【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当社グループの経営成績は、為替の影響や、エネルギー・情報通信事業部門における北米向け需要が高いこと、またエレクトロニクス事業部門における品種構成の良化等により、売上高は増収、営業利益及び経常利益は増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損失として、エレクトロニクス事業部門のFPC事業及び自動車事業部門のワイヤハーネス事業等における固定資産の減損損失を計上しましたが、業績が堅調に推移したことにより、増益となりました。
このような状況のもと当社グループの当連結会計年度の売上高は8,065億円(前年度比20.3%増)、営業利益は702億円(同83.2%増)、経常利益は679億円(同99.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は409億円(同4.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[エネルギー・情報通信事業部門]
北米向け需要が高いことに加え、為替の影響等もあり、売上高は前年度比22.8%増の4,344億円、営業利益は同71.4%増の431億円となりました。
[電子電装・コネクタ事業部門]
(エレクトロニクス事業部門)
採算重視の受注戦略による減収要因はあるものの、生産性の改善、品種構成の良化に加え、為替の影響等もあり、売上高は前年度比10.5%増の1,973億円、営業利益は同100.3%増の276億円となりました。
(自動車事業部門)
半導体不足の影響が低減したことや為替の影響等により、売上高は前年度比28.5%増の1,559億円となった一方、輸送費、人件費高騰の影響に加え、北米での新車種立ち上げに苦戦し、立上げに係る費用が増加したこと等により、営業損失は66億円(前年度は営業損失56億円)となりました。
[不動産事業部門]
当社旧深川工場跡地再開発事業である、「深川ギャザリア」の賃貸収入等が引き続き堅調に推移し、売上高はの前年度比1.0%減の108億円、営業利益は同2.9%減の50億円と、前連結会計年度並みとなりました。
2023年度については、25中期初年度としての位置づけのもと、持続的な成長と企業価値の向上を目指すべく、1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で述べました各種取り組みを進めてまいります。
①情報通信部門における、SWR®/WTC®をはじめとした光配線ソリューションビジネスの拡大、及び将来の需要増、コスト競争力の強化に向けた取り組み。
②エレクトロニクス事業部門における、ユニークな技術による技術革新への対応を通じた最先端アプリケーション創出への貢献。
③自動車事業部門における、採算重視の受注戦略及び事業規模の適正化によるワイヤハーネス事業の収益性の早期改善、及びCASEに代表される技術革新を機会とした新たなビジネスの探索。
④DX及びGXへの取り組み。
2024年3月期の当社連結の業績予想につきましては、為替が前連結会計年度に対して円高に推移すること及びマーケット環境の悪化が見込まれることから、売上高は7,700億円(前年度比4.5%減)、営業利益は600億円(同14.5%減)、経常利益は550億円(同19.0%減)を予想しております。親会社株主に帰属する当期純利益は410億円(同0.3%増)を予想しております。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較し、453億円増加の6,568億円となりました。これは主に、エネルギー・情報通信事業部門における需要増により売上債権が増加したこと、及びエネルギー・情報通信事業部門の需要増や自動車事業部門における新車種量産対応などにより棚卸資産が増加したことで、流動資産が増加したことによるものです。一方で、固定資産については米国会計基準を適用する在外子会社の会計基準変更によりリース資産が増加したものの、減損損失を計上したことにより減少しております。
負債の部は、前連結会計年度末と比較し、55億円減少の3,624億円となりました。これは主に、米国会計基準を適用する在外子会社の会計基準変更によりリース債務が増加した一方で、安定した利益確保により有利子負債が減少したことによるものです。
純資産の部は、前連結会計年度末と比較し、507億円増加の2,944億円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び為替換算調整勘定の増加によるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益507億円等を源泉とした収入により、581億円の収入(前年度比178億円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資を中心に97億円の支出(前年度は78億円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済による支出を中心に339億円の支出(前年度比30億円の支出減少)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は1,066億円(前年度比161億円の増加)となりました。
また、当社は1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で述べました各種取り組みを通じ、持続的成長フェーズへと舵を切りました。
当連結会計年度については、収入の増加及び厳選した設備投資の実行等により、ネットD/Eレシオは24:76(前連結会計年度は35:65)と、さらなる改善を進めることができました。
2023年度につきましては、25中期のもと、将来の成長に向けた事業投資・戦略投資の実行、財務体質の強化、並びに株主還元のバランスを図り、資本効率を重視した経営を実行してまいります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額又は、数量で示すことはしていません。このため、生産、受注及び販売の実績については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント経営成績に関連付けて示しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りです。
