【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和とともに経済活動が改善され持ち直しつつあります。しかしながら、世界的な資源及び原材料価格の高騰、各国中央銀行によるインフレ対策の金融引き締めと急激な為替変動、加えてウクライナ情勢の長期化などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境のなかで、中期経営計画2023の2年目を迎え、引き続き「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、既存事業の強化・領域拡大やグローバル市場への対応強化、新規事業の探索・育成などの事業戦略を推進していくとともに、これら事業戦略を支える基盤整備として、DXやESGの取り組みや人材戦略にも注力し、収益力の向上と持続的成長に向けた新規事業の育成などの経営課題の解決に取り組んでまいりました。
①財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ56億58百万円増加し、475億82百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ30億14百万円増加し、246億36百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億43百万円増加し、229億45百万円となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間は、売上高380億34百万円(前年同期比53.1%増)、営業利益38億11百万円(前年同期比64.9%増)、経常利益38億98百万円(前年同期比65.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26億46百万円(前年同期比61.3%増)となりました。
当社グループのセグメント別の概況は、次のとおりであります。
(a)化成品事業
燐酸などの燐系製品につきましては、半導体向け高純度品が国内外共に堅調に推移しました。また、原料黄燐の高騰を主因とした販売価格の是正もあり大幅な増収となりました。
凝集剤関連製品につきましては、上水道向けは振るわなかった一方、電子部品のエッチング用途向けが好調に推移し、増収となりました。
コンデンサー向け原料は、増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、323億45百万円(前年同期比70.5%増)、セグメント利益は、34億32百万円(前年同期比72.1%増)となりました。
(b)機械事業
破砕関連機械につきましては、本体販売やリサイクル向けプラントの販売が伸長しました。
下水道関連の掘進機につきましては、国内及び海外向けの本体販売が大きく減収となりました。
精密機械加工は電子部品向けを中心に堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、33億82百万円(前年同期比3.9%減)、セグメント利益は、3億31百万円(前年同期比21.8%増)となりました。
(c)電子材料事業
化合物半導体向け高純度無機素材につきましては、ガリウム及びインジウムは堅調に推移し、赤燐は事故の影響により減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、14億41百万円(前年同期比4.8%減)、セグメント利益は、4億14百万円(前年同期比45.4%増)となりました。
(d)その他
石油精製用触媒の再生事業は、増収となりました。不動産の賃貸につきましては、横ばいとなりました。
この結果、当セグメントの売上高は、8億64百万円(前年同期比3.0%増)、セグメント利益は、5億16百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4億42百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。