割り当てられた周波数帯域に対応した共用装置の開発等を実施しております。当第3四半期連結累計期間においては、5Gミリ波対応共用無線機の開発活動等を実施いたしました。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、185,744千円であります。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」をご参照ください。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資本の財源
当社グループの資金使途は、主に通信インフラシェアリング事業の設備導入に係る設備投資並びに販売費及び一般管理費等の営業活動に必要な運転資金であります。これらの資金需要に対する資金財源は、手持資金、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入、増資等により必要とする資金を調達しております。また、2022年3月25日に公表した株式会社NTTドコモが保有する通信鉄塔の取得実行を推進しており、2022年11月30日付で合同会社JTOWER Infrastructure(以下 本子会社)において金融機関と限度借入契約、本子会社において当社及び金融機関と優先出資契約、当社において金融機関と金銭消費貸借契約を締結しております。本件資金調達を通じた外部からの調達金額は総額約1,074億円となり、自己資金と併せて本件通信鉄塔の約9割の取得に相当する資金の調達が完了することになります。今後におきましても、子会社を活用したファイナンスストラクチャーや金融機関からの借入、必要に応じてその他の手法を用いて資金調達を行うことを予定しております。
②資金の流動性に関する分析
月次での資金計画などにより資金管理に努めており、必要に応じて資金調達ができる体制を整えることで十分な流動性を確保しております。
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